クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
左ハンドル車種への身体の慣らし方
| クルマにまつわる四方山話 | 17:59 | comments(5) |

購入から1ヶ月経過してようやくプン太郎の左ハンドル(Left Handle Drive=LHD)環境に慣れてきた。この1ヶ月は悪戦苦闘…は大げさだが、ずいぶん神経を使った。LHDは買い替え時の最優先項目だったにも関わらず、買って数日は乗るのが億劫にすら感じられたものだが、今ではほぼ違和感なく運転できるようになった。LHD車両未経験の読者で「せっかく輸入車に乗るなら左ハンドルに乗ってみたいなぁ」とお考えの方もおられると思う。あるいは筆者のように「輸入車の右ハンドル環境に違和感がある」方もおられよう。そんな未経験かつ興味ある読者に対して、左ハンドル車両に身体を慣らすコツのようなものを書いてみたい。先輩諸氏には「もう知ってるよ」な内容であろうが、おつきあいいただき、より良い方法や勘違いなどあればご指摘いただきたい。
 


具体的なアプローチを書く前に、そもそも筆者がなぜLHDにこだわったかというと、その運転姿勢に憧れがあったからだ。筆者の前愛車アルファロメオ MiTo1.4T SportはRHDだったが、シートセンターとハンドルセンターはズレていて、ペダル配置も全体的に左寄り。なんとなく身体をねじって運転しているような印象が拭えなかった。そもそもMiToの原産国(笑)イタリアはLHDがデフォルトであり、英国、日本、オーストラリアなどのごく僅かなRHD環境への販売のためのコンバート作業に、少なくない工数や経費をかけているであろうことはわかる。「手間ひまかかる割には売れない」という商売上の熱の少なさもわかるつもりだ。しかしそれを差し引いても、少なくともRHDのMiToは「色々やってみたけど、これ以上は無理だわ」的なコンバート仕事ではあった。

念のため書くが、筆者はMiToに大恩ある身である。クルマを運転する楽しさ、難しさ、仲間との出会いなど、簡単に書き切れないほど膨大な事柄を教えられた。筆者にとってMiToは好きとか嫌いを超えた1台なのだが、ここは公平に書かねばMiToに申し訳ない。また完璧な運転環境などないと割り切って、クルマに身体を合わせていくという考え方もあるだろう。

話を戻して、つまり輸入車のRHD環境にはすっきりしない問題が付きまとうという話。

パッケージ制約が多いA-CセグメントのFF車両で、RHD環境のペダル配置を万全に行うのは難しいだろうことは想像できる。どうしたって右前輪のホイールハウスが邪魔するからだ。エンジンコンパートメント内部も配置の自由度は低いはずで、ハンドル軸の置き場に困るなんてことはあるのだろう。これがもっと車体も大きくて余裕が生まれるはずのDセグメント以上のクルマならばまた事情は違うはずだ。実際アルファロメオ 159のRHD環境には感動した。「LHDでもここまで良いものは少ないのでは?」とすら思った。しかしフォルクスワーゲンブランドの最下層モデルup!はハンドルもペダルもオフセットはほとんど無いというから、小さなセグメントでもやればできんじゃね?という思いは常に筆者の頭にある。

MiToからの乗り換えを検討し始めた時に、LHD車両を前提に選択し始めたのにはこのような思考と背景があった。もっと単純に言って、もともとLHDで設計されたものにそのままLHDで乗りたいと思ったのだ。イタリア車でイタリア国内を走ってみたい!という単純な思いに似ている。そこで筆者は財布と喧々諤々の協議を何度も行い、アバルト プントエヴォの中古車を選んだわけだ。筆者はこれまでの人生でLHD車両を所有したことはないし、ちょい乗り試乗を合計しても1時間程度の運転経験しかない。正直不安はあったが、大きなサングラスをかけた有閑マダム的な女性が、メルセデスのEクラスやSクラスの巨大なLHDセダンを運転しているのを見かけるくらいだから、自分にもできるだろうと思ったのだ。

そんな経験の浅い筆者がどうやってLHD環境に身体を慣らしていったか具体的に書く。

LHD車両を日本の道路で安全に走らせる技術的なコツは、究極的にはRHD環境でのそれと変わらない。LHD歴1ヶ月の、それが筆者の実感だ。改めて書いてみれば、まず車体の外郭をきちんと把握することが第一歩。つまり運転席に座り車体左右の端を意識する。そのためには車体のセンターを自ずと意識するようになるはずだ。次に車体センターを実感しつつ走ろうとすると、視点は2〜30メートルくらい先に置くようになる。これも自動的にというか、必然的にそうなるはずだ。そしてこれはやはり、RHDの安全運転のコツと同じだと思うのだ。

筆者が最初の数週間に苦労した理由は、クルマ全体ではなく、あくまで運転席に座っている自分を基準に運転していたからだと思う。「車線の中の自分の身体」を基準に位置決めをしようとしていた。すると車体は全体的に右に寄ってしまいがち。おまけにボンネットや左前輪の数メートル先くらいばかりを見ていた。うまく位置決めできずに焦っていたのだろう(笑)。運転席が右だろうと左だろうと、視点の置き場所が近ければ真っすぐに走ることすら覚束なくて当然だ。

改めて要約すると、車体のセンターを意識しつつ視点を遠くに置く。これだけだ。右手でシフトチェンジすることなど1週間もあれば苦もなくこなせる。筆者はドライビングポジションの調整が下手だったので、シフトチェンジ動作を身体に馴染ませるのも苦労したが…。ドライビングポジションも、身体と対話しながら決めねばなりませんなぁ。

そういうわけでとりあえず問題なく走らせることができるようになったが、RHDを前提に構築された日本の道路環境の中では、LHDならではの注意点があることもまた事実である。インターネットを少しさ迷えばすぐにでも見かけることだが、「交差点での右折」「追い越し」時の安全確認はRHDのノウハウだけでは不十分だ。それから地味に困るのが突然の右折車だ。2台前のクルマが突然右折しようとして減速しても、1台前のクルマの減速の理由が直前までわからないことがある。単なる減速なのか、本気で止まろうとしているのか、その理由が左側の運転席からは見えにくいのだ。

これら安全管理上の障害に対して取れる対策は、「車間距離を多めに取ること」、あとは(ありきたりで本当に申し訳ないが)「だろう運転はしない」に尽きるのではないか。特に見通しの悪い道路での路上駐車車両を追い越す時は、慎重過ぎるくらいで良いと思う。対向車が安全運転をしている保証はどこにもないのだし。

こうやって自分の考えをテキストにしてみて、教習所で習う基本操作に忠実に運転していれば、ハンドル位置はあまり大きな障害にはならないことがよくわかった。むしろ狭い交差点で左折する時などはRHDよりも安全確認が楽だし、何よりも運転環境のことであれこれ悩む必要がなくなったのは、やはり素晴らしいことだと思う。安全運転にせよ峠を攻めるにせよ、運転時のストレスは限りなくゼロであるべきだ。

「出逢いは突然に」は突然すぎる
| 今日○○を見た! | 21:34 | comments(15) |
プン太郎が我が家に来て1ヶ月経った本日、衝撃的な1本のブログ記事が通報された。
 

出逢いは突然に


MiTo。仙台ナンバー(の末尾が3)。16万km。当ブログとしては推移を見守るしかない。この商談(に入ったのだろうか)の主の方はぜひ当ブログを熟読していただき、お問い合わせ等あれば本エントリーのコメント欄に書き込んでいただければと思う。

プン太郎30日・饒舌なクルマです
| ABARTH PUNTO EVO | 21:21 | comments(5) |


2018年1月26日のプン太郎納車から1ヶ月が過ぎた。一区切りのためのインプレッションを書いてみたい。以下の記述は「車種全体を表す場合はプントエヴォ」。「筆者の個体を表す場合はプン太郎」と書き分けている。「プントエヴォ」「プン太郎」いずれの場合でもアバルトブランドから発売されたもののことで、フィアットブランドから発売された基準車のことではない。読む時に煩雑かもしれないが、どうかそれを念頭に置いて読んでいただきたい。

さてプン太郎への乗り換えにあたり、それまでの筆者はアルファロメオ MiToに8年半/16万4千キロ乗っていた。多くの方がご存知のとおり、グランデプント、プントエヴォとMiToはシャシーやメカニズムを共有している。だから馴染むのに時間はかからないだろうと楽観していた。しかし色々な意味で両車は異なっていた。そしてその違いのほとんどは筆者にとって喜ばしいものだった。MiToから乗り換えるに当たって、順当にグレードアップしたと言えるものだった。その中で特に重要なふたつを書く(最大の違いであるLHD環境についてはエントリーを改める)。

1:精密な動きの足周り
16万4千キロの走行履歴の中で、たった一度しかダンパーを交換しなかったMiToと比べるのは公平ではないとは思いつつ、プントエヴォの足周りの動きは素晴らしい。数回ちょい乗りしたことがあるMiTo QV(本来MiToと比べるならこっちのグレードであるべきなのだが)よりも硬質で、それでいて単につっぱるだけではない。入力の角は丸めてその収束が速い。かつて我がMiToで乗り越えると激しいショックがボディを苛んだ路面不正を、今はプン太郎で通過することになるわけだが、あまりの違いに毎度驚く。不正からの入力を無かったことにはしない。しかしあっという間に処理が終わる。そしてひたすら路面を捉えるのだ。

この「路面を捉える」能力が高いことは様々な場面で実感する。以前乗っていたスバル レガシイの四駆独特の粘りや、グリップ能力「だけ」に秀でたタイヤ、マランゴーニ Mythosを履かせたMiToとも違う。「路面を捉える」と書くと、筆者などはタイヤがしつこく路面を掴んで離さない的なイメージを持ちがちだが、プントエヴォの場合それはちょっと違う。つまり路面情報の伝え方が豊かなのだろう。情報が多いからダメならダメとわかる。横滑りしそうとか、思ったように止まれないだろうとか。情報が多く状況の推移が漸進的にわかることが安心感に繋がっているように思う。MiToはある段階までは盤石なのに、ある一線を超えるととたんにカクッとダメになった。そういう「裏切られ感」はプントエヴォでは今のところ感じない。

2:シート
「速く走りたいならホールド機能の高いシートに替えるのが一番近道」と沢村慎太郎は自著に書いていたが、図らずもそれを体感中である。ドライビングポジション再調整の過程で折々に書いてきたが、「コーナーの途中でプン太郎にどれくらいのヨーがかかっているか、プン太郎があとどれくらい踏ん張れるか」という情報が、身体に濃く伝わってくる。これは「次にどう操作するか」を決定するために重要な要素である。

冒頭に書いたとおり、プン太郎とMiToはメカニズムコンポーネントはほぼ同じであるが、むしろそれゆえに両車の違いをはっきりと理解できるのかもしれない。今回書いた「足周り」と「シートを経た情報」のおかげで、プン太郎の運転体験はとても濃厚である。「なんとなく」では運転できないのだ(笑)。筆者は正面からクルマと向き合いたいと思っているので、これはとても嬉しい。「クルマ替えたの?どう?」と訊かれた時、これらのことをいちいち説明していられないので「いやー、イイモノ買ったわー!」とざっくり答えるわけだが、このブログをお読みいただいているような愛すべきヘンタイ諸氏には、「饒舌なクルマです」と答えるだろう。
 


プン太郎との生活は始まったばかりだが、この先どんな楽しいドライビングエクスペリエンスを味わわせてくれるのか、楽しみでしょうがない。
 

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純正オーディオ、侮り難し
| 車載オーディオを考える | 18:22 | comments(2) |

世の中にはクルマは大好きだがカーオーディオはどーでもいーというタイプの方がいて、私はそれがけっこう羨ましい。どう言い訳をしても、筆者はクルマの中で良い音質で好きな音楽を楽しみたい。また音楽制作をしている筆者の場合、それはリファレンス行為の場合もあり、「どーでもいー」とはどうしてもならない。結局余計な出費にもなるし、そもそも運転スキル向上とは関係ない分野である。やれやれ、これも業の一種かもしれない。
 


業が深い筆者なので、プン太郎のオーディオ環境も当然改造するつもりでいた。MiToに搭載していたシステム(後述)をそのままごそっと移植する計画だ。だから納車前整備として左右ドアのデッドニングだけをS店長にお願いしていた。その上で純正オーディオの実力も確認しておくか…と出来心を起こした。なぜならアバルト プントエヴォには純正ウーファーが搭載されているからだ。

プン太郎に搭載されていたウーファーはコンパクトな筐体ではあるが、鳴らすと効果は十分実感できる。純正ヘッドユニットの操作性は悪くはないが、音の調整代はやはり少ない。またハイをEQによってブーストしているが(そもそも"ロー"も"ハイ"も周波数がわからない)、本当はミッドローをカットする方が望む音質にするには近道なのだが…。このエントリーが「侮り難し」というタイトルで書けているのは、デッドニングおかげと信じている。まったくもってデッドニングの霊験あらたかである。

そう、純正オーディオの音質侮り難し。「案外これでいいじゃん!」な雰囲気が濃厚に漂っている。「収納が少ない」のエントリーで、前オーナーが搭載したXcarLinkがそのままだと書いたが、これを介してiPodの音を聴ける(アナログ接続だが)。いろいろと不純物が混じっているが、とりあえず「酷い音」ではない。曲名が表示されないのはやや残念。
 


なんだ、Track41って…


さてここで、MiToで構築したオーディオシステムを書いておく。構想・設計・施工はカーオーディオサバイバーたる(株)イデアルのK店長。シンプルだがパワー十分なシステムを構築していただいて以来、この分野で頭を悩ませることがなくなった。実にめでたいことである。

メインユニット carrozzeria DEH-970
パワーアンプ ADDZEST APA4200 
スピーカー Focal 165CVX
左右ドア内側のデッドニング


基本的に音源はUSB経由でデジタル接続したiPod Touchなので、DEH-970の仕事はそれほど多くない。CDって聴かなくなったなぁ。パワーアンプADDZEST APA4200は実はMcIntosh、MADE IN USAなOEM製品で、粘りと腰のある中低域を出力してくれる。少なくとも筆者が愛聴するコンテンポラリー音楽を鳴らすには最強である。Focalの同軸スピーカーもこのアンプとの相性が良かった。もともと付いていたリアスピーカーやツィーターをキャンセルして左右1発ずつだけで鳴らして何の不満もない。肝要なのはこのアンプとスピーカーに、如何にピュアな信号を入力できるか…、という1点である。

いや、ひとつだけ不満があった。Focal 165CVXが短命なのだ。ミッドローが早々に死ぬ。具体的にはユニット内部、コイル付近でビビりが発生する。想像するに、これは165CVXが短命というよりも「鳴らし過ぎ」なのだろう。また先日MiToから取り外した時におそらくシールを通り抜けて滴っていた水滴が直接ユニットにかかっていたので、その影響もあると思う。

水滴はともかく、ミッドローをガンガン鳴らすとユニットが早死にするという問題については、ウーファーを増設してローから解放してやるしかない。K店長からは音質改善の視点で「ウ−ファー積めばミッドローがローから解放されて、もっとミッドが良く鳴るようになりますよ」と指摘・提案されていた。だが楽器を運ぶ都合からトランクにデカいウーファーボックスを置くわけにもいかず、見て見ぬふりをしてきた問題でもあった。

そこにプン太郎、純正ウーファー搭載である。ま、そりゃ試してみますよ。純正ユニットにはウーファー専用のアウトは無いらしく、前後フェーダーで前寄りにしていくとウーファーのローも減っていく(笑)。プン太郎オーディオ改造の暁には、リアスピーカーの配線を殺してフロント2発とウーファーだけのシステムに小改造するだろう。それはそれで早く聴きたい。実際にK店長に再施工をお願いするとなると、数日の入院となるだろう。今プン太郎に乗れなくなるのはマジかんべん…と、非常に頭の悪い表現を使ってでも遠慮したい事態なのだ。



ともあれそう遠くない将来に純正ユニットには退役願うだろう。実は1DINユニット用の取り付けフレームを、プン太郎納車のはるか以前に購入してあるのだ(笑)。

New Position(Prince and The Revolution 1986)
| その他のツーリング・夜活など | 21:49 | comments(4) |

先にエントリーした蔵王観察会の折り、ふと思いついてドライビングポジションの再調整を行った結果、プン太郎との一体感が飛躍的に向上した。こりゃもっと走りたい。午前中に所用があったある日、どうせ昼飯をどこかで食べるのなら小ツーリングにしようと思い立ち、化女沼方面・東北自動車道の長者原SAに行ってきた。またぞろベタ雪が降る前にドライ路面で向上した一体感を堪能するのが目的である。

12時過ぎに市内を出発。まずはR457で大和町を経由して大崎市方面を目指す。先日思いつきで走ってみた宮城県K59に至るK158が今回も楽しい。周囲の田園地帯はやはりすべて雪に覆われており、一面の白色の中を西に奥羽山脈を眺めながら北へ爆走。普通はこの道中もあれこれ写真を撮るのだが、ちょうどR47をまたぐあたりで絶空腹に。ひたすら走り切ってしまい結局長者原SAまでの画像はないのだった(笑)。
 




長者原SA(下り)のレストランはいつのまにか改装された結果、なんと牛タン専門店になっているではないか。一般的にご当地の人はご当地名物料理を食べないのではないか。仙台市民はそうそう牛タン定食は食べない。筆者も滅多に食べない。従ってわざわざ長者原まで来て牛タンを食べる気にはならず、食券食堂の方へ行ってみる。
 


ここで改めて懺悔したいのだが、筆者は高速道路SAやPAの飲食コーナーをバカにしていた時期がある。今はそんなことはない。地に足のついたご当地グルメとして愛好している。この件は若気の至りとしてお許しいただくしかない。きっかけは前沢SAの牛スジ丼なのだが、ここ長者原にも「牛タンしぐれ煮丼」などというキラーコンテンツがあるではないか。これとミソラーメンをセットにして890円。ひとりツーリングの昼飯に好適商品とはまさにこのこと。
 




ラーメンよりも
こっちが重要。
牛タンしぐれ煮丼


食べた。満腹である。長者原SAはアジア圏の団体旅行客が大挙として休憩中で、筆者のテーブル周辺はすべて外国語(多分中国語)という、まるで異文化圏のただ中のような食事だったが、おいしくて楽しかった。シュークリームとひとくちチーズケーキを帰路のお共に購入。うまい。満腹。
 


超クリーム??
あ、シュークリームか…


帰路はK17などを使って岩出山へ抜ける。本来なら(本来もなにもないが)岩出山からは山沿いのワインディング県道を南下して帰ってくるところだが、さすがに雪が残っているであろう。仕方なくR457を使い仙台市泉区まで戻ってきた。
 




3時間/約118km


満腹になってようやく神経が落ち着いてくると(笑)、先日再調整したドライビングポジションの良さがしみじみとわかってくる。プン太郎の購入直後に定めたポジションは、ツアラーらしくシートバックを寝かせ気味にすることを中心に考えて、ペダルとの距離やハンドル高を決めた。だがそうするとシートバックのランバーサポートの上の部分、身体で言えば運転手の肩甲骨付近が浮いてしまう。再調整した今だから言えるが、この状態ではシフトノブとの距離が不必要に遠くなって、ハンドルを切りながらのシフトチェンジがやりづらい。このやりづらさを、筆者は慣れないLHD環境ゆえだと思い込み、ひたすら技量を高めることでフォローしようとしてきたわけだ。思えば3週間無駄に努力してしまった(笑)。シートバック全体で背中を固定できると、特にコーナーの途中でプン太郎にどれくらいのヨーがかかっているか、プン太郎があとどれくらい踏ん張れるか、そういう挙動のあれこれの細かいところまでがよくわかる。その上これまで遠くて無意識の内に敬遠してきた5、6速へのエンゲージにまったくストレスがない。だからハンドル操作とセットになったシフトチェンジががぜん楽しくなる。連続するコーナーの処理が速くなる。

アバルトがプントエヴォに仕込んだユーザーインターフェイスの組み立てが、ようやくわかったように思う。これまでよそよそしかったプン太郎がニヤリと笑いながら「やっとかよ。おせーよ」と言っているようだ。お待たせしてしまったぜ。春が来てタイヤを履き替えたらしごいてやるぜ(笑)。

 

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プン太郎で行く!蔵王観察会とまたもやポジション調整
| その他のツーリング・夜活など | 18:39 | comments(2) |

宮城県と山形県にまたがる蔵王山を嫌いになれない。先輩から譲ってもらった人生初の愛車ホンダ シティターボで、まだ付きあっていた頃の家人と繰り出し、登りの途中でオーバーヒートしたのは良い思い出である(笑)。今でも家人はエコーラインを走ると水温計!と言う。T先輩!ラジエターをぶち壊すくらいの自損事故を起こして、フロントバンパーだけ治してラジエター放置は無いっすよ!!まぁ先輩も筆者も若かった(笑)。

2月12日頃の大雪の影響が週を明けてもまだ残っている。本当は岩手県でも山形県でも福島県でもガンガン走りに行きたいところだが、筆者がそれらの場所へ行くのは山間の県道・市道・農道を走るわけで、雪深きそれらのB級道路を走るなど、わざわざ自損事故を起こしに行くようなものだ。せめて宮城県南なら大丈夫なのではないか?という目論見の下、決定的な目的地を決めず走りに行ってきた。川崎町・村田町・蔵王町・白石市・角田市・柴田町など、平野部の農道を爆走した結果、蔵王山の美しさを堪能する道行きとなった。おまけに運転姿勢を修正した結果、プン太郎との一体感が飛躍的に向上するというオマケまで付いてきた。

この日はものすごい快晴で、それだけでウハウハ(死語)だ。川崎町から村田町へ抜けるK119は途中まではダンプトラックの天国だったが(なんで??)、支倉あたりまで行けばほとんど交通量もなくなる。まずは定点観測地点から蔵王付近とプン太郎の記念写真。MiToでは何枚も撮影してきたが、プン太郎ではお初。これからよろしくね。





村田町から蔵王町へ抜け、広域農道コスモスラインを白石市へ向かう。この道、最高ですね。山形県の置賜広域農道がより洗練された感じ(笑)。具体的には道幅が広い(笑)。そして誰も走っていない(重要)。まぁ夏に走ってみないと最終判断は下せないが、きっと素晴らしいだろう。村田方面から白石方面へ、つまり南下するわけで直射日光が燦々。
 


セブン-イレブン蔵王遠刈田店の
駐車場にて



コスモスラインは夢中で走ってしまったので
道中の画像はなし。
それでも白石市に入ったあたりで1枚


白石市内をのんびりと抜け、R113で角田市へ。阿武隈急行線角田駅で小休憩。良い天気であまり人がいない。



さーてどうするか。午後は家でダラダラしたかったので、相馬へ抜けて…なんてコースは残念ながらとれない。山元町から亘理に抜けて、海岸線に沿って北上して…と頭の中でマッピング。K44からK272へ。多少のアップダウンはあるものの、基本的には平野の中を突っ走る1本道。交通量が多いのが玉に瑕だが、もしかして筆者のペースが速いのだろうか。うーん。
 


K272を山元町を目指して爆走!
画面右奥に
渡り鳥たちの群れが写っている


というところにK272を南北に横断するK28との交差点が登場。ピンとくるものがあってこのK28に左折(北上)したのだが、これが大正解。ひたすら直線が続く…かと思うとブラインドにならない程度のコーナーが時々ワンセットになって現れるという、ひとりツーリングに最適なコースをまた知ってしまった。そして阿武隈川と並走する部分では常に進行方向左手(西)に蔵王山がくっきりと見えるのだ。風が強いのだろう。山頂付近の雪が盛大に舞い上がっているのまでくっきり見える。
 


写真撮影のために逆方を向いているが、
奥=西にそびえるのが蔵王連峰


柴田町でK52に乗り換え、村田町を経由して帰宅。大当たりのコースなので、これをご覧のヘンタイ諸兄諸姉もぜひ走ってみることをお勧めする。さすが県南、道路は一貫してドライだった。



約4時間/146km


さて今回のツーリング、折々に道端にプン太郎を停めて地図帳を眺めつつ行き先を吟味していたのだが、K272の途中でふと思い立ち、ドライビングポジションを再調整してみた。なぜか?プン太郎のシートはセミバケットタイプで、MiToと比べると腰、太もも付近、肩甲骨付近のホールドが麗しい逸品なのだが、どうもそれを生かしきれていないような気がしたからだ。これまでのエントリーに書いてきたように、ペダルとの距離、そしてハンドル位置とシートバックの角度の整合性を考えると、プン太郎は峠マシンではなくツアラーであると考えている。背筋を立てて座り、腰でヨーを感知することは最優先ではない…はずなのだが、その結論に基づいてシートバックの角度を決めると、なぜか肩甲骨付近は浮き気味になり、せっかくのホールド感を味わえない。おかしい。ランバーサポートといいこの肩甲骨付近の形状といい、明らかにこのシートは背中の高い部分までをホールドするように作られている…。

ということでシートバックを少し立てて、通常走行時の姿勢で肩甲骨が気持ち良いかどうかを基準に合わせてみた。残念ながらチルト量が足りず、まだハンドルが高い。これ、確かもう下がんないだよなぁ…とロックを外してみたら、なんとまだ下げ代があった!!文字通り最低最下の位置に合わせると、ぴっっっったり合う。あぁ、ちょっと寝かせすぎてたのね…。腰と背中(の肩甲骨付近)をがっちりサポートされて走り出すと、車体の細かい動きが文字通り身体でわかる。しかも結果的にシフトノブとの距離も近くなり、なんとなく敬遠していた5、6速へも入れやすくなった。なーんだ。これがデフォルトの姿勢か!!

プン太郎のシートは実に味わい深い。3週間ちょっと無駄にしたな(笑)。軽いツーリングの最中にポジション設定を試みると、検証が同時にできるので楽だ。
 

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1日に2回もホームセンターに行った話
| PUNTO EVOのメインテナンス | 17:38 | comments(10) |

2018年2月12日前後の豪雪被害、全国のヘンタイ諸氏諸兄諸姉にお見舞い申し上げる。仙台でもけっこう多めに積雪があったのだが、日本海側、西側と比べれば大したことではない。積もることは積もるのだが1日でも気温がそこそこ上がる日があれば、市街地路面の雪はだいたいとけてしまう。ただ路肩に寄せた雪はいつまでも残り、毎日少しずつとけて路面に泥水として流れ出てくる。この泥水はなんなら夜中に散布される融雪剤も含んでおり、クルマのボディにとっては悪魔の溶解液と同義であるが、走れば浴びざるを得ず実に忌々しい。

で、この時期盛大に消費するのがウォッシャー液だ。納車されてまだ3週間(驚き)、そこそこ入っているのだろうと高を括ってバシャバシャ使っていたら、例の苦しげなモーター音とともに枯渇。買い置きがあったのだが、トラブル直前のMiToに大量に補給してしまっており、こういう肝心な時にない(笑)。近所のホームセンターに買いに行く。ホームセンターの駐車場で補給。ドバドバ。気付いたら2リットルほとんど入れてしまった。MiToもプン太郎もウォッシャー液タンクは左前輪前、エンジンルームの下の階層にあるので、残量が目視できないという致命的な設計ミスがある。
 


300円くらい。
安い



これはMiToの画像だけど、
プン太郎のウォッシャー液タンクも
この位置にあるようだ。
普段はフェンダーライナーに覆われているので
見ることは出来ない


LHDモデル用のワイパーブレードも絶好調(このエントリーを参照のこと)。ついでにどうも具合が悪かった運転席側のウォッシャー液噴出口の射出角度をゴムマットを挟んで調整。見事に拡散して噴射できるようになった。愛車の調子が良いって気持ち良い!などと浮かれてその日の夕方、所用を済ませるためにプン太郎で出発、日暮れてフロントライトを点けたら様子がおかしい。がーん、左側玉切れじゃん!

なんだよー。さっきホームセンターに行ったのにー!所用を済ませて仕事帰りの家人をピックアップ。家人と落ち合うまでにマニュアルを読んで球形状を確認(H4である)。昼間買い物したホームセンターを再訪、2球セットの製品を購入。再び駐車場で交換作業である。
 


2,500円くらい。
安い。
中に入っているのは
元々付いていたバルブ。
予備としてキープ

 

考えてみると前愛車MiToのフロントライトはHIDだった上に奇跡的に8年半ノートラブル。となるとハロゲンライトの交換なんて10年ぶりくらいではないか。切れていた左側を速攻で交換。右の生きている方は予備として持ち歩くことにして、これも新品に交換…は良かったのだが、右側って、エアクリーナーの吸入パイプが邪魔で手を入れにくい。外すのは問題なかったが新品バルブの取り付けに四苦八苦。バルブの固定もうまく行かなければ固定フックの戻しもうまく行かない。ムキーッ!

狭い作業空間に中腰で手を突っ込みつつ、家人と寒空の下で、あー、腰痛ぇーと格闘していたら、親切な男性が「バルブ交換ですか?」と声をかけてくださった。「もしよかったらやってみましょうか?クルマいじるの好きなんで、慣れてますから」ということでご厚意に甘えることにした。あれこれおしゃべりしながらフックをかけるところまでやっていただき、めでたく点灯を確認。ばんざーい!

颯爽と自車に乗り込み「ガイシャを触れて楽しかったでーす」と立ち去られる時に、「あ、お名前とか訊けば良かった」と気付いても遅い。お見送りしてプン太郎に乗り込み走り出す。で、交換したバルブが思ったよりも暗くてがっかりである(笑)。なんだーっ?わざわざ高い方を買ったのにー!色温度と視認性の関係がよくわかっていないのだが、白色になるほど見にくいのか?失敗したなぁ。

プン太郎購入時、S店長から「フロントライトはハロゲンなんですよー。暗く感じるかもしれません」と言われ、すっかり交換する気でグラプンHID換装キットなどネットで価格調査を進めていた(S店長からも「HIDに交換する時は声かけてください」と悪魔の囁きが…)。落ち着いて考えてみるとハロゲンの光量では夜走れない…というほどではないし、HIDキットを後付けすればその故障時には数万単位で出費を強いられる。

ハロゲンなら数千円である。ビバ!ハロゲンバルブ
 

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プン太郎を理解する・「いまひとつ」編
| ABARTH PUNTO EVO | 20:10 | comments(4) |

納車から3週間(まだそんなもんか!)、その成熟した走りにノックアウト。プン太郎は「洗練されたBセグメントのグランドツアラー」という結論を得てめでたしめでたしなのだが、じゃあ100点満点か?と言われるともちろんそんなことはないのだ。だって自動車だもの。要素ごとにプン太郎を考えるシリーズの最終回。今回は「ここがイマイチ」というポイントを敢えて書いてみる。

▼後付け感100%のオーバーフェンダー
オーバーフェンダーは後付け感100パーセントである(笑)。だから前タイヤがはね上げた雨水などが、リアオーバーフェンダーを直撃する。よってオーバーフェンダーだけが目立って汚れるのである(笑)。しかしこのオバフェンがエクステリア最大の見せ場でもある。もちろん筆者は大肯定である。いいよね、オバフェン。

 


オバフェンと言えばタイヤサイズ。215/45/R17なのだが、18インチを収容しなければならなかったMiToとは異なり、がんばっても17インチが限界のプントベースなので、エクステリアデザインで無理をしておらず、ホイールハウスの見た目フィット感が素晴らしい。ここに手を加えるとなったらもはやホイールスペーサーを咬ませてツライチ演出しかない。

▼激少な室内収納
MiToよりも少ないとは思わなかった(笑)。だってプントエヴォって実用車でしょ??助手席シートバック背面のポケットすらない。だから地図帳を置く場所がなくて困っている。


それ以外はMiToと大筋変わらない。ドアポケットにドリンクホルダーが成形されているのは朗報かもしれないが、反面ポケットの収容力は下がった。筆者はサングラスと夜間運転用のメガネのふたつを常備しており、さらにLEDライトと耳かきも搭載する必要がある(きっぱり)。これは家に転がっていたスポンジを切ったりくり抜いたりして自作。現状では左手だけですべてを取り出せるように収納できている。

予想どおりというか、グローブボックスがこれまた狭い(笑)。MiToどころではない。しかも上下2段に仕切られているので工夫が必要だった。車検証ケースをよくよく見ると、なんと背面にマジックテープが付いている。これは純正仕様なのか前オーナーの工夫なのかわからないが、おかげでトランク内で暴れることなく収まっている。





センターコンソール最上部にある蓋付きの収納スペースはMiToには無かったもの。ただ前オーナーが取り付けたX-Link(外部入力を受け付けない純正オーディオに介入して、外部アナログ音源をCDチェンジャーに偽装するプロセッサ)本体が固定されていてふさがれている。

▼ハンドルの手触り
MiToもプン太郎もどちらも革巻きだが、MiToがパンチング仕様だったのに対してプン太郎のはつるんとしている。例の8時4時の角のことがあるからこのハンドルの形状についてはまったく不満がないものの、この"つるん"はなぁ…。ちょっと惜しい。
 


▼クラッチ?トランスミッション?からの鳴き
リバース、1速、3速に半クラッチでつなぐ時に気がついた。何かが接触しているような音が鳴っている。自宅駐車スペースは道路に向かって前傾しており、そこに後進していく時に気がついた。また走行中、4速から3速へシフトダウンしてエンジンブレーキをかけようとした時にも鳴っていた。また1速坂道発進などで回転数を稼いでゆっくりクラッチをつなぐ時にも鳴っている。どうも3,000rpm付近でエンゲージする時にリバースと奇数段で鳴るようだ。こうなると5速でも鳴っているのかもしれないが、さすがにそんな回転域で5速にエンゲージする機会はまだなく未確認。

これは少々気になったのでS店長に訴えてメカニックさん同乗の上確認してもらった。メカニックさんもすぐには結論が出せなかった。あれこれディスカッションした上で方々へ確認してもらったところ、結論としては「グラプン/プントエヴォLHDのクラッチは鳴る」らしい。つまり仕様です、ということだ。これもやはり希少車種だけにケースの蓄積が不足している案件のようだ。一応保証期間内に確認してもらったし、致命的なトラブルでなければ放置でかまわない。

▼▼その他
気になっていたのでS店長に聞いてみた。「アバルト プントエヴォって、LHDモデルだけですか?」「そうです。RHDは日本国内には存在しません」「どれくらい売れたんですか?」「初回ロットが入ってそれっきりでしたから…、100台くらい??」発売からそこそこ時間が経ってから欲しいというお客様もいたらしいが、数奇者がさっさと買ってしまった後。結局595やプジョー 208GTiやRCZ(のLHD/6MT)に流れてしまったという。発売のタイミングも悪けりゃ根気も続かなかったということか。

ネガティブなことはこれくらいだ。あとはひたすら楽しい

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プントエヴォのパーツあれこれ#2「点けてはいけないライト」
| ABARTH PUNTO EVO | 23:25 | comments(2) |

LHDモデルのグランデプント/プントエヴォの特別パーツトリビアの第2段!題して「点けてはいけないライト」。

通常自動車を購入した場合、普通はスタッフさんから機能や操作方法の説明がたっぷりある。我々が「納車の儀」と称しているあれだ。もちろんプン太郎の納車時にもそれはあった。あったのだが、ほとんど同じクルマ=MiToからプントエヴォに乗り換える筆者に対して、特別に必要な説明事項などほとんどない。前オーナーから引き継ぐ装備済み社外品やプントエヴォにしか付いていないごく一部の機能について、S店長からレクチュアを受けたが5分で終わってしまった。むしろ「あれとあれがまだ届いてないので届いたらご連絡します」みたいな話の方が長かったような(笑)。

そんなシンプルな納車の儀の中で異彩を放っていたのが、ハンドルコラム脇に備えられたスイッチだ。制御メニューの切り替えや「+」「-」でデータ入力できる、あのスイッチ群である。細かい別パッケージの説明の途中、「このスイッチなんですが…」とエアクッションに包まれたスイッチのパーツをS店長が見せてくれた。
 


これが
わざわざS店長が特記事項として説明してくれた
問題のスイッチ


プントエヴォのフォグランプは、実はコーナリングライト(ターンシグナルと連動してこれから曲がる方向だけ照射する)としても機能する便利モノだが、単独で点灯すると日本の道路交通法に抵触してしまう。詳しくはわからないが、おそらく設置位置が低過ぎるか、内側すぎるのだろう(ポジションランプよりも内側あるいは外側に燈火類が付いているのはやばい…のか??)。コーナリングライトとしては問題ないが、フォグランプとして単独で常時点灯させるのは法令違反なのだという。

「なので、法令に準拠した日本向けのスイッチを取り付け直しておきました」という。どれどれ?と見てみると、なるほどフォグランプのスイッチだけがダミーになっている。取り出して見せてくれたのは本国仕様の方で、フォグランプのスイッチがあるべき場所にあり、押してみると確かに生きている。「うちは正規ディーラーですから、これを取り付けるわけにはいきません。ご理解ください」とそのスイッチを再び包みこんで、付属品の入った箱の中に片づけてしまった。あとは処分しておいてください、ということだろう。ふふふ。「これ(フォグ単独で点いてちゃダメなこと)、FCAJのスタッフも知らなかったんですよ」。部品を取り寄せて向こうの担当者も驚いていたという(笑)。ちなみに家人のシトロエン DS3のデイライトもフロントライトといっしょに点灯させることができない。輸入車の燈火類にはありがちな話だと思う。
 


正しい、あるべきスイッチ


このマルチファンクションスイッチの交換方法を下記に記しておく。そんなわけだから、フォグランプを単独点灯させてはいけません。



スイッチ下部のコインケースを開け、
エアベントの下あたりを力点に
手前にぐいっと引く


樹脂パネルごと
手前に引き出せる


スイッチ脇の金具を押し込むようにして
スイッチ全体を外す


スイッチ裏のコネクタを外す。
青いコネクタに付いている爪を押し込む


コネクタのロックが外れ
画像手前側に降りてくる。
コネクタを外して逆順で
別スイッチを取り付ける


フォグランプスイッチ付き!


MiToのフォグランプはフロントライトと連動しており、そんなわけだから本当に濃霧の中で使うと役に立たない仕様だった。グランデプント/プントエヴォ/プントは、スイッチを交換すればフォグ単体で点灯させることができる。できるけど点けてはいけない。世の中の多くの事柄は、言葉や文字にできないのだ。プン太郎は大人の乗り物なのである。


 

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プントエヴォのパーツあれこれ#1
| ABARTH PUNTO EVO | 13:26 | comments(10) |

プン太郎ことアバルト プントエヴォはフィアットのラインナップでも異質な存在である。1月末の納車延期に関するエントリーにも書いたが、p.c.d.値もボルトのねじピッチも馴染みの数字ではない。

p.c.d.値=100mm(フィアット、アルファロメオの通例では98mm)
ねじピッチ=1.5mm(同1.25mm)


p.c.d.値100は例えばトヨタなどの国産車と同じだ。MiToに乗っていた頃(と書くにはまだ抵抗があるなぁ)には、「98mm4穴のホイールなんてほとんどねぇよっ!あっても高いよっ!!」状態だったのが、突如の入れ食い状態でウハウハである。ま、ブツはあっても金はないのだが。ねじピッチが異なることは考えようによってはすっきりする。MiToに使っていたボルトが使い回せないことを嘆くよりも、すっぱり新調する方が精神衛生上もよろしい。命に関わる部品だから。

だがグランデプント、プントエヴォには「特別」がまだあった。ワイパーがそれだ。と言ってもこれはLHD車両だけの話。グランデプント/プントエヴォLHDモデルのワイパーは専用品なのだ。
 


納車後、その日の内に石巻へのツーリングを敢行したことはすでに書いたが、この時期東北では雪どけ水が道路のそこかしこに溜まったり流れていたりしており、それらが前走車にはね上げられたり自車がはね上げたりで、クルマはあっという間にドロドロになる。もちろんフロントガラスもそうだ。納車当日にさっそくワイパーを使うことになったのだが、拭き残しがハンパ無いのだ。泥水だからフロントガラスが真っ白になる。西日を受けると視界がほとんど無くなるというおっかない体験をしてしまった。

筆者のプン太郎は中古車であり、これは前オーナーが使っていたものがキャリーオーバーされたのだろうと思った。そこでS店長に電話して、新品のワイパーブレード取り寄せをお願いした。しかしS店長の驚き方がこれまたハンパ無い。「あのワイパーブレードって新品じゃないですよね??」「え??いやいやいやいやいや、あれ、新品ですよ??」「えーーっ?」「今回の納車整備は12ヶ月点検を兼ねていたので、がっつりやってます。ワイパーも新品を付けました」「いやー、でも拭き残しすごいっすよ」「うーん、そんなはずは…」。もしかしたら前オーナーさんが撥水加工とかしてたかもしれないが、かと言って放置もできない。次に打てる手として、油膜除去系のケミカル製品を買いに行くつもりだった。

大変申し上げにくい大事件があったのですが…」。翌日、今度はS店長から電話が入り、専用品を装着すべきところにRHDモデル用のものを付けてしまったことが判明した。速攻で専用品を取り付けてもらった次第。

念のため書き添えるが、筆者はこの件でS店長や整備にあたったメカニックさんを責めたいのでは決してない。ディーラースタッフですら調べないとわからないくらいレアケースだったことを言いたいのだ。正規輸入され、販売されたアバルト プントエヴォLHDはただでさえ極少なのだろう。整備機会が少ないのは想像がつく。ちなみに念のため書いておくが、シトロエン DS3のLHDモデル(一部上位グレードにLHDモデルがあった)も同様にワイパーブレードは専用品があるという。ご留意いただきたい。
 

ぐいーん


別の視点で見ると、そんなレアモデル中古車が同時期に2台も並んでいるイデアルさんの中古車売り場のヘンタイ度合いはどうだ(笑)。売れ筋の人気車ももちろん多数並んでいるが、お客の審美眼を試すかのようにレアモデルがひっそりと紛れ込んでいる。実際そういうレアモデルは宮城県外に旅立っていくことも多々あるそうだ。

専用ワイパーに交換したプン太郎のワイパーは絶好調である。なーんだ。これだよこれ。めでたく本来あるべき姿になったプン太郎であったが、実は納車時にはディーラースタッフどころかFCAJのスタッフですら知らなかった、プントエヴォパーツトリビアが別途発覚していた。それはエントリーを分ける。待て次回。

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+ 「クルマで行きます」用語集
■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
フルネームで書くと煩わしいので命名。

■R、K■
R=国道(Route **)
K=県道(Kendo **)
のこと

■S店長■
筆者のMiTo購入時の担当営業さん。
現在VOLVO仙台泉店の店長。
筆者のクルマ人生を変えた人。
一言で言えばカーガイ。

■K店長■
クライスラー・ジープ・ダッジ仙台の店長。
TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。

■顧問■
筆者の友人太郎君のこと。
エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

■朝練&夜活■
早朝に走りに行くのが朝練。
夜に走りに行くのが夜活(やかつ)。
夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

■EDO■
Eat and Drink Organizationの略。
親友2名と行うツーリング企画の名。
「移動に有料道路は使わない」
「同乗者無しでひとり1台」
「うまいものを食べ、飲む」が掟。
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