宮城県と山形県にまたがる蔵王山を嫌いになれない。先輩から譲ってもらった人生初の愛車ホンダ シティターボで、まだ付きあっていた頃の家人と繰り出し、登りの途中でオーバーヒートしたのは良い思い出である(笑)。今でも家人はエコーラインを走ると水温計!と言う。T先輩!ラジエターをぶち壊すくらいの自損事故を起こして、フロントバンパーだけ治してラジエター放置は無いっすよ!!まぁ先輩も筆者も若かった(笑)。
2月12日頃の大雪の影響が週を明けてもまだ残っている。本当は岩手県でも山形県でも福島県でもガンガン走りに行きたいところだが、筆者がそれらの場所へ行くのは山間の県道・市道・農道を走るわけで、雪深きそれらのB級道路を走るなど、わざわざ自損事故を起こしに行くようなものだ。せめて宮城県南なら大丈夫なのではないか?という目論見の下、決定的な目的地を決めず走りに行ってきた。川崎町・村田町・蔵王町・白石市・角田市・柴田町など、平野部の農道を爆走した結果、蔵王山の美しさを堪能する道行きとなった。おまけに運転姿勢を修正した結果、プン太郎との一体感が飛躍的に向上するというオマケまで付いてきた。
この日はものすごい快晴で、それだけでウハウハ(死語)だ。川崎町から村田町へ抜けるK119は途中まではダンプトラックの天国だったが(なんで??)、支倉あたりまで行けばほとんど交通量もなくなる。まずは定点観測地点から蔵王付近とプン太郎の記念写真。MiToでは何枚も撮影してきたが、プン太郎ではお初。これからよろしくね。
村田町から蔵王町へ抜け、広域農道コスモスラインを白石市へ向かう。この道、最高ですね。山形県の置賜広域農道がより洗練された感じ(笑)。具体的には道幅が広い(笑)。そして誰も走っていない(重要)。まぁ夏に走ってみないと最終判断は下せないが、きっと素晴らしいだろう。村田方面から白石方面へ、つまり南下するわけで直射日光が燦々。
セブン-イレブン蔵王遠刈田店の
駐車場にて
コスモスラインは夢中で走ってしまったので
道中の画像はなし。
それでも白石市に入ったあたりで1枚
白石市内をのんびりと抜け、R113で角田市へ。阿武隈急行線角田駅で小休憩。良い天気であまり人がいない。
さーてどうするか。午後は家でダラダラしたかったので、相馬へ抜けて…なんてコースは残念ながらとれない。山元町から亘理に抜けて、海岸線に沿って北上して…と頭の中でマッピング。K44からK272へ。多少のアップダウンはあるものの、基本的には平野の中を突っ走る1本道。交通量が多いのが玉に瑕だが、もしかして筆者のペースが速いのだろうか。うーん。
K272を山元町を目指して爆走!
画面右奥に
渡り鳥たちの群れが写っている
というところにK272を南北に横断するK28との交差点が登場。ピンとくるものがあってこのK28に左折(北上)したのだが、これが大正解。ひたすら直線が続く…かと思うとブラインドにならない程度のコーナーが時々ワンセットになって現れるという、ひとりツーリングに最適なコースをまた知ってしまった。そして阿武隈川と並走する部分では常に進行方向左手(西)に蔵王山がくっきりと見えるのだ。風が強いのだろう。山頂付近の雪が盛大に舞い上がっているのまでくっきり見える。
写真撮影のために逆方を向いているが、
奥=西にそびえるのが蔵王連峰
柴田町でK52に乗り換え、村田町を経由して帰宅。大当たりのコースなので、これをご覧のヘンタイ諸兄諸姉もぜひ走ってみることをお勧めする。さすが県南、道路は一貫してドライだった。
約4時間/146km
さて今回のツーリング、折々に道端にプン太郎を停めて地図帳を眺めつつ行き先を吟味していたのだが、K272の途中でふと思い立ち、ドライビングポジションを再調整してみた。なぜか?プン太郎のシートはセミバケットタイプで、MiToと比べると腰、太もも付近、肩甲骨付近のホールドが麗しい逸品なのだが、どうもそれを生かしきれていないような気がしたからだ。これまでのエントリーに書いてきたように、ペダルとの距離、そしてハンドル位置とシートバックの角度の整合性を考えると、プン太郎は峠マシンではなくツアラーであると考えている。背筋を立てて座り、腰でヨーを感知することは最優先ではない…はずなのだが、その結論に基づいてシートバックの角度を決めると、なぜか肩甲骨付近は浮き気味になり、せっかくのホールド感を味わえない。おかしい。ランバーサポートといいこの肩甲骨付近の形状といい、明らかにこのシートは背中の高い部分までをホールドするように作られている…。
ということでシートバックを少し立てて、通常走行時の姿勢で肩甲骨が気持ち良いかどうかを基準に合わせてみた。残念ながらチルト量が足りず、まだハンドルが高い。これ、確かもう下がんないだよなぁ…とロックを外してみたら、なんとまだ下げ代があった!!文字通り最低最下の位置に合わせると、ぴっっっったり合う。あぁ、ちょっと寝かせすぎてたのね…。腰と背中(の肩甲骨付近)をがっちりサポートされて走り出すと、車体の細かい動きが文字通り身体でわかる。しかも結果的にシフトノブとの距離も近くなり、なんとなく敬遠していた5、6速へも入れやすくなった。なーんだ。これがデフォルトの姿勢か!!
プン太郎のシートは実に味わい深い。3週間ちょっと無駄にしたな(笑)。軽いツーリングの最中にポジション設定を試みると、検証が同時にできるので楽だ。