クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
【試乗記】シトロエン NewC3・これは売れますよ、という特殊な見解
| 試乗レポート | 23:06 | comments(0) |

試乗したのは
NEW C3 SHINE DEBUT EDITION
メーカー希望小売価格(消費税込)2,260,000円
【限定200台】

シトロエン C3に試乗した。C4カクタスの日本導入ではミソが付いたが、相変わらずあのエアバンプと呼ばれるナゾの緩衝材(笑)をまとったエクステリアは魅力的だ。幸か不幸か、C3というBセグメントど真ん中のクルマであのルックスを(ほぼ)初体験する日本のユーザーはある意味ラッキーなのかもしれない。なぜならエンジンもトランスミッションも、非常にこなれた組み合わせのものが初めから用意されるからだ。

この日はまったく別の要件で(株)イデアルさんを訪れたのだが、そりゃもう引きも切らぬ試乗試乗試乗の嵐だったC3を見て、「そう言えば今日(7/29)がデビューフェアじゃんね」と欲を出した次第。まずは外観を見てみる。アーモンドグリーンなる固体色のせいか、はたまた角は丸められているものの全体的には角張った感じの外観のせいか、SUV色が強く感じられる。プラットフォームはプジョー 208と共有らしいが、あちらはネコ科の動物よろしくスポーティーな外観だが、こちらは横幅も上背もひとまわり大きく感じられる。実際全長は208よりも長い。まずこの「そこはかとなくSUVっぽい」感じが売れる要素1。

全長・C3:3,995mm/208:3,975mm
ホイールベース数値・C3:2,535mm/208:2,540mm
 



はい、エアバンプ。
このデビューエディションは
最初から17インチホイールを履く。
タイヤはグッドイヤーだった。
サイズは205/50/R17

運転席に着席してみる。シートとハンドルのオフセットはない。あったのかもしれないが、無視できるレベル。ペダルオフセットは、あと少し全体的に右に寄っている方がいいけれど、まぁこれも無視できるレベル。チルト&テレスコの調整代は充分あって、背を立て気味にシートを調整するとピタッと運転姿勢が決まる。残念ながらC3(と初代のDS3)はこうは行かなかった。姿勢は気持ちよく決まったが、シートそのもののホールド性はさほど高くない。ただしそのことを嘆くのはお門違い。コクピット周辺を見渡すと、ふたつ目に入るものがある。ひとつはダッシュボードのソフトパッド部分。シートやハンドルの一部と同じアクセントカラー(テップ・コロラド。デビューエディションだけの特別色)が施されており、黒基調ではあるが、車内は華やかである(それに比べて208も308もお通夜っぽい)。もうひとつはフロントドアの引き手。高級ブランドのトランクケースよろしく、革(合皮?)の太い引き手がこれも目のアクセントになっている。そして208比延長された全長のおかげか室内は広い。「如何にもフランス車っぽい色の遊びとルーミーな室内」が売れる要素2。ただし、Aピラーの傾斜はキツめで、ボディとAピラーが交わる点は運転手からけっこう遠い。これによって右折時の(試乗車は右ハンドル車)視界の妨げになる可能性はある。同時に屋根位置は低く、前席外側のヘッドクリアランスはギリギリ。不用意に乗り込むと何でもないところで屋根に頭をぶつけそうになるほどだ。FJクルーザーやイヴォークの影響だろうか。塹壕感のある外観を優先したのかもしれない。

全高・C3:1,495mm/208:1,470mm
 

クラシックな二眼式メーターは慶賀すべき仕様だが、
針の動きはやや安っぽい



エアベントもエアバンプ風(笑)

さて走り出してみる。1.2lピュアテック3気筒ターボエンジン+6EATは現行DS3、208でお馴染。こいつは滅法良い。まずエンジンのパワーバンドがそれなりに広く、2,000〜5,000rpmまでトルク感はほぼ直線的にがんばってくれる。少なくとも街中や空いている郊外で加速に不満を持つことはあり得ない(ラ・フェラーリやアヴェンタドールに乗っている人は別)。片側3車線の仙台バイパスで直進車待ちの青信号右折を試してみたが、立ち上がりこそ純MT車的ダイレクト感は薄いものの、「あ、間に合わない」とか「あ、向こうを待たせてしまってる」といった不安や恐怖を感じることはない。普及しきったところであれこれ言われているダウンサイジングターボも成熟しきった感がある。もちろんそのエンジンでうまいことやってくれているのが6速ATのEAT6で、筆者はオートモードで、同乗のあおさんはマニュアルモード中心で試乗したが、敢えて言おう。オートモードの方が快適であると。あおさん曰く「(マニュアルモードでも)大してエンジンブレーキ、効かない」だそうなので、ますます制動はブレーキ頼みだが、プジョー・シトロエンの滋味溢れるブレーキのバランスの良さは今更言うまでもあるまい。ただし右ハンドル車では7〜8掛けかもしれないが…(その点LHDの308GTiのブレーキは絶品だった)。

虎視眈々と出来栄えを伺っていたアイドリングストップは、所々思い出したようにエンジンを落すが、エアコンを盛大に使っているからか、今回のこの右折タイミングでは休止しなかった。でもよほどのことでもない限り、このアイドリングストップ機能の再スタート時間に不満を持つこともないだろう。筆者が買ったら恐らくOFFにはしないと思われる。

もちろん旋回性能は高い。我々のように欧州車に乗り慣れてしまうと「まったくもってふつー」な回頭性なのだが、同クラス日本車から乗り換える人にとっては、異次元クラスのリニアリティだと思う。街中・郊外の道路では特に大きくロールするわけでもなく、若干ボディ全体の長さを意識しないでもないが、最低限のヨー運動で旋回を終え、コーナリングが7割終わったところからの再加速の気持ちよさは前述のとおりである。

しかしそれにしても、わざわざ文章の段落を替えてまで強調特筆したいのは、NewC3の足さばきである。試乗では平滑度の高い舗装路から津波被害の復旧のために工事車両の往来が激しい区域まで走ることができたのだが、アンジュレーションはもとより、荒れた舗装、極端に言えば舗装割れの穴を乗り越える時などの収束の速さには、思わず「おおっ!」という感嘆の声が出るほどである。かなり粘っこく路面を掴もうとする足のセッティングと、拡大されたボディサイズから想像するに、コイツは高速道路での挙動もまったく不安がないだろう。この「加速・制動・旋回・ロードホールディングをワンセットにして、シトロエンというブランドに期待する乗り心地の実現」が売れる要素3である。

というか、この売れる要素3はプジョー 207とプラットフォームを共有する先代C3以降の乗り心地の典型であろう(AL4とかETG5搭載車は加速については歯がゆかったかもしれないが)。だからプジョー・シトロエン車から引き続き乗り継ぐオーナーにとっては特筆すべきことではないかもしれない。安心材料にはなるだろうけれど。しかしポロ、ゴルフを筆頭としたドイツ勢B・Cセグメントや、日本のワンボックスなどから(清水の舞台から飛び降りるつもりで)乗り換えるシトロエン初心者には、逆にもっとも効く要素だとも思う。しっかりしているのに緩い。緩いのに安心する。ゼロかイチかという「きっちり剛性感」を売りにするドイツ勢では味わえない懐の深さだと思う。

走りに重要じゃない要素について書くと、まず相変わらずインフォテイメント系が…(笑)。例によってタッチパネル式ディスプレイにまとめられてしまったクライメートコントロールやオーディオ、車両セッティング機能が、はっきり言って運転中にきちんと操作できない。無粋なことを書くけれど、運転中の携帯電話使用で切符を切るなら、警察はナビやこれらタッチパネル式コントロール方法を規制すべきだと思う。ちなみにボリュームコントロール、ハザードランプなど最低限の物理スイッチはある。あ、あと本当にどーでもいーことですが、純正ナビは搭載されてません。けどポン付けもできない。営業さんは大変だと思う。ま、でも輸入車に乗ろうって人がナビの有る無しでガタガタ言うのはお門違いであることは断言しておく(笑)。
 

他にもグローブボックスが本当にドライビンググローブくらいしか入らないとか、広大なドアポケットの中にドリンクホルダー的な仕切りはないとか、そういう日本車では考えられない部分もあるにはある。が、そんなことは前述の売れる要素1〜3の前では塵に等しい。もう一度売れる要素をおさらいしてみよう。

売れる要素1:個性的で、なおかつSUV風味漂うエクステリア
売れる要素2:お洒落の国フランスっぽい色遊びとルーミーな車内
売れる要素3:走る・曲がる・止まるの高次元バランスとフランス車らしい緩いが粘る足さばき


こう列挙してみたが、やはり一番の売れる要素は「個性的でSUVテイスト」だろう。とにかくパッと見でカッコいいだけでなく、視界の端に捉えたら二度見してしまうこと必至である。話を訊くとイデアルさんのスタッフも納車された時は相当盛り上がったらしい。「かっこいいじゃん!」「これはいいね!」「こりゃ売れるぞ!」と。ところがひとしきりワイワイ盛り上がったあと、あるスタッフさんが「そう?これ、一般人が見たら相当ヘンじゃない??」とぽつり。一堂ずこー。ま、確かに軽自動車やオーリスなどと競合するとも思えない(笑)。しかし実直かつ個性的な自動車を求める層は確実に存在する。そんな二律背反、クリアできるわけないじゃん!と叫ぶあなたは、ではこの試乗したデビューエディションで車両本体が226万円という事実をどう咀嚼しようと言うのか。

シトロエン NewC3、売れなきゃオカシイという見解は特殊なものなのか、そうでないのか。ぜひ一度試乗してみてほしい。そして買わない理由を三つ挙げてほしい。相当な難問だと思いますよ、ええ。
【再告知】クルマで行きますOFF会#15「ブログ読者以外の方とも会ってみよう!」
| OFF会・告知 | 22:13 | comments(6) |

2017年8月の拙ブログのオフ会はすでに告知したとおり「北日本MiTo会 MiTo Meeting 2017 SS」との併催である。開催まで1ヶ月を切った。改めてご案内する。

クルマで行きますOFF会#15「ブログ読者以外の方とも会ってみよう!」
併催:北日本MiTo会 MiTo Meeting 2017 SS

■日時:2017年8月19日(土) 10:00〜
■会場:
道の駅羽鳥湖高原 駐車場 ←確定しました!
    
〒962-0622 福島県岩瀬郡天栄村田良尾芝草1−3552 
■参加費:無料
■参加資格:MiToを含むクルマへの「愛」をお持ちの方(笑)

 


あおさん謹製のフライヤー。
今ならイデアルさんに行くともらえます


「北日本MiTo会」はクルマに特化したSNS「みんカラ(株式会社カービュー運営)」内のユーザーグループ。2016年も同様のスタイルで実施し、新しい仲間と出会えた。北日本MiTo会のミーティングではあるが、拙ブログとのコラボレイトをあおさんが取り持ってくださった。

注意事項というか、ご承知おきいただきたいこととして、特にイベントイベントした企画はゼロである。時間に集まって思い思いにおしゃべりして、頃佳きところで解散という流れ。途中入退場自由。さらに昼食もご自身でご用意いただきたい。もしくは道の駅のレストランで食べるもよし。

今回の主催者スタッフであるY.A.N.さんのブログにある案内エントリーもお読みいただきたい。
always lost ways「北日本MMSS2017 1ヶ月切りました〜

ではそういうことで、8月19日は羽鳥湖でボクと握手!

MiToで行く!・岩手、釜石、仙人峠(と思われるK167)
| その他のツーリング・夜活など | 23:08 | comments(4) |


岩手県釜石市の仙人峠を走ってきた。自動車専用道路の方じゃなく、正確には岩手県のK167である。往復10時間/450km。hoshinashiさんのバカンス日記に影響されたとは言え、日帰りには少々ヘビーな道行きだった。実は仙人峠、自動車専用道路の方は何度か走っている。

2013年10月
こんな筆者でも岩手県南沿岸部の現状を見れば色々考えますよ、という話

2013年11月
DS3で行く!再び釜石・大槌へ

その時のパノラマはとても美しく、印象に残ってもいるのだが、ではなぜ今仙人峠なのか。実は親友からもたらされたある情報がきっかけである。EDO(欄外用語集参照)メンバーのトシユキはマラソンアディクテッドであり、ある時「仙人峠マラソン」なる過酷なマラソン大会があると教えてくれた。あの高低差で??人間が??走るの??と筆者の頭の中は「?」でフィルアップされてしまったのだが、クルマに置き換えて考えてみる。あの絶景専用道路が整備される前は当然峠道が常用道路だったろう。となるとなかなか走り甲斐がある峠道なのではないか?と。「峠道がそこにある」。これ以上の理由が必要だろうか。いや、無い。以前から仙人峠の旧道を虎視眈々と狙っていたのである。

ルートの検討は例によって往路だけ(笑)。基本的にすべてサンケタ国道と県道の華麗なるコンビネーション。復路は出たとこ勝負。いざ、往路である宮城県岩手県の県境・金成町から仙人峠K167までのログを公開しようではないか。
 


その1:宮城県内から岩手県一関市千廐へ
朝8時に自宅を出発。道中長い。最初の目的地は岩手県一関市千厩町である。数日前に宮城県北は伊豆沼に行ってきたばかりなので、意識的にその時とは違うルートを選ぶ。仙台市北部からR457で岩出山町へ(ツマラナイ)。K168〜K59〜K17を経由して栗原市栗駒の尾松郵便局の角へ。ここを東に右折したK181〜R4は、宮城県内の初踏破区間である。稲の育成状況、素晴らしいねぇ〜という道行き。すなわち田んぼ田んぼ田んぼな道行きである。気持ちいい。
 


R457・岩出山町の桜並木


岩出山町・真山への道


短時間やむを得ずR4を北上する。金成町からK48へすぐに折れ東進、少し走ればそこはもう一関市花泉である。この花泉〜一関のR284までの道行きも軽いワインディングかつカントリーロードで楽しい。
 


岩手県境はすぐそこ、の
R4沿い金成パーキング



隣接するラーメン屋なのだが…
とんかつみそらーめん??
日を改めて来ようじゃないか!



R4からK48へ。
一関市花泉、金沢宿へ



金沢宿を経由し、一関市千厩町へ
 

金沢という宿場町を経由し北東へ。R284へ乗り東進、千厩町を目指す。



R284で北上川をまたぐ。
まずは一関市川崎町


これまで千厩町は気仙沼への往復時に通り過ぎるだけだったが、R284から一本路地に入るだけで実に情緒豊かな町並みが堪能できることがよくわかった。後からネットをさ迷ってみたら千厩町観光協会のものらしいサイトを見つけた。それによると「大正ロマン漂うせんまや歴史の散歩道」だそうだ。なるほどなるほど。どーでもいーけど、公式サイトならページのどこかにクレジットは入れてくれ、と思う。
 


味わい深い千厩町の街並み


あ、あんかけかつ丼???
今回の道行きではとんかつ宿題が増えた。
小角食堂
(岩手県一関市千厩町千厩字町130)

 

その2:千廐から仙人峠までのロング&ワインディングロード
千廐から北東へ進む。ここからの岩手県内のルートはすべて初踏破。わくわくしちゃうぜ!旺文社のMappleを助手席に開きっぱなしにして、道々クルマを停めてにらめっこしながらルート確認。内陸路だからどこをどう走っても仙人峠へは行ける。逆に一直線の最短距離のようなコースも無い。今回はまず千廐からR456を北上し東西に伸びるR343へ合流・右折する。別名今泉街道たるR343を東に東に進むと選択肢がふたつ現れる。ひとつは陸前高田市内K246の峠道を走ってR397へ合流し、仙人峠へは西から回り込むルート。もうひとつはK246を通り過ぎR340〜R107を経由し、岩手開発鉄道赤崎線と並走するK180で南から仙人峠K167へ至るルート。地図帳を眺めると、K246が一番近そうだ。しかも軽く峠道なところがまたそそる(笑)。ならばとK246に左折。
 




集落の中の道がどんどん細くなっていく。この辺は北上するとどこも峠道になるようだが…。
 


もっと手前で出しておいてくれよ…


またもや通行止め喰らいましたー!仕方ない。すごすごとR343へ引き返し、さらに東進してR340へ乗る。この辺から景色が「となりのトトロ」じみてくる。はっきり言って大好物な景色である。これで晴れていればなぁ(それはそれで暑くて死んだと思うけど)。東西へ走るR107へ乗り継ぎ、南から回り込むためにK180へ左折。そのK180はとうとう本命のK167へ接続している。さぁ、本番である。
 






 

その3:これが仙人峠?岩手県K167
このK167、筆者が合流した部分からだとはっきり言って山奥なのだが、突然(自動車専用道路の方の)仙人峠道路の流入路が出てきて驚く。高架をくぐってさらに進むと、「明らかにここからが峠道入り口」みたいなT字路が現れる。その角にはガススタンド(というか燃料店と言う方がしっくりくる感じ)があり、そのお店の人なのだろうか、おばあさんが立っていて「こいつ、今からこの先へ何しに行くんだろう」という顔で見送られる(笑)。すでに200km近く走破してきたところだが、今まさに念願成就の瞬間である。アドレナリンがどばっと脳内に吹き出る。
 




とたんに道幅が細くなる。東北の日本海側に甚大な被害を及ぼした豪雨は岩手県でも強く降ったのだろう。道路上はドライだが折れた枝や降雨でボロボロと落ちてきたと思われる小石(と言ってもげんこつ大くらいある)がバラバラと散らばっている。そもそも速度を出すコースではないので慎重に進む。
 








走ると直感でわかるのだが、ここは本当に生活に根ざした峠道だったようで、頂上に駐車場とか、展望台とか、そういうものは無い(笑)。「ここから釜石市」の自治体境界線表示をくぐり、下りに差しかかると今度は霧が出てきた(笑)!そもそも木が鬱蒼と茂っていて眺望も何もないのだが、さらに霧かよ!!ところどころ「わー!晴れていれば釜石市内を一望!!」であろう箇所もあるにはあったが、車窓外はすべて乳白色の幕に覆われている(笑)。なるほど、仙人は霧や霞を食べるのか…とひとり納得。ちなみにこのテキストを書くために仙人峠マラソンを調べてみたら、このK167を走るのではなく自動車専用道路沿いの往復コースのようだ。そりゃそうだ、こんな過酷な道、走ったら怪我をする。というくらい枯れ枝や落石がひどい。這う這うの体でようやく下界へ。

下界は霧などなく、むしろようやく雲が薄くなってきて太陽の気配を感じられるほど。「峠道あるある」か。合流したR283は別名釜石街道で釜石と遠野を結んでいる。夢中で走っていて時間を忘れていたのだが、時計を見るとなんと13:21。どうりで腹が減っているはずだ。そんな腹具合ではあるのだが、まともなお店の「ランチタイム奇跡の邂逅」を期待するにはもはや時間が遅すぎる。仙人峠道路入り口の「道の駅釜石仙人峠」をとりあえずのゴールとし、休憩。

その4:釜石から南三陸まで南下
道の駅釜石仙人峠(長いよ!)の食堂にはラーメンくらいしかメニューがなかった。ラーメンでも全然良いのだが、前日の昼食もラーメンだった筆者としては食指が動かず。惣菜コーナーで販売されていたハンバーガーとマフィンを購入し、Mappleを広げながらMiToの車内で食す(写真は撮り忘れた…)。

ハンバーガーをパクつきながら帰路を検討する。大ざっぱに言って二通り。遠野や水沢方面に戻って宮城県まで(何らかのコースで)南下する内陸ルートと、釜石市街地経由で大船渡市〜陸前高田市を南下して宮城県気仙沼に至る海沿いルート。冒頭で紹介した2013年の道行きで走った三陸自動車道はなかなか素敵だったものの、この上県道県道のふらふらコースで帰ると時間はともかく体力が心配だ。せっかく海沿いの街・釜石まで来たのだし…という思いもある。よし、R45と三陸自動車道を乗り継いで海を見ながら帰ろうではないか。
 




R45をどんどん南下






三陸自動車道


釜石市内を走り抜け、大船渡まではダンプや営業車に混じってR45をゆっくり南下する。未だに東日本大震災からの復興工事が終わっていない場所が折々に現れる。この辺まで下ってくると天気は好転し、湿度も高く蒸し暑い(当然エアコンは使っていない)のだが、時折進行方向左手に見える太平洋が美しい。大船渡で三陸自動車道に乗ると良いペースでどんどん南下できる。交通量がそもそも少ない。

三陸自動車道はまだ建設途中で、大船渡からの区間は陸前高田市でいったん途切れる。ふたたびR45に降ろされ、淡々と南下。陸前高田市の「奇跡の一本松」を横目で見ながら気仙沼へ。



気仙沼唐桑町、R45沿いのパーキング。
ここからでも南三陸町へは53kmだそうで…


その5:南三陸町から仙台へ
さすがに気仙沼市街の交通量は多く、ペースダウン。思わず県道裏道に抜けようかと赤信号で停止するたびにきょろきょろしてしまう。が、筆者の知る気仙沼から南下するK65はけっこうな峠道。すでに300km以上走破しており、安全運転を優先した方が良いだろう。辛抱強くR45を南下。大谷海岸を経由しつつ南三陸町へ。
 


大谷海岸


ようやく南三陸町へ。
三陸自動車道の乗り口が
さんさん商店街のずいぶん手前に…


半年とか1年スパンでしか訪れていないので、そのたびに南三陸町の変貌ぶりに驚く。盛土工事は進み、かつての町並みはもはやほぼ見られない。南三陸町と言えば「南三陸さんさん商店街」だが、そこに至る前に三陸自動車道が現れた!え?もうここまで延伸したの?と半信半疑で乗ったのだが、登米東和ICまで下ってくると、なるほど筆者のよく知る三陸自動車道であった。急ピッチで延伸工事は進んでいるのだ。復興工事の恩恵ではあろう。

順調に南下してきたら石巻市付近で土砂降り(もちろん写真はない)。交通量も多い。でもペースを落さず走り続けることができ、奥松島ICでR45、K60、K229、K241、K9などを走り継ぎ、仙台市の自宅へ帰宅。このテキストを打つために改めてGoogleMapを調べてみたら、いつもちんたら走っているあのルートはこんなに複雑に県道が入り組んでいたのか!と驚き。
 


こんな景色も松島町


大和町まで戻ってきた


定点観測。
大和浄化センター脇のあぜ道



全体的に曇天が多い行程だったが、久しぶりのルートも初めて走るルートも程よくミックスされたツーリングになった。しかしそれにしてもボリューミーだったなぁ…(ため息)。岩手県・宮古あたりに1泊してもよかったのかもしれない。なにしろ(突発的に行く)ひとりツーリングで450kmは自分史上最長ではないか。最長は大げさでも、TOP5には入っていると思われる。おつかれさま、MiTo。どーでもいーけど、化粧品方面に見られる「自分史上◎◎な髪へ」的なコピー、本当に馬鹿馬鹿しいと思う(笑)。
 


10時間/455km


そして最後にとても重要なことなのだが…。釜石のK167、どこにも仙人峠の表示はなかった。もしかして筆者の思い込みで、仙人峠と呼ばれる旧道は別にあって、あれは単なるK167だったのだろうか…。ご存知の方がいたら教えて欲しいが、知りたくない気もする…。真実は霧の中である。

 

JUGEMテーマ:ALFA ROMEO

DS3・残念なタカタ
| CITROEN DS3 | 22:48 | comments(10) |
シトロエンから封書が届いた。これまでこのケースで良い話があったことがない。左様、今回もリコールであった。
 

もう10年以上前、わが家のチャイルドシートはタカタ製だった。生活系雑誌のチャイルドシート比較検証記事で、金額と安全性のバランスがもっとも良かったのがタカタ製だったからだ。幸いなことにその製品能力を実地検証する機会はなかったのだが、そんなわけで華美な装飾に走ることなく質実剛健なチャイルドシートを作る、地味だがしっかりした会社だと思っていた。一連のエアバッグ部品のリコール問題は本当に残念だ。

産経ニュース記事「タカタ破綻から1カ月 連鎖倒産はゼロ

部品交換が「運転席+助手席」の場合は入院の可能性が高い。これまたお盆休み前の微妙なタイミングでのリコール通知であることだなぁ。
MiToで行く!ふたつのカフェをハシゴした話
| その他のツーリング・夜活など | 22:58 | comments(2) |
宮城県登米市は伊豆沼方面へ行ってきた。まとまった休みがなく、かといって1日家でゴロゴロしているのもつまらない。しかし気合いを入れた遠出をするにはちと疲れている。などが主な要因だが、特に福島県や東北日本海側の豪雨で道路状況に思わぬ危険があるかもしれない…という考えもあった。豪雨にあわれている地域のみなさま、どうか安全第一でやりすごしていただきたい。

伊豆沼と言えばカフェ・コロポックルである。2017年6月18日に演奏させていただき、その後ごあいさつもしていない。また、定義山のカフェNorahではふたたび9月にライヴを控えている。前ライヴのごあいさつと次のライヴの打合せにカフェをハシゴだ!ということで、9時過ぎに自宅を出発。


大和町・宮床ダム脇のR457


R4をまたいでさらに東へ


大和町・大和浄化センター脇の定点観測

仙台市北部の筆者自宅から県北の伊豆沼へ行くには、普通はR4を北上するのがシンプルで所要時間も短くて済む。しかしそんなコースはつまらなさの極致である。フタケタ・ミケタの県道を走り継ぎ、仙台市の北隣大和町から大郷町、松山町、美里町、大崎市を経由して登米市に至る。実はこの定番化したのんびり県道コースのログを取っていたのだが、保存がうまくいかなかったらしい(My Tracks.appめ!!)。ま、これまでも何度もこのブログに書いてきたコースなのだが、仙台周辺のヘンタイ諸氏にはぜひ走ってみていただきたい。快適な農道ライクな舗装路以外は何もありません(笑)。


JR東北本線・小牛田駅を通り過ぎたあたりのK19


さらに北上、瀬峰あたりでふと東側を見る


JR東北本線・瀬峰駅近くの五輪堂山公園駐車場にて


毎回このコースを走るたびに感動する
K29から伊豆沼へそれた一直線の道
 

道中、特に登米市内のK29沿い民家の軒先で咲き誇るノウゼンカズラが美しい。これ、自宅に植えたいなぁ。無事に伊豆沼湖畔のコロポックルに到着。マスターご夫妻とおしゃべり。先日のライヴをマスターが録音されていて、音源の一部をいただく。1時間くらいおしゃべりしていたら昼時に。コロポックルを辞して伊豆沼の反対岸にある伊豆沼農産の直売所「くんぺる」へ。
 



夏場に頻出するふざけた外気温表示


伊豆沼を迂回しつつ南岸へ向かう


伊豆沼では「はすまつり」の真っ最中

以前もエントリーしたが、くんぺるのお総菜コーナーで売っている品物は安くてうまい。この日は「赤豚メンチカツ200円」「焼おにぎり112円」「サントリーの天然水500ml100円」、合計412円の昼飯と相成った。これが思ったとおり大充実。テキトーにコンビニであれこれ買って700円払うなら、くんぺるで500円でお釣りを受け取った方が良いと思わないか?諸君!気温は30度くらいあるのだがそこそこ風も吹いている伊豆沼湖畔、窓を開け放していれば日陰となるMiToの車内は快適である。車内を汚さないように食べる・飲む。大変満足だったが、この程度の量で満腹になる自分に「老い」も感じてしまう…。




うめえ。
手を汚さずゴミも最小

伊豆沼からの復路はあまりバリエーションがない。築館方面から大崎市古川、岩出山へ出るか、そのまま南下して涌谷を経由して石巻・松島方面へ出るかしかない(もちろん往路を引き返すとかR4とか東北自動車道などという選択肢はない)。ただこの後に訪れようとしている定義山へはいったん筆者の自宅近くまで戻るのが一番近道であり、むしろそれ以外の経路でどうやって定義山まで行くのだ??という位置関係である。ここは無理せず築館〜岩沼方面から戻るにしても、K1などを戻るのでは退屈すぎる。

今までなら即座にスマートフォンのGoogleMap.appを起動していたであろう筆者、2017年は一味違う。先日ようやく東北全域の地図帳(旺文社のMapple)を購入。走り出す前に経路を確認し、かつ脳内でその経路を検証・吟味しつつツーリングすることに決めたのだ。ナビだのGoogleMap、ダメですねありゃ。人間のコース取り能力を退化させる。地図帳最高!Yeah!!

そんなわけで、伊豆沼からとりあえず岩出山へは地図では単なる線にしか見えない細い生活道路を行くことにした。おおよその目的地へカンに従って走るのは楽しい。考えてみるとナビやGoogleMap.appを使っていると、こういう時正しい道正しい道に追い立てられるようだよなぁ…としみじみ。モノノアハレに浸るのは良かったのだが、結局迷子に(笑)!細かいアップダウンを繰り返す田んぼと畑の中の道を右往左往。しかし何か約束があるわけでもないし。雲行きはどんどん怪しくなってきたが窓外の景色は実に爽快だ。この段階でエアコンはOFFり、窓全開でのんびり走る。
 

おや?道に迷ったようだぞ…?


今回の道行きで衝撃度の高かったホテルみちのく。
営業時間は23時までで、なんと宿泊できない。
このホテルにいっしょに行ってくれる女の子は
絶対にイイコだと思う。
住所は宮城県登米市迫町新田日向86。
誰かチャレンジしてみてほしい



ようやく順調に道に戻れた。
宮城県栗原市瀬峰寺沢の藤太神社



R4を西にまたいでK17へ


K17とR47の交差点にあったガススタンドが廃業していた。
地中にあったガソリンタンク。
初めて見た

若干遠回りをしたが無事におなじみのK17に乗る。ここから先はR47とR457を経由して南下するだけなのでまったくおもしろくない。それなのに別に眠気に襲われるわけでもなく、例のドライバーズハイに近い状態で運転そのものがとても楽しい。面白くない道をペースメーカーの後について走ってるだけでどうしてこんなに楽しいのか、考えつつ走る。
 

無事に仙台市北限の根白石(ねのしろいし)まで帰着。そのまま西に折れ定義山の「門前喫茶Norah」を目指す。この日は週末だからかこんな山奥のコースなのに交通量が多い。この道行きだけはMy Track.appのログが残っている。いざ示さん。
 


ようやく定義に到着。Norahの前にMiToを停め降り立ったらNorahマスターのすっとんきょうな声が。「あれぇ??なんで??フェイスブック読んでないのー??」と。実はNorah、この週の半ばに機材トラブルが発生。毎日公式フェイスブックページに「臨時休業のお知らせ」がアップされていた。マスター夫人と別件でメールのやりとりがあり、「復旧の目処が立ったから明日から営業再開!」と前夜知ったからこそのNorah訪問だったのだが…。

「いやー、昨夜代替機を入れて、これで大丈夫!ってなったんだけど、今朝になったらやっぱりダメだったのよ」
「あ、そーなんですか。かくかくしかじかでメールに明日は再開って書いてあったから」
「ホントごめんなさい。早朝にフェイスブックに書いたんだけどねぇ」
「いえいえ、こっちの都合で読まずに来たわけだから」

自己修理を試みようと、ホームセンターへ部材買い出しに行こうとお店を出てきたら間抜けな筆者がいたのだった(笑)。この日筆者は寝坊して起き、朝ご飯もそこそこに伊豆沼へ出発したので、フェイスブックを確認する暇がなかったのだ。その後奥様から詫びのメールが(笑)。いや、こっちは単に楽しいから走ってきただけなので、そんなに謝らなくても…、という風情。実は筆者、定休日と知らずにNorahを訪れ、マスターご夫妻の朝食に同席させていただいたことすらある(しかもコーヒーただ飲み…)筋金入りのうっかり野郎である。「定休日、わかりにくいからフェイスブックにちゃんと情報上げてよ!」とでかいツラしていた割に肝心な臨時休業ノーティスを読み落とすとは…。お騒がせしてすみませんでした。早期の解決をお祈りしてNorahを後にする。

帰路、そんなわけで最後の最後に不完全燃焼…かと思いきや、どうもそうじゃない。岩出山からR457を戻ってくる途中にも考えた。どちらかというと走り慣れたコースをただ往復しているだけなのに、今日は特別、どうして楽しいのだろうか。

よく人に話すと驚かれるが、筆者は基本的に人見知りである。お付き合いの日が浅い方としゃべるのは緊張するし、その緊張が億劫でもある。だが自分でも不思議なことに、最近は「あそこまでクルマで走っていって、あの人とおしゃべりしたら楽しそう」とも思ってしまう。20年前の筆者には考えられない変化である。出かけた先で誰かと親交を深めるのがとても嬉しい。

それはほんの小さな出来事である。しかしそんな小さな出来事の意味が、年を追うごとに筆者の中で大きくなってきてもいる。極端な話、MiToでひとっ走りして、誰かと他愛のないおしゃべりをすることの積み重ねが「人生」だとすら思う。陳腐な言い方で恐縮だが、楽しくおしゃべりしてくださる方々は「皆我が師」であり、おいしいご飯を食べつつ聴く「イイ話」は、筆者の人生を豊かにしてくれる。走り慣れた道ですらこの日楽しく走れたのは、コロポックルマスターご夫妻やNorahマスターとの楽しい会話があったからだろう。嬉しい会話を反芻しながら走れば、たいていの道は楽しいのだ

そんな楽しみをもたらしてくれるクルマとはなんと便利な道具であろうか。ひとりで走っても楽しく、行く先々で大好きな人に会える。その気になれば同じ趣味の人たちと気軽に集まっておしゃべりすることまでできる。筆者にとってMiToは単なる移動の道具ではなく、自分と社会を結びつける大切な接点でもあるのだ


約5時間/204km

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次の1台
| 次の1台 | 00:16 | comments(18) |

当分はMiToに乗り続けると決めて心に平穏が訪れた筆者であるが、とは言うものの常に「次の1台」を探している現実は変わらない。現在高校2年生の長女、あるいは中学3年生の長男が運転免許を取得した暁には「あのMiTo」に乗りたいという。父譲りのボログルマを子どもが乗り継ぐ…。これには大賛成の筆者なので、その時には潔くMiToを譲ろうと思っている。となると最速であと2年くらいで「Xデー」はやって来る。2年後に自分がどんなクルマを欲しがるか、なんてことはわかりようも無い。だが「自分にとっての良いクルマとは何か」を定義しておくことで、Xデー付近のクルマ選びがシンプルになる可能性はある。

同時にそれは「なぜMiToが好きなのか」を炙り出す行為でもあろう。幸か不幸か、筆者がクルマの話をするのはヘンタイかヘンタイ耐性のある人が多く、つまり話がツーカーで通じてしまうため今更MiToの魅力を語る機会は多くない。そのことが返ってMiToの魅力の言語化を妨げていると言えるし、次期F-X※の機種選定を難しくもしている、のではなかろうか。

※F-Xとは?
ここでのF-Xとは航空自衛隊の次期主力戦闘機導入計画のことで、Fighter-eXperimentalの略。もちろん筆者が戦闘機を買うわけでも株に手を出すわけでもない。


では手っ取り早く今北産業※。MiToの魅力を3行で述べるとすれば?

※今北産業とは?
インターネットの掲示板などで、当該スレッドの話題に途中から加わった人が「今来た(今北)ところだ、これまでの話題の流れを3行(産業)で説明してくれ」と要約を願い出ること。

 

1.必要充分な加速性能と制動性能と旋回能力
2.日本車にはないエクステリアデザイン
3.アルファロメオであるということ


冷静に考えれば、1.2.を満たすクルマは探せば国内外を問わずあるだろう。それなのに「欲しいクルマが見つからない」などとほざいているのは、要は3.がネックなのだ。3.を満たすことが必須ならアルファロメオのクルマからしか選べないことになる。だからいったん3.のことは忘れようと思う。

もし今目の前に「これでクルマを買いなさい」という500万円の現金があったとしたら、筆者はその5つの札束を持ってどこへいくだろうか。2017年7月現在、一点の曇りもなく自分の物欲に忠実になるなら、筆者はプジョー仙台に行くだろう。そして「308GTi 270 by Peugeot Sportをください!」と言うだろう。どういうわけかアルファロメオ Giulietta Veroceよりも308GTiの方が魅力的に見える夏。
 


MiToの魅力のひとつとして「アルファロメオであること」とまで言う筆者が、ここにきてなぜジュリエッタよりも308なのか。その理由を考えていくと
 

・左ハンドル車であること
・マニュアルトランスミッションであること
・エクステリアデザインが、より角張っていてパワフルに見えること


が挙げられる。左様、筆者は人生に一度は左ハンドル車にのって、ペダルやハンドルのオフセットと無縁のクルマ生活を送ってみたいのだ。ジュリエッタでもLHDは選択できるが6MTは満たしてくれない。また外観の傾向がシュッとしているよりもズドーンとしている方が今の気分に合っている。別の言い方をすると、ジュリエッタ ヴェローチェのLHD/6MT仕様を並行輸入してでも乗りたいと思えないのだ。

前述の「3行で語る魅力」に照らし合わせると、(もちろん3.は置いておいて)合致する最右翼はABARTH 595という見解を否定はできない。だが筆者のドライビングテクニックが今から飛躍的に向上するとももはや思えず、その割に595は好戦的すぎる。ジュリエッタや308のようにGT的性格をベースにしたクルマの方が、きっと満足できる場面が多いはずだ。

このエントリーを書き進めるにつれて、自分の内なる物欲の正体が明らかになってきて筆者自身も驚いている。自分は308GTiが欲しかったのか…!問題は例によって購入費用だ。500万円なんていう現金はどうやったって用意できないので、改めてローンを組む…のか?オレ。まぁ他に手はないのだが、そんなローンを組んで、あとはもう一生308でいいわというのも有りかもなぁなどと思ったりして。

ということで折々に書いてきた「今乗っているクルマから何に乗り換えるか」問題について、「次の1台」というカテゴリーを新設してみた。長年の愛車と安定した生活を送っている人も、こないだ新しいクルマに乗り換えたばかりという人も、毎日中古車サイトを鵜の目鷹の目で巡回している人も、よろしくお付き合いいただきたい

MiTo・エアコンクライシス
| AlfaRomeo MiTo | 23:20 | comments(5) |

過去に記憶がないくらい、7月の早い時期から真夏日が連日続く仙台。普段はトルクの目減りを嫌って一切使用しないエアコンを酷使する毎日である。
 


直射日光を浴びていると、いくら冷風が送られても体感温度は下がらない。下がらないどころかむしろ紫外線に焼かれている感が増幅されるようだ。やむなくエアコン動作時は長袖のシャツを羽織るようにして自衛しているのだが、これって基本中の基本ですかね。

かつてK店長がぽつりと「エアコンって使わないと能力落ちるんですよねー」的なことをおっしゃっていて、前述の通り1年365日のうち360日くらいはエアコン不使用の筆者だからギクッとした。エアコンの冷却能力、落ちているのでは??加えて2017年の梅雨も明けないのに猛暑攻撃、こりゃーもしかして、エアコンガスを再充填してもらった方がいいのでは??

2009年5月、たまたま訪れたイデアル仙台泉の駐車場にMiToが停まっていて(お披露目展示会の1週間前だった)、ダメもとで試乗を申し込んだらどうぞどうぞと。その時同乗してくれたのが今も世話になっているS店長で、MiToのセールスポイントとして真っ先にクチにしたのが「エアコンは日本製ですからばっちり効きます!」だった(笑)。
 


筆者はALCABOアルミACルーバーリングを
装着済み。ま、生産終了したけどな(泣)


そのエアコンが衰えてきている??エアコンガスってどれくらいのスパンで充填するもんなのか…。

 

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クルマでのお出かけという"ファンタジー"
| クルマにまつわる四方山話 | 23:22 | comments(8) |

拙ブログのアクセスランキング上位はほぼすべてが試乗記なのだが、意外や「MiToで行く!」シリーズもそれなりに好評をいただいているようだ。筆者のツーリングレポートなど本当に「絵日記」であり、拙い駄文にいいね!やシェアをしてくださった方には感謝があるばかり。

2017年夏、VWがその最下層車種のup!のイメージ戦略を変えてきた。日本導入時は軽自動車イーターの黒船来日!と自動車評論家筋では大騒ぎになったが、セミオートマが災いしたか、ディーゼルゲート事件が災いしたか、どうせガイシャを買うならゴルフがいいな的な購買者心理を覆せなかったか、理由の分析はともかく、up!は筆者から長らく「大山鳴動鼠一匹」物件の汚名を着せられていた。ところがちょうど7月の三連休を見込んだかのような特出し広告が始まった。
 


up!は実直な実用車というイメージからファンションアイテム的なもの、無くても困らないが持ってると気持ちがリッチになるものへ、そのイメージを変えたいのかもしれない。今回のエピソードを見る限りでは、大きくフィーチャリングされているのが「移動の自由」である。終電の時間を過ぎても好きな場所に行ける、多少道を間違ったってドンマイドンマイ。筆者が20代の頃はこういうのをしょっちゅうやっていた。23時に友人とうだうだしていて「よし!山形までモスバーガー喰いに行こうぜ!」と片道60kmかけて東根市までハンバーガーを食べに行く、エロ本のお焚き上げだ!とて砂浜まで5人フル乗車のレビンで乗り込んでエロ本を燃やす(迷惑だからやってはいけません)などなど。まぁ随分無駄にガソリンを消費していたものだ。

だがそれらは本当に楽しかった。当時は意識しなかったがそれは「移動の自由の謳歌」だった。そしてこれらのことは、都会に住んでいる人には案外立派な「ファンタジー」として映るのかもしれない。主人公が二人組のアンチャンでなく「大人の女性」の楽しみとして設定していることでもそれは知れる。もちろん今後二の矢三の矢として放たれるエピソードが実直な実用車のイメージも含まれるかもしれないが。

考えてみるに、拙ブログのツーリングレポートを読んでくださっている方々の中にも、筆者がMiToであちこち出かける姿はファンタジーとして映っているのかもしれない。試乗記読者は「これから本気でクルマを買おう」と思っている、すでにクルマに興味有り、前向き、能動的な方々であろうが、ツーリングレポートを「オレも休みの日にこういうところに自由に行ってみたいなー」とか「本当はワンボックスカーじゃなくて、ロードスターとか乗りたいなー」とか「一度はガイシャに乗ってみたいなー」とか思いながら読んでくださっている方がいないとも限らない。栗駒山の北側に来たけど6月半ばなのにまだ積雪で通行止めかよ!と愚痴ったり、福島県相馬まで行ってとんかつを食べて帰ってくるだけの文章にもそういう妄想を加速させる意味が少しはあるのかもしれない。

友達とロングドライブに行くことになったとか、たまには違うクルマに乗ってみたいという話なら、レンタカーでも済むことだし、もっと生活・仕事寄りに考えて月額いくらでカーシェアリングするという手段も今ならある。だが筆者は「クルマは所有してナンボ」と思う。それは「移動の自由」だけでなく、「見て楽しむ」という要素がクルマにはあると思うからだ。好きなクルマが身近にあると楽しいですよ。それは声を大にして言いたい。筆者のツーリングレポートが「自分もクルマであちこち走ってみたい!」と思うきっかけになるのなら、これほど嬉しいことはない。
 

 


 

 

 

 

 


と、この話はここでおしまいにしたいのだが、蛇足を承知でもうひとつ書き加える。自動車メーカーには何よりも「所有したくなるクルマ」を作ってもらいたい。税金や駐車場スペースの確保などのさまざまな悪条件があるにも関わらず、買いたくなってしまうクルマであるべきだ。低燃費や物入れが多いことなどどうでも良い。外観、色、性能でもって所有したくなるようなクルマを作ってほしい。

 

弊OFF会もいっしょに!北日本MiTo会MiTo Meeting 2017 SS 開催のお知らせ
| OFF会・告知 | 22:43 | comments(7) |


当ブログのOFF会は原則として5月、8月、10月の3回と規定している。2017年8月のOFF会は昨年同様北日本MiTo会と併催することにした。題して「クルマで行きますOFF会#15 ブログ読者以外の方とも会ってみよう!」。本体は以下のミーティングである。

北日本MiTo会 MiTo Meeting 2017 SS
■日時:2017年8月19日(土) 10:00〜
■会場:羽鳥湖高原界隈の駐車場(2017.07.11.時点の予定)
        ※
福島県岩瀬郡天栄村(Google Mapへのリンク)  
■参加費:無料
■参加資格:MiToオーナー様はもちろん、MiToが好き、MiToに興味がある、という方であればエリア問わずオールOK!


もうちょい詳しく書いてあるので、ぜひ以下のURLもご確認いただきたい。特にみんカラユーザーさんは確認必須である。
日本MiTo会 MiTo Meeting 2017 SS 開催のお知らせ

基本的に羽鳥湖周辺は飲食店は皆無(道の駅があるくらい)なので、午前・午後とフルタイム参加を目論む方は昼食持参でのご参加をお願いしたい。というかレギュレーションとして「昼飯持ってこい」なんてのは筆者も初めてなのだが、今からわくわくしている。外でみんなで食べれば大抵のものはおいしいと思う。

10:00くらいから集まってウダウダしてるから、暇な人は来てみたらいいよ!というゆるい、しかし紳士淑女の集まりである。真夏の一日をクルマの話とオーナー同士の交流で楽しもうではないか!なんたって無料だし!

北日本MiTo会とは?
日本最大級のクルマSNSサイト「みんカラ」内のMiToオーナーズクラブ「MiTo会グループ」内の地区MiTo会のひとつ。基本的にみんカラユーザーのみ参加できる。筆者は非会員。

昨年もやったの?
OFF会#12が無事終了・ヘンタイに付ける薬はない」をご参照いただきたい。

冥府魔道の改造道を逝く…度胸はまだありません
| パーツ/グッズ | 23:09 | comments(16) |

相変わらず絶好調の我がMiToだが、それは日常的には問題ないですよという意味で、ヘタってきているところは無限にあると言える。一番身近で、かつ切実なのがドライバーズシートである。シートを取り換えたくて仕方ない。

筆者のMiToはファブリックシートである。購入当初はオプションのレザーシートでないことに引け目を感じたりもしたが、ファブリックシートにはそれなりの実利があることを実感してからは、むしろファブリックシート、いいじゃん!と思っている。その実利とは「滑りにくい」ことだ。
 


別に毎週末ワインディングでぎゃんぎゃん言わしている筆者ではないが、滑りにくいシートの恩恵はやっぱり日常運転のあちこちにある。ではあるのだが、もはやシートのアンコであるウレタンだかスポンジだかがすっかりぺたんこになってしまった。筆者が感じるこのヘタりの影響は「腰が落ち着かない」のひとことで説明できる。運転しているに従って腰の位置がだんだん前にズレていくのだ。だから信号待ちなどのタイミングで腰をシートバックにぴたりと押し付け直したりしてけっこう忙しいのだ。

筆者が集中的に運転していて、それでウレタンだかがヘタっているのだから、本来なら筆者の尻の形にヘタってむしろフィット感が増すように思うのだがさにあらず。これはどうしてなのか自分でもわからない。筆者の尻の形など当の昔に通り過ぎ、ひたすらぺしゃんこになってしまったのだろうか。

もともとMiToのシートのホールド性は特筆するほど高くない。「なんとなくスポーティーな見た目に対して、せいぜいこれくらいのホールド性があればまぁ文句ないでしょ」というレベルである。だからスポンジだかがヘタってシートが薄くなれば、その能力はより低くなって当然なのだ。で、ここで純正シートを新調してもねぇ…ということになる。できればかつて存在したMiToの限定版「サベルトリミテッドエディション」に則って、サベルトのセミバケットくらいに替えてみたいものだが、サベルト正規品は、現在国内にはフルバケットシートしかなくリクライニング機能のあるものがない。レカロでもブライドでもいいから、取り換えれば、きっとコーナリングでコンマ何秒か速く走れるんじゃないだろうか。
 


リクライニング機能付きセミバケットシートの例。
BRIDE G33JZR ¥199,800


どうでもいいが「冥府魔道(めいふまどう)」とはマンガ原作者小池一夫の造語で、名作「子連れ狼」の中の用語である。「死者の世界を生き、魔物の道を歩む者」くらいの解釈で良いと思われる。

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■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
フルネームで書くと煩わしいので命名。

■R、K■
R=国道(Route **)
K=県道(Kendo **)
のこと

■S店長■
筆者のMiTo購入時の担当営業さん。
現在VOLVO仙台泉店の店長。
筆者のクルマ人生を変えた人。
一言で言えばカーガイ。

■K店長■
クライスラー・ジープ・ダッジ仙台の店長。
TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。

■顧問■
筆者の友人太郎君のこと。
エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

■朝練&夜活■
早朝に走りに行くのが朝練。
夜に走りに行くのが夜活(やかつ)。
夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

■EDO■
Eat and Drink Organizationの略。
親友2名と行うツーリング企画の名。
「移動に有料道路は使わない」
「同乗者無しでひとり1台」
「うまいものを食べ、飲む」が掟。
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