クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
MiToで行く!・車中泊で男鹿半島、角館、横手、それから…その1
| その他のツーリング・夜活など | 21:50 | comments(2) |

2016年ツーリングシーズンの課題のひとつ、蔵王のお釜のご機嫌伺いを無事に済ませ、夕方には呑み会へ。そして満を持してふたつめの課題、車中泊で男鹿半島へ旅立つことにした。実は車中泊が大命題なのではない。筆者は交代制勤務の仕事をしており、遅番だと22時まで仕事をする。その帰路もMiToを運転するわけだが、仕事帰りで疲れているにも関わらず、頭がギンギンに冴えて、MiToとのシンクロ率が上がっているかのように感じることが少なくない。ドライビングハイというか…。つまりこういうことか?身体が疲労していてもアドレナリンさえ出ていれば、クルマの運転は楽しい。休日にのそのそと起き出して走り出しても、なかなか調子が出ないことがあるが、そういうわけだったのか!ということで、本当は遅番勤務の夜に出発しようと目論んでいたが、遅番+何もない二連休(平日に二連休なんてこともザラにあるが、いろいろ用事があるのだ)なんて組み合わせがそうそうあるわけでもなく、2016年9月になってしまったわけだ。この日は仕事じゃなかったが、呑み会の後ならアドレナリンも出てるだろう。そういうわけで結果的に車中泊にならざるを得ないプランだったのである。

※普通に「呑み会」と書いているが、筆者は下戸なのでウーロン茶とジンジャーエールである



呑み会が終わって仙台市街地を出発したのが23:30(笑)。想定外に盛り上がってしまったぜ。ま、車中泊なんて大して眠れないに決まっているから、あまり早く到着しても手持ちぶさたなのだが…。最初の目的地は秋田県男鹿市の「道の駅てんのう」である。GoogleMapによるとざっと250km。R457とR47で鳴子温泉へ。鳴子からR108、鬼首(おにこうべ)を経て秋田県入り。そのまま引き続きR108で由利本荘市までぬけ、あとはK7で日本海沿いをひたすら北上する。かろうじて雨は降っていない…という天気なので、鬼首以北は明らかに闇の密度が違う(笑)。街灯もまばらだし。それでも秋田県雄勝あたりまではまだいい。時々走っている道でもあるから、真っ暗でも「あの辺かなー」と予想しながら走ることができる。だが一瞬だけR13を経てR108で由利本荘へ向かう区間に入ると、もはやどこを通っているのかすらわからない(笑)。この区間はかつてEDO M/T Session#6で帰路に走った道なのだが、まっっっったく記憶に無い。しかも真っ暗なのだから記憶を呼び起こし様もない。その時も休憩場所にした「道の駅ほっといん鳥海」でいったん休憩。
 


R108とR13が交差する陸橋の上からR13を撮影


ほっといん鳥海


2012年9月にEDOで由利本荘を訪れた際の記録。ま、4年前に一度走ったことがある道など、詳細を覚えていられるわけもない…
EDO M/T Sessions#6「由利本荘」

さらに由利本荘市内を目指して進む。もちろん他のクルマはほとんどいない。完全にマイペースである。とは言え夜行性の動物や家出少女がうろついているかもしれないので、常識的な速度で走る。こういう山道や人気(ひとけ)の少ないコースを延々と走っていると、由利本荘市街地の灯にいつも以上にホッとしてしまう。翼ならぬタイヤよ!あれが由利本荘の灯だ!
 


ホッとしてついコンビニへ寄り道。
ファミリーマート由利本荘東鮎川店
(〒015-0362 秋田県由利本荘市東鮎川字石垣328)


由利本荘市内でR7に乗り換え、ひたすら北上する。左側は日本海がばばーんと広がっている…のだが、文字通り漆黒の闇が広がるばかり。夕陽は素晴らしいのだが…。



上記EDO Sessionの時も立ち寄ったR7沿いのパーキングエリア


ともあれこのあたりでそろそろ3時にならんとしており、さすがに眠くなってきた。トイレが近くなるのでほとんど飲み物を口にしないようにしていたのだが、じゃるさんが別エントリーにコメントでアドバイスしてくださったとおり、カフェイン系の飲料を適宜摂った方が良かったようだ。しかしまだ「人生初の車中泊ツーリングをしている!」という興奮も手伝って、眠気も深刻ではない。秋田港の少し先にある「道の駅てんのう」にようやく到着したのは3:30頃。けっこう同輩が多い駐車場にMiToを停め、後部座席に移り寝る。やはり250km強の道のりであった。
 


秋田港。釣り人が多く賑わっていた。朝の3時過ぎだけど


MiToの後部座席で昼寝するのは慣れているつもりだが、やっぱり数時間まとめて寝ようとすると無理がある。最後は後部座席に膝を立てて横になった。「枕が変わると眠れない」系の筆者としてはそれでも眠れた方だと思う。いよいよ男鹿半島を走って、さらに秋田を縦断する翌日の話はまたエントリーを分ける。

疲労と眠気の限界に挑戦した(笑)二日目のリポートはこちら

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DS3で行く!蔵王エコーラインで四苦八苦
| その他のツーリング・夜活など | 21:05 | comments(4) |
2016年ツーリングシーズンの課題であった「蔵王のお釜のご機嫌伺い」へ行ってきた。DS3で家人と長女が同行。ひとりツーリングじゃないけど、ま、いいか。

この日は諸事情があって昼前に帰宅したかった。いきおい6:00に自宅を出発することになる。全行程は…と言っても何か大きなトピックがあるわけでもなく、宮城県は村田町を経由して蔵王エコーラインを登る。お釜のご機嫌がわかったところで山形県山形市側に降り、笹谷トンネルに210円払って帰ってくるという…。いや、ホント、なんかフツーですみません。

休日だったのだが道中の交通量は少なめ。ほぼマイペースでお釜まで到着。ちょうど2時間。普段乗り継ぎが多く、登校に時間かかっている長女は「普段学校に行く時間でここまで来られるなんて…。なんてことでしょう…。」という意味のことをもっとキタナイ言葉で、要はdisっていた。
 

村田町内のK14を横断しているところ


蔵王エコーラインに乗って、まずは滝見台


家人のDS3も約78,000km走破


賽の河原駐車場






蔵王はもう紅葉が始まっていた!




この日は宮城県側も山形県側もはっきりと雲海が見えた。
言いたかないけど、絶景であることだなぁ



火山活動に対する警報が出ていて、あちこち立ち入り宣言が出ていた。
でもお釜のご機嫌は良かった。
お釜付近はガスが多く(要は雲に入っちゃう)、
いつでもこんな風にきれいに見られるわけではない



レストハウス越しに上山方面が見える


レストハウス食堂の人気一番メニュー。
衣と肉の厚さが同じかつ丼。
衣好きにはたまらない

エコーラインまでのDS3は平和そのものだが、いざ上り坂をつづら折りに登るとなると御すのにコツがいる。有り体に言えば120psのデビューセリには文字通り荷が重いのだ(家人のDS3はデビュー・セリという新発売記念の限定版でシックグレードに相当する)。加えてAL4は速度が乗って高いギアに入れば平和だが、日本国内で多用する60km/h以下の制御がヘタくそで(と言うと「随分良くなりましたよ、これでも」と反論する人がたくさんいるが、ダメなものはダメである)、つづら折りの山道などはもっとも不得意なジャンルなのだ。

じゃあなんでDS3で行ったのよ!とあなたは問うだろう。それは家人にも運転を担当してもらえてラクだからである(笑)。もっとも全行程の3/4は自分で運転してしまったが…。まぁいい。お釜も美しかったが、宮城県側の途中にある「賽の河原」がとても良かった。蔵王を走るなら晴天の早朝という結論をしたり顔して書こうと思ったが、そういう条件ならどこを走っても大抵ゴキゲンなのは言うまでもない。

この後夕方から呑み会に参加。その足で秋田県は男鹿半島を目指した。その顛末はまたいずれ。

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2016年のお題は三つある
| クルマにまつわる四方山話 | 22:51 | comments(4) |
気がつくと秋。仙台のツーリングシーズンを11月までだとすると、もはや残り時間は2ヶ月しかない。実は今シーズン、ぜひやってみたいひとりツーリング企画が3つあった。そのどれも未着手である。これはいかん!

その1:夜出発して道の駅あたりで車中泊、秋田・男鹿半島ぐるっと一周
じゃるさんやalfa_manbowさんが時々夜更かしツーリングをやっている。あれ、うらやましかった。子どもが小さいと万一(急な発熱とかケガとか)を考えて意味もなくふらっと家を空けることに抵抗が…、ん?あれ?うちの子どもたちはいつの間にか高校生と中学生じゃないか!いい加減夜半の急な発熱などの赤ちゃんみたいな事態はないだろう(笑)。と言うことで筆者も夜通し走る的なことをやってみたい。日帰りじゃちょっと大変だよなーと敬遠していた秋田県・男鹿半島にこの際行ってみようではないか。もっとも例によって高速・有料道路不使用というパターン。今のところ復路プランに課題は残るものの、ぜひやりたい。


男鹿半島
男鹿市観光協会のウェブサイトから

その2:hoshinashiさんの気分を味わってみる
昨年2015年の話だが、関東在住のジュリエッタパイロット、hoshinashiさんは2週連続で仙台でのオフ会に参加された。そして先日8月のオフ会にも。大変ありがたい話だが、高速道路使用とは言え、それ、大変じゃないの??大宮<>仙台を日帰り往復するってどんな感じなのか体験してみるツーリング。あわよくば関東のアルファスペシャルショップを探訪し、パーツの取り付けなどやっちゃう?的な。
 

hoshinashiさん
傘…

その3:蔵王のお釜のご機嫌伺い
2015年に噴火警報が発令され、蔵王エコーラインが閉鎖されるなど周辺地域も含め、観光に大打撃を喰らったという。そのせいもあり、2015年は蔵王エコーラインを筆者は走っていない。現在も「噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)」が発表されているが、それはそれとして、蔵王山頂近くの火口湖「お釜」の様子を見てみたい。
 

お釜
蔵王町観光協会のウェブサイトから

近日中にそれぞれの実施レポートが書けると思うので、乞うご期待!(と言っても、まぁいつものとおりだと思うが…)
宮城県亘理町・鳥の海ではらこ飯
| その他のツーリング・夜活など | 22:58 | comments(8) |

 


今の部署に異動して以来、9月はままならない。忙殺されている。だがそんなくたびれ具合だからこそ、走りに行きたい。宮城県亘理町に鳥の海という港と海水浴場がある。当然のことながら東日本大震災で壊滅的被害を受けた。その海水浴場のすぐ裏に、町営温泉施設があった。震災の日は従業員がそこで津波をやりすごし、多くの命が助かったという。営業を再開していたのは知っていたが、2016年になって、その経営をホテル業者に譲ることをたまたま新聞で読んだ。それで思い当たったのだが、あれ以来筆者は鳥の海を訪れていない。2011年5月に津波の被害をこの目で見ようと仙台空港付近から鳥の海まで走ったのだが、道路がぐちゃぐちゃで近づけなかったのだ。

2011.05.03.「仙台港、仙台空港付近を見に行く

2011年に近づけなかったということは、つまり2010年以前に訪れて以来ということか。6年ぶり…か、もっと。「鳥の海海水浴場」は仙台市街地から4〜50kmという距離なので、免許取りたてから2台目3台目とクルマを乗り換えるくらいキャリアを積んでも、ふらっと走りに行くのにちょうど良いポイントだった。何度も友人と深夜に意味もなく走りに行ったものだ。鳥の海、今どうなってるのか。くたくたではあるけれど、とにかく頭をリセットしに行こう。

平日の午前中に仙台市街地を縦断するわけで、道行きに楽しいことはあまりない。稲ももはやあとは刈り取るだけと言った風情で、写真を何枚も撮ったが後から見返すとどれがどこの写真かわからない(笑)。
 

 

こんな感じの景色
 

さてどうやって鳥の海に行くか。仙台空港付近まで来て、無難なのはK10を南下するコースだが、本当に馴染み深いのは海岸線ぎりぎりを走るK125である。万一整備されてたらもうけものと思ってひとまずそちらに向かったら、見たこともない広大な公園が現れた。「千年希望の丘」という再整備で生まれた広場で、岩沼市のウェブサイトによると「沿岸部に多重防御の新しい社会共通基盤」だそうだ。たいへんきれいだが、誰に向けて作ったものなのか、人の顔が見えない場所というのが第一印象。こないだトーマスさんが訪れていたのはここか…。
 


 

 


 

 


 

 


 

 

丘に登って西を向けば仙台空港


公園内をうろうろ歩いていると、そのK125が横を走っているのだが、大型ダンプカーがひっきりなしにすれ違い、工事用車両も上下に盛大に揺さぶられている。未舗装の上にあちこちに深そうな水たまりがあるのだ。とてもじゃないが「ローダウンしてない」MiToでは踏み込めない。あきらめてK10を南下。鳥の海へ。

 

 

 



5年半前に引き返した道路は今も舗装工事中…って5年も工事しているわけではなかろうが、なんたる偶然。迂回路に次ぐ迂回路でようやく鳥の海漁港、そして「わたり温泉鳥の海」へ到着。だがやはり道路状況は良くない。海水浴場まで辿り着けない。





その辺をうろうろして、ひとまず件の温泉施設へ。11時前で昼ご飯には早いが、この季節に亘理に来たら選択肢はひとつしかない。そう「はらこ飯」である。はらこ飯とはしゃけの切り身を醤油・日本酒・砂糖などで煮て、その煮汁でご飯を炊き、そのご飯を丼によそい、煮たしゃけの切り身といくらをかけた宮城県南在住者のソウルフードである。つまり家庭の数だけレシピがある、というやつだ。秋しか食べられない。わたり温泉鳥の海に入ると、なんと食堂は10:30から営業していて、期間限定でメニューははらこ飯のみ!渡りに舟で(洒落か!)さっそく入店。すぐにお盆が出てくる。まだ11時前である。



4階のその食堂から海を見ていたら、海水浴場の方に歩いていく親子連れが見えるではないか。あ、なーんだ、あそこから行けるのか!ということではらこ飯を早々にかき込み、海水浴場を目指す。
 


親子連れどころかパラグライダーまで!


実際に浜辺に立ってみると非常に空しい。今年も海水浴場は営業できなかったろう。演歌を大音量で流すという「どローカル」な海水浴場だったが、あれはあれで味のある海水浴場だった。今は流木やゴミが散らかる無人の浜辺だ。新設された防潮堤だけは美しい威容を誇るが、人が立ち入る隙がない。津波被害を受けた土地は、どこも似たり寄ったりのこんな光景が続く。この5年くらいで筆者は政治を真剣に考えるようになったが(遅い)、真剣になればなるほど政治への関心を失っていく。これは恐ろしいことだ。為政者に限らず、誰も人の顔を見ていない。
 




念願の鳥の海だったが、どうしても元気にはなれなかった。そのまま亘理町を横断して角田市へ抜け、K52で村田町経由で帰ってきた。しかし、亘理町にお金を落してきたのは良いことだったと思う。



角田市内のK28を北上して村田を目指す


川崎町の定点観測地点。
いつもは南を向いてリアから撮っているけど、
北を向いたフロントの絵は初めてかも



5時間/124km
 

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試乗記・アルファロメオ159 巧みな心理操作に踊れ!
| 試乗レポート | 00:26 | comments(5) |

なんだ?この美麗159は…!


MiToのリバースランプスイッチ交換の折り、イデアルさんに入庫したてのアルファロメオ 159 ti(2.2JTSセレスピード)を試乗することができた。「あ、そ。なんか、今さらって感じですね」と思われる御仁も多かろうが、筆者にとっては非常に意義深い試乗だった。なぜかというと、MiToが不動になった際の後継機種として159、または同じシャシーを使うブレラを考えているからだ(もちろんジュリエッタQV_MTもだ)。この試乗記は、全国にいる、今まさに159の出物ないかなーと探している同志に向けて書く。

で、そういう人々に対して、今さらエクステリアについて四の五の書くのは野暮というもの。筆者などこのフロントライトの造形だけで丼飯4杯は行ける。このフロントライトさえあれば、多少のことには目をつぶれると思えるほどかっこいいと思う。なのでエクステリアについては以上。



おかわり!


この個体はTEZZOのエアロパーツやらマフラーやらで武装済み。
エグソーストノイズ、思わず3.2 V6いらず…とまで思ったとさ


フロントのフォグランプ、
ほぼ間違いなくこの画像のように黄ばみが発生するという…


運転席に着座する。ti専用らしいレザーシートのホールドがまずすンばらしい。アルファがセダンにこんなシートを用意するなんて、正直驚いた。がちっとホールドされるのは腰のあたりだけで、肩甲骨のあたりは遊びもあるのだが、後述する159のキャラクターを鑑みれば、むしろこれでいいと言える。右ハンドル環境のハンドル、ペダル類配置も良好で、普通に座って背もたれの角度とハンドル位置さえ決めてしまえば、運転環境的にストレスはほぼない。よく見ると、ターンシグナルやワイパー操作用レバーにもマルチファンクションディスプレイの投影内容変更や数値決定のスイッチなどがごてごてと付いている。そしてマルチファンクションディスプレイの表示レイアウトも、相変わらず(いや、歴史を遡るのだから「この頃から」と言うべきか)とっちらかっている。これらのことを除けば、運転席は本当にストレスフリーである。そんな細かいことよりも、すべてのメーター類がドライバー側に角度を付けられて設置されていることや、囲まれ感のあるシート周りの設えなど、セダン(ワゴンもあるよ!)なのに、「さぁ、ほれ、運転してみろよ、セニョール!」とクルマが挑発してくるようで嬉しい。これはやっぱり「官能」と言ってもいいのではないだろうか。これに比べればMiToのコクピット周りはつま先立ちして粋がっているあんちゃんぽく見えてしまう。

さてセレを1速に入れて走り出すと、まず動かない。と言うのは比喩で、思った以上にアクセルペダルを踏み込まないと動き出してくれない。一瞬壊れているのかと思ったが、同乗してくれたアルファロメオ仙台のAマネージャーによると「セレなんで、動き出しはこんな感じです」とのこと。はー。これは双方3車線の幹線道路の交差点などで右折をする時に、少々やっかいだと感じた。ここぞというタイミングで思った通りの加速をしてくれないからだ。まぁこれも慣れだろう。とにかく筆者はセレ初心者なのだ。

あとから調べると重量は1,570kg(3.2は1,770kg)で、自然吸気の2.2リットルエンジンでは鈍重な加速でも仕方ない…とは言うものの、この印象はあくまで走り出しだけの印象。そこから先の速度域では実に上品かつ素性の良さを感じさせてくれて、筆者にやけっぱなし。変にどっしりしすぎず、かと言って腰が軽い感じもない。いつでもガッと攻められるけど、敢えて今は実力の7割りですよ、とでも言いたそうな盤石っぷり。純正ローダウンの足周りは、実は近年(90年代以降か?)のアルファロメオのベストという呼び声もあるくらいで、言わばこれ見よがしスポーティーなのではなく、スーツを着たアスリート的な「やるな、おぬし」の世界である。この印象は平地の市街地郊外をちんたら走っている時のものなので、ワインディングに持ち込んだらどう変化するのかはわからないが、159で峠を攻めてどーするの?と筆者は思う。

そういうわけで右に左にひらりひらりという場面は無かったが、市街地コーナリングの範囲でなら、「いつでも攻められますぜ」という余力を感じさせつつ、しかしニュートラルにコーナリングを終える。大げさなロールもない。その所作には思わず「うお!」と声が出そうになる。「重いしセダンだし…」と思って手加減しつつコーナーに進入するや否や、スポーティーな素性を表す。贔屓の引き倒しと謗られることは覚悟の上で、この159のコーナリングの挙動は、扁平タイヤを履かせたMiToのそれとよく似通っている、と書いてしまう。車重が重いからより盤石な印象すらある。その意味ではドライバーも良い意味で裏切られるのだ。
 


はい、指1本しか入りません


欠点は何かと問われれば、「重い」、結局それに尽きると思う。2.2リットルのJTSエンジンには重荷だろうし、では3.2リットルV6ならゴキゲンじゃね?とも思うが、あちらは四駆ということもあり、重量200kg増し、燃費は更に悪化するという。2.2を中古車で購入する場合、多くの個体がトランスミッションはセレスピードであり、こいつがまたほぼ確実に壊れることで定評があり、重篤な故障だと30万円くらいの修理費がかかる。購入するならセレ貯金は必須。お金のこともあるが、旅先で不動になるのは困りものだ。そこをどう見るか。可能ならば6MTの個体を探す方に残り全部 by クイズダービーと言う感じである。

かつてある機会にK店長に「ブレラ、どーすか?159でもいいけど」と聞いてみたことがある。すると意外なことに「オススメしない」というのだ。つまりMiToのようなヤンチャぶりとはあまりにキャラクターが違いすぎる、というわけだ。MiToを愛する筆者が乗ると「がっかりすると思いますよ」とまでおっしゃる。筆者のキャラクターをよく理解してくれた上で適切なアドバイスをくださったわけだが、「そこまで言われたらどれだけダメなのか体験してみたい!」と思うのが人情ではないか。

今回の試乗でよくわかった。159(2.2+セレ)は確かにMiToとキャラクターが異なる。同じアルファロメオと思い込んで運転すると、裏切られる部分と得心する部分がある。裏切られる部分とは「スポーティー」という言葉の解釈の違いである。ギャンギャン鳴かせながらかっ飛んでいくのではなく、どこか余力を残しているかのような挙動をじっくり味わう系のチューニングなのだ。そこを変換して飲み込めれば、159はまだまだブルーオーシャンだと思う。得心する部分とは、とは言うものの、やはりDNAレベルではアルファロメオの血が濃く流れているということだ。単なる退屈なセダンでは終わらせない、ドライバーズジョイに溢れた設えが施されている。「御す」のではなく「相棒として付き合う」ことができそうだ。

もう思い込みであることを承知で書くが、アルファロメオらしさとは、つまりそのことなのではないか。運転席に座り「相棒、今日も頼むぜ」とエンジンをかける。その心の動きを筆者はMiToで初めて知った。短い試乗だったが、159もきっとそういうつきあいができると思える出来だった。

今にして思う。筆者、K店長の口車にまんまと乗ってしまったのではないか?と。「ダメ」とか「やめとけやめとけ」と言われれば興味も湧くし、乗れば乗ったで「なんだ、思ったよりいいじゃん!」と勝手にプラス方向にバイアスをかけるものだ。K店長の巧みな心理操作だったのではなかろうか。だって159(の2.2のti)、めっちゃいいじゃないですか!
 

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MiTo・リバースランプスイッチ交換。これで5年は大丈夫
| AlfaRomeo MiTo | 23:40 | comments(2) |

突如発症したリバースギアスイッチ周辺のトラブル、部品の交換を以て解決した。

リバースランプスイッチ 71740080 SWITCH 6,470円
技術料 3,150円
消費税 770円

合計10,390円

改めて症状を書き出す。

1.リバースランプの不正点灯(ニュートラルギア時)
2.リバースランプの不点灯(リバースギア時)
3.ヒルホールドアシスト不作動

1.についてはたまたまアイドリング中に発見した1回きりだが、もしかしたら普通に走行している時にも点灯したりしていたのかもしれない。迷惑なクルマである。同時に2.リバースギアに入れてもリバースランプが点灯しないのも、これまた迷惑かつ危険な状態である。夜に帰宅して自宅駐車スペースにクルマを入れる時、どこまで壁に寄せればよいのかわからず難儀した。こんなことで自宅外壁にサイドを擦った!!なんてことになったら洒落にならない。3.だけは、まぁ別になんということもなかったが、エンジン起動時に必ず「ピーッ」と警告音が鳴るのが鬱陶しかった。

そもそも「リバースギアスイッチ」なのか「リバースランプスイッチ」なのか。伝票にランプと書かれているのだから、後者が正解なのだろう。筆者のMiToは新車補償期間中にこのスイッチを2回交換しており、どうもこのパーツそのものがダメ部品なんじゃないかという疑惑が拭い切れない。

 

1回目・2010年8月7日のエントリー

リヴァースギアスイッチの交換

 

2回目・2011年12月14日のエントリー

MiTo・リバースギアスイッチ交換

 

※追記20160913:当該エントリー2件を追記した。当時は「V=ヴ」表記が混在していたため、うまく検索できなかった

ただしあの頃は、やや傾斜のついている自宅駐車スペースに停めておく際に、サイドブレーキだけでは不安でリバースに入れっぱなしにしていた。これがスイッチに負担になって壊れたのではないかと推測している。事実2回目の交換後にタイヤストッパーを導入し、駐車時のギアをニュートラルにするという対策を取ったところ5年も持っている。いや、やっぱり5年でダメになったと言うべきか(笑)。

交換作業を待つ間、中古車パトロールで美麗アルファロメオ 159 tiを発見。ナンバー付きだったのでアルファロメオ仙台のAマネージャーにねだって試乗させていただいた。これはエントリーを分ける。試乗後、作業終了をぼんやり待っていたら、なんとリュウノスケさんに声をかけられた。車検に旅立つのだそう。悲喜交交。ちなみに代車はシトロエン C3、すなわち、先日筆者の代車で大活躍していた個体だった。よかったよかった。



リュウノスケさんの代車シトロエン C3
筆者のMiTo
リュウノスケさんのMiTo

 

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ASSOインターナショナルのIさんがとても丁寧だった件
| MiToのメインテナンス | 23:32 | comments(9) |


先に上げた「18インチ!!」というエントリーに書いたように、ホイールの新調に併せてホイールスペーサーも新調した。ASSOインターナショナルの製品で、18mmである。リア側に咬ませた。まぁ18mmはフロント側には装着できない。

購入したのはこちら。
CervoPiede マルチフィッティングスペーサー 4/98 18m

本体価格:15,000 円
消費税:1,200 円
送料:864 円

合計:17,064 円 

これまでリアに咬ませていたのは15mmのもので、満足はしていたものの、純正ホイールとの組み合わせにおいて、ツライチ感は今ひとつだった。やっぱりね、タイヤはツライチじゃないと!※ しかし世にスペーサーという商品は数あれど、厚みのバリエーションはそんなに豊富ではない。多くの場合15mmを超えるといきなり20mmとなり、さすがに20mmはアウトでしょ!と敬遠していたのである。タイヤ表面がボディ(フェンダー)をはみ出していた場合、保安基準違反となる。装着してみたことはないが、20mmは多分、やばいのだ。
 


CervoPiede マルチフィッティングスペーサー 4/98 18mm


加えて宮城県陸運局はこの保安基準の準拠に神経質なのだそうだ。正規ディーラーであるイデアルさんで7月に受けた車検も、「(確実にパスするために)外しておきましょう」という判断が下された。15mmで、である。だがツライチ幻想を捨て切れない筆者、18mmに挑戦してみることにした。少なくとも純正ホイールでなら大丈夫だろうという憶測で、ポチっみた。一応通信欄に車種名とグレード、組み合わせホイールを書いておいた。するとASSOからメールが来た。要約すると、18mmじゃはみ出すんじゃね?大丈夫?という心配のメールだったのだ。

メールのやりとりだけでなく、直接電話までもらった。そこまであれこれ協議した上で発注確定とした。不確定要素のある製品の購入だからとは言え、ここまで泥臭くカスタマーサポートをしてくれる自動車用品店は珍しいのではないだろうか。筆者はこういうのに感動するたちである。

という次第で、サイバーショップ担当のIさんの心配をよそに、攻めの気持ちで18mmを発注したもの也。

実際にブツが届いてみると、ブラックに塗装された美しい製品だった。こんなに美しいのにハブとホイールの間に挟まれて、ほぼ誰も見ないというのが実にもったいない。穴の開いた鉄の丸板に1万7千円も払うのか?という見方もできると思うが、現物を手に取ってみると「良いもの買ったな」と素直に思えるものだった。

今回は発作的にASSOさんから購入したが、大変満足している、というお話。RAYSのホイールと組み合わせて装着した後にMiToの走りがどう変わったかについては、エントリーを分ける。

ところで話は横道に逸れるが、ホイールスペーサー兼PCDチェンジャーという製品もある。アルファロメオ車のPCDは98mmで、国産・輸入車双方を見渡してもあまり一般的な数値ではない。従って装着できるホイールも限られてくる。チェンジャーを使って100mmとか114.3mmとかに変換すれば、国産車専用に開発されたホイールからも装着できる製品が多くなり、ウハウハになれる。だがピンからキリまでとは言え、かっこいいホイールは大抵高価である。せっかく選択肢は増えても、そういう出費を吸収できるような収入は残念ながらないのである。トホホ。

※ツライチとは!?タイヤの表面とボディ(フェンダー)の面が揃っている状態。トレッド幅が広くなることによる運動性能向上といったメリットもあると思うが、今回の場合は見た目がスポーティーになるでしょ!という見栄100%の理由。ツラがいっしょ、が縮まって「ツライチ」になったと思われる。平面の先端位置をツラと呼ぶ業界は他にもある。

ここが詳しかった。
車検の道しるべ(ツライチと車検の保安基準)
 

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あぁ間違いない。リバースギアスイッチだ!by ゲンドウ 2
| AlfaRomeo MiTo | 20:56 | comments(4) |

緊急事態!緊急事態!またリバースギアスイッチがやられました!



かどうかははっきりしないが、

・リバースギアに入れてもリバースランプが点灯しない
・かと思うと何もしてないのにリバースランプが点灯
・Hill Hold Assist error

など、こりゃどう考えてもリバースギアスイッチの不調としか思えない。

2011年12月06日のエントリー
あぁ間違いない。リバースギアスイッチだ!by ゲンドウ

2011年12月14日のエントリー
MiTo・リバースギアスイッチ交換

とりあえずイデアルさんに電話。K店長に症状を訴え部品取り寄せをお願いする。しかしどんなに早く部品が入荷しても、筆者の都合で入庫は早くて週明け。毎日上掲のエラー表示を見続けるわけだ。ま、ちゃんとセンサーその他が機能しているという意味ではめでたいことだ。

 

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18インチ!!
| AlfaRomeo MiTo | 23:10 | comments(3) |

2016年のツーリングシーズンも後半に入ってからのビッグニュース!ホイールを新調した!!
 


Yeaaaaaaaaaaaah!


種明かしをすると、alfa_manbowさんのかつての愛車であったMiToに履かせていたRAYSの18インチホイールを、安価に譲っていただいたのである。manbowさんのMiToと言えば、不慮のもらい事故で泣く泣く廃車になってしまった忘れ難い個体。事故車両からの生き残りということもあり変形が懸念もされたが、1本だけガリ傷が着いただけで無事であった。しかも装着タイヤPIRELLI P-ZEROもそのまま。筆者としては、亡きmanbow号の遺品を受け継ぐという気概なのである。

ホイールの無事を確認した試装着をレポートしたのがこのエントリー
パーツくれくれ西蔵王・雨中の連続ホイール交換!

お金の工面がうまくいかずにお待たせしてしまったが、ようやく譲っていただくことができた。受け渡しはmanbowさんのお膝元、山形県高畠町「道の駅たかはた」にて。受け取ってジェラートを食べてヘンタイトークを繰り広げていたら、あっという間に1時間経っていた。夕方に仙台で野暮用があり、その前に交換してしまいたかったので速攻で帰路につく。いや、ついたのだが…
 


ん?この店は…


大板そば2,000円と天ぷら盛り合わせ800円


つい欲張って蕎麦を食べたりしてしまった!しかも野暮用との兼ね合いがあって、ホイールを交換できたのは結局夕暮れ時だった。この日のために仕込んだASSOインターナショナルのホイールスペーサーもいざ出陣である。
 




こうやってみると、ブレーキローターが貧弱ですね(笑)


純正ダンパー+純正スプリングなので、目を疑うほど車高は高くなってしまったが(笑)、アルファロッソと黒という組み合わせは

 

 

単純にかっこいい。

 

 

 


装着してまだ200kmも走っていないが、体感上の変化を書いてみる。

1)ハンドルが重くなった
単純にタイヤの接地面積が幅広くなったので、当然の変化である。加えて直進時も路面変化を敏感に拾うので、これまでよりも直進そのものが神経質になった。以前履かせていたマランゴーニMythosもこんな感じだったよなー。懐かしい。と言うのも、昨日まで純正17インチホイールに装着してたタイヤはATR Sport 205/50/R17。純正指定サイズより厚みがあり細い。その結果として接地面積は狭くなり(細長くなる)、ハンドルのアタリは軽く、また直進時のトルクステア減少というメリットがあった。ま、仕方ない。

2)ホイールスペーサーの影響はなし
少なくとも現段階では何かエラー表示がでるわけでもなく、ハンドルロックまで回しても、ホイールハウスへの干渉もない。ダウンサスを仕込んだらどうなるかわからないけれど。ただトレッド幅が拡がったことの影響なのか、回転半径が若干小さくなったように思う。自宅の駐車スペースに入れる際、いつもの角度で入ろうとすると切れすぎている。クイックになるのは良いことだと思う。

べー.さんよりお古のダウンサスを頂戴できることになったのだが、その装着も来春(冬は雪が積もるから下げたくない)になるだろう。純正の車高+18インチホイール+ホイールスペーサー(前15mm/後18mm)という個体も珍しいだろうから、しばらくはなんとなく人柱の気分である。

今回の出費
alfa_manbowさんのRAYSホイール(とタイヤ) ナイショ円
ASSO International 18mmホイールスペーサー 17,064円

alfa_manbowさん、ありがとうございました!!
 

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もう少しジュリエッタ QVを考えてみる
| クルマにまつわる四方山話 | 11:04 | comments(19) |

先日ジュリエッタに乗り換える自分をリアルに想像できるようになってきた!というエントリーをアップした。alfa_manbowさんのTCT版QVとhoshinashiさんの6MT版QVに試乗し、筆者は(勝手に)新たなる次元に突入した。もはやジュリエッタウェルカムである。なんなら乗り換えてもいいぜ!である。きっかけとなった両氏が、そのエントリーにコメントをくださった。筆者の書き落としていたことを補完してくださるような重要な内容だったので、前エントリーに加えて、より立体的に新旧のジュリエッタQVを理解する手助けにすべく、そのコメントをご紹介しようと思う。

未読のかたはまずこちらをお読みいただきたい。MiTo偏愛の筆者がジュリエッタに乗り換えてもいい!と思うまでの記録。

想像してごらん、ジュリエッタに乗っている自分を

試乗の順番とは前後するが、まずは6MT版QVのhoshinashiさんからのコメントより。

うちのGiuliettaは2012年の6月登録です。その年の2月から日本国内での販売が開始されていて、確かMiToの車検を控えた4月くらいに衝動的にハンコをつけました。



hoshinashiさんとジュリエッタ QV_6MT。
2015年5月、北日本MiTo mtg at 松島の時の画像。
なんか、ちょうどいいのがなくて…(笑)


つまり日本導入最初期か第二陣の輸入ロットということになる。本国での発表は2010年発売だったはずなので、2年も経てばやはり年次改良は施されているだろう。しかしそれは本国仕様と比較しての話で、日本仕様としてはそこがスタートだ。つまりかつて筆者がディーラーで試乗したものと同じ仕様だと思われる。欧州車の年次改良はけっこう頻繁で、しかも効果が有効なことが多く、同じモデルの同じ仕様のつもりでも、去年と今年じゃぜんぜん違う!ということがある。日本はTCT搭載モデルの発売を辛抱強く待ち、結果的に導入が遅れたが、こと熟成という点においては有利だったのではなかろうか。

試乗中にもお話ししましたが、当時ラインナップとしてはQV、コンペ、スプリントと三種類あり、足回りはそれぞれ異なります。当初ディーラー勉強会ではQVがなかったそうで、コンペよりスプリントの柔らかい足回りが好評だったようです。いなして曲がるというアルファ伝統に近い感じを感じたからかもしれません(スプリントはタイヤサイズも違いますからね)。
その後、QVが入ってきてそれに試乗してきた店長氏の話では、スプリントとQVはまったく方向性が違うけど、甲乙付けがたいという話しでした。そういうこともあり、MiToでは交換したスプリングも変えずに今に至っています。


これは実はアルファロメオ仙台泉の当時の店長も同じことを言っていた。「みんな(自動車評論家のレビューなど)QVがいいって言いますけど、スプリントの方がいいと思います」的な。かつて顧問が昔のラテン車全般に対して評した「「ボディの捩れ」「サスペンションの動き」「タイヤの撓み」の仕事が共同作業だった」という味わいを、今の技術で再構築したのがスプリントだったと言えるのかもしれない。

MiToを基準に次期戦闘機を選ぶことになる筆者としては、メイン機はやはりカチッとしていてほしい(サブ機が持てるなら、そっちはゆるゆるでもそれはそれでアリだが)。従ってこの事実を踏まえてなお、筆者が選ぶべきはQVということになる。

操作系の不満点としては、やはりMiToと同じくハンドルの調整範囲でしょうか。
ペダルについてはRHDのQVはフットレストを排除したこともあり、MiToよりは違和感のないペダル配置だと思います。


ごく短時間での試乗だったので、この点については気にならなかった。ステアリングの反力がMiToノーマルモード比、重いなぁというのは始終感じていたけれど。しかしペダル配置が適正なのは本当にありがたい。ハンドルの調整代、下限が高い問題については、ワッシャー攻撃でなんとかなるような気はする。

ハンドルをもっと下にセッティングできる!ワッシャー攻撃とは?
MiTo・マルキオンネに問いただしたいステアリングの高さ問題

まぁつまり、ここまでのジュリエッタという製品内での細かい比較点を並べていくと、実は下位グレードにも独自の旨みがあるよ的なことが起こっていて、それはMiToでもまったく同じだとも言える(笑)。MiToもTCT版が出た当初はQVの下に2グレードあって(コンペティツィオーネとスプリント)、最下位グレードは16インチホイールを装着していたが、そっちの方が乗り味はマイルドで素敵!という声があった(※要出典)。素敵か素敵でないかは多分に個人の主観が混じるけれど、MiTo QVとかつてのTCT版2グレードは明らかにチューニングの方向性が違っていたのだろう。

このことから逆に辿って考えると、ひとつのモデル内で緩めから硬めまで硬軟自在にチューニングを変えられるアルファロメオは、やはりセッティング巧者だと言えるのではないだろうか。

そしてhoshinashiさんの後に寄せられたalfa_manbowさんのコメントより。

セレスピードに比べると大分出来も良くなってきてオートマモードに任せることも出来ますが、やはりTCTもセミオートマモードこそが本領だと思ってます。
クラッチも駆使してガチャガチャやるのもそれはそれで格別なので、セカンドカーの6MTが無ければ購入には踏み切れなかったでしょうけどね(^^ゞ


セレの経験者でもあるmanbowさんの含蓄が光る。以前の試乗ではほんのちょっとしかセミオートマモードを試さなかったが、突き詰めて言えば、TCT(やDSG)には、マニュアルとは別種の楽しみがきちんと、濃厚にある。それは高効率の機械の一部に自らがなる快感だと思う。とにかく、筆者レベルの腕ではあきらかにTCTの方が速く走れるだろう。そこは間違いない。そういう天下御免、言い訳無用の「速い」という快感を味わえるという意味ではTCT一択である。



2016年5月のOFF会にて。
メンバーのテーブルを挟んで左が筆者のMiTo、
右がalfa_manbowさんのジュリエッタ QV_TCT

 

一方、これはもう説明の必要はないかもしれないが、マニュアルトランスミッションのクルマにおける機械との対話の楽しみも確実にある。サーキットでのタイムアタックのように、MT車をより高効率で操るというストイックな楽しみもあるとは思うが、筆者レベルの話では単純に効率よりも快楽優先、合理的なことだけが正義ではないという、ある種、趣(おもむき)の世界に耽っても許されるだろう。

筆者はマニュアル原理主義者ではないつもりだが、ジュリエッタQVというモデル内での二択ということになれば、MTに軍配を上げたい。第一、TCT QVは中古車市場でもまだまだ高いのだ。←そこかよ

 

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