気がつくと年末年始だそうで、油断も隙もない。普通の連休なら手ぐすね引いて待ちかまえ、いざ休みに入れば南だ北だと走りに行くのだが、冬だけはそうは行かない。折しも休暇直前に仙台は急激に冷え込み、とうとう今シーズン初のきちんとした積雪を見るに至った。あぁもう、年末年始が夏ならいいのに。
そんな連休初日は素晴らしい冬晴れである。走りに行かずにはいられない!・・・とはいえ身体は疲れてもいる。そんな遠くなくて、走ったことなくて、「あ!ここにこんな道があったのか!」という素晴らしい未踏の道路がないだろうか…。残念ながらそんな都合の良い道路は無い。あってもこういうタイミングで思い出せることはまれである。だがこの日は違ったのだ。毎度おなじみ仙台を縦断するR457。こいつは北は大和町の田園地帯から南は霊峰蔵王まで、車窓からの眺めも実にバラエティ豊かなナイス国道なのだが、仙台から蔵王、七ヶ宿に向かうと(つまり南下すると)、川崎町の秘湯・青根温泉街を通り抜ける。その温泉街のちょうど中ごろに、「紅葉台」という道案内とともに細い分かれ道があるのが以前から気になっていた。片道ほんの小一時間程度の距離である。紅葉台とはなにか?まさかあんな温泉街に団地か?それとも紅葉の絶景が見られる高台か?行ってみればわかる!
R286で釜房ダムへ
釜房ダムと三森山や鷹ノ巣山(かな?)。
その向こうに秋保温泉街がある
上掲画像のごとく、仙台市内の道路はまったくのドライだったのだが、R286を使って南下し、山沿いに入っていくに連れて路肩に寄せられた雪が見えるようになった。釜房ダムをかすめK47から川崎町立前川小学校(宮城県柴田郡川崎町前川大森111-4)脇の道路をR457に向かう頃には、日陰という日陰がブラックアイスバーン化しており、なかなかにスリリングである。天気は良いのだが、降りてみると風は冷たい。これで青根温泉まで行ったらどうなるのか…。常人ならこのあたりでさっさと引き返すところだが、あいにくこちらはヘンタイなのでこんなことでは怯まない。R457に合流し、蔵王を眺めつつさらに南下する。
前川小学校脇の道路をR457への合流点目指して走る
うへ〜、どんどん雪が増えてくる
でも標高が高いせいもあるのか、空気は澄んでいて気持ちよい
青根温泉街手前でR457が三ケタ国道の本領発揮とばかり、細く曲がりくねった登りになる。で、そのあたりは雪も融けきっておらず、3シーズン目に突入したミシュラン X-Ice2では制御しきれない。そろりそろりと坂を登り、いよいよ件の分かれ道に至る。
ポイントとしては青根簡易郵便局のすぐ脇
R457があの調子だったのだから、地元民しか通らないこんな路地は最低限の除雪しかされていないのも道理である。改めてGoogleMapで見てみたら255号線という立派な県道であり、しかも先には峩々温泉(ががおんせん)なんていう温泉街まであるのだった!!しかしR457の雪轍ですら底擦りしている我がMiToで、これ以上雪深い道路に分け入るのは良くない!もう雪のせいでMiToを壊すのはこりごりなのである。早々にUターンし、R457を引き返してきた。
ば〜ん
つるっつる。スニーカー履いてきて(この時だけ)後悔
ですよね
もっともただ同じ経路を引き返すのはご法度。R457から一時的にR286を経由し(この区間は286と457がイコールである)秋保温泉方面に抜ける。仙台市立秋保中学校(宮城県仙台市太白区秋保町長袋大原45-5)からさらにK62を西に進むと、いい顔のおじいさんがやっているナイスなお団子屋さんがあるので立ち寄ってみたら、まんまとお休みだった。がっくり。失意のままひたすらR457を北上し、帰宅。
川崎町の熊野神社(宮城県柴田郡川崎町本砂金山崎62)
秋保神社近く、K62と平行して走る農道にて
晩秋の農閑期に、ここでゼロヨンイベントとかやったら楽しそう
雪道を走ったあと特有の泥汚れを二日間放置して、暮れも押し迫った30日にようやく洗車した。大した距離ではなかったが、ひとりツーリングはおそらく年内最後だろう。お疲れさま、MiTo。
約2時間半/101km