幸いなことにここ数日暖かい。と言う事は雪や凍結のことを過剰に心配せずに北に行けるということ、か?春までお預けと思っていた気仙沼に行けるんじゃないか?では気仙沼は寿ゑ泰(すえひろ)鮨で旨い寿司を食べてこよう。
登校する子どもたちを見送って朝8時に出発。目的の寿ゑ泰鮨は12時開店なので急ぐ必要は無い。宮城県中央の田園地帯をのんびり行くことにする。
登米のあたりが今回の初めて区間。晴れていればもっときれいだったろう
残念ながら天気は良いとは言えず、曇り空が続く。でもステアリング位置が微妙に下がったMiToを運転するのは楽しい。そうそう、そのステアリング位置が変化したことで、運転時の負荷がどう変わるのかを検証することも、このツーリングのもうひとつの目的である。
仙台市泉区の外れ。目の前の泉ヶ岳頂上は雲で見えず
ここの産直販売所は充実している。食堂も気になる
K202の北上川沿い区間は初走破
こんなトラックが時速30kmくらいで…
登米市街地を抜けたR346はいつ走ってもサミシイ…
道の駅米山、登米市内、気仙沼大谷海岸で意識的に休憩を取ったおかげか、身体的に気になる点は皆無。まぁペースの遅いクルマが多く、チンタラ走っていたと言う要素も少しは関係しているかもしれないが…。
あちこち寄り道して時間調整。リアスアーク美術館は月・火曜定休。EDOメンバーにとっての聖地である裕寿司の跡地も訪れた。宮城県だけに限っても、沿岸部の津波被害からの復旧はまだまだだ。まったくやりきれない。
道の駅大谷海岸。かつてはJR気仙沼線の大谷海岸駅である。
間もなく4年が過ぎようとしているのにこの有り様
聖地・祐寿司の跡地。いや、復活準備用地
気仙沼港付近も何度目かわからないかさ上げ工事で未舗装路が多数
気仙沼市内、港近くの
南町紫市場内の斉藤菓子舗に立ち寄りお菓子を購入。基本的に気仙沼に来た時はこのお店で必ず買い物をする。旨いよ。
ようやく12時にならんとす。満を持して寿ゑ泰鮨(宮城県気仙沼市新町5-3)へ。店舗斜め向かいにあるはずの駐車場を見つけられず、お店に入って奥様に聞く。なんとご主人はまだ魚の仕入れから戻ってきていなかった(笑)。無事にMiToを駐車して入店する筆者と同時に仕入れからお帰りになった。
駐車場って民家の軒先やん(笑)!
さてこのお店、最初の入店はまったくの偶然。2013年にやはりひとりでふらっと気仙沼を訪れた際に、駅の観光案内所で教えてもらったのだ。経緯は
こちら。実直で暖かい店主夫妻の人柄に惚れ込んで再訪の機会を狙っていたら、2年近く間が空いてしまった。不覚である。話しているうちにご夫妻も筆者のことを思い出したご様子。
鮫の身を茹でたもの。酢みそがかかっている
今回は鮫の刺身や茹で鮫で軽くジャブをかまされた。茹で鮫は酢みそでいただくのだが、一瞬タコのような食感を覚えつつ、より淡い味わいが広がる。年配の方は鮫を毛嫌いするそうだが、昨今の保存技術などの発達により、新しい味覚として広まりつつあるらしい。何よりもご主人の「この辺では、こんなものをこんな風に食べるんですよ」という態度で、思いも寄らないネタが出てくるのが嬉しい。もとよりこっちは幼少時の偏食が災いして魚のことなんかちっともわからない。だから今この時期においしいネタをどんどん薦めてくれる方がこっちも楽なのである。幸い客は筆者ひとり。ご夫妻と他愛のない話をしながら旨い鮨をつまむ。このために仙台から気仙沼までクルマを走らせる価値はある。極論すれば外食の意味はこういうことにしか無い、とすら思う。旨いだけの鮨なら他にもあるだろう。でもあのお店で、あのカウンターで、あのご主人や奥様とおしゃべりしながら食べる鮨にこそ意味があるのだ。
濃厚な鰯の握りがこの日の白眉。その他にも白身の魚とコントラストを描くアナゴやかんぴょう巻きも旨かった。小一時間たらふく食べて5,000円。極楽である。
寿ゑ泰鮨を後にして、一路岩手県一関を目指す。アルファロメオ仙台泉にアルファロメオ 4Cが入荷したとの報を得ていたので、帰りの足で寄ることにした。一関に入ってすぐ、折壁の菓子屋「千葉本店」に立ち寄る。このR284を気仙沼から一関方面に走る時、いつも気になっている「元祖白あんぱん」を購入するためである。念願かなってとうとう購入できた。
一関ICから東北自動車道に乗り、ボルボカーズ仙台泉のS店長を訪問。顛末は
こちら。4C、凄過ぎて欲しいという物欲すら吹っ飛ぶ出来。誰か買って仙台の街中をブワンブワン言わせて走り回って欲しい。少しはアルファロメオに憧れる人が増えると良い。S店長とクルマ話をして盛り上がり、素直に帰宅。
9時間/約275km
S店長と話していた時間を差し引けば約8時間ってところか
左:斉藤菓子舗の「ふわふわ赤ちゃんのほっぺ」
右:千葉本店「元祖白あんぱん」
筆者の落とした金額など些細なものだが、気仙沼の様子を知ることにも意味があると思う。もちろん気仙沼だけじゃない。とにかく忘れてはいけない。あ、あとステアリング位置が下がって快適になったMiToのドライビングポジション、小まめな休憩も奏功したのか、ロングツーリングに付き物だった右膝の痛みも無く、疲労らしい疲労もなく帰宅できた。
これは本当に効果がある改造だったのではないか。検証を続ける。