クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
マランゴーニMythosを履き替えてみた
| パーツ/グッズ | 23:35 | comments(6) |

履かせてからすでに200km以上走っているので、そろそろマランゴーニMythosのことを書いてみようと思う。このMythosは筆者としては3代目で、すっかり身体に馴染んでいる感すらある。

良いところ
・安い。1本1万円しない。
・グリップ力が強い。

このハイグリップぶりは本当に気持ち良くて、MiToがいくらGT的性格だと言っても、ワインディングロードをハイペースで駆け上がる(あるいは駆け降りる)のはやっぱり楽しいのである。もちろん生活道路の何てことの無い交差点でも、その恩恵は充分体感できる。スリップサインの出た先代Mythosから履き替えての帰路、思わずオーバーステア的感触を一瞬だけ味わった。鼻の入り方が明らかに違う。楽しい。

悪いところ
・ロードノイズ多め。
・タイヤ自体が硬め。

納車当時の純正タイヤはミシュランのエコ系のタイヤだったのだが、サイドウォールを意図的に硬めに作ってあるそれと比べても、やはりMythosは硬い。ダウンサスを仕込んだ筆者のMiToでは段差や思い掛けない穴など、かなりのキツイ入力を喰らうことになる。たまたま履き替えた瞬間にREGNOを履いたVOLVO S60から乗り換えたので(こちらの静寂性がまたすごい)、ゴワー!というロードノイズにも思わず笑ってしまった。

筆者としては良いところ2点で充分お釣りがくるので、悪いところには目をつむることができる。このブログをご覧の方にもMythosを履かせている方は多いと思うが、いかがだろうか。
MiToで行く!秋の激安グルメツアー
| その他のツーリング・夜活など | 16:40 | comments(10) |
2013年10月28日月曜日は誰が何と言っても夏休みである。一日だけ残っていた。取得期限ギリギリだがとにかく夏休みなのである。代休の息子が寒河江チェリーランドのケバブサンドを食べたいと言う。その上「ん〜でも銀だこのたこ焼きも食べたいしなぁ」と迷っていたので、どうせならどっちも喰えばいいなじゃね?ということで、秋晴れのこの日、山形県寒河江と仙台市泉区のショッピングモールへ出かけることになった。


R286を何の工夫も無く西進。昨日も朝練で立ち寄ったローソン川崎碁石店でオランジーナを購入。本当に良い天気なので釜房ダム湖畔の「みちのく公園ふれあいプラザ」でも記念撮影。

ローソン川崎碁石店


月曜日だから仕方ないのだが、営業車やトラックが多く、それほど良いペースでは無い。まぁ今日はケバブサンドを食べに行くだけだから、あまりカリカリするのはお門違いである。山形市内に入って東日本で3本指に入るたい焼き屋「わかば」でたい焼きを食す(ちなみに西日本でたい焼きを食べたことが無いので、筆者的には実質全国で3本指に入るということになる)。初めてわかばのたい焼きを食べた息子、あまりの旨さに感動。よしよし。


お店から一歩出るや、即、食べます

山形市内、宮町あたりを北山形駅へ抜け、明らかに住人しか通らないような渋い交差点からR112へ合流。あとはひたすら寒河江を目指して走るのみ!チェリーランド寒河江には12時少し過ぎに到着。さっそくドネルケバブサンド550円と瓶コーラ100円を食す。ひとりあたり650円で大満足である。

ちょっと雲をかぶった月山


イスタンブールの街角の味!
魂が震えるコピーだ

必要以上に大きな包丁で
肉を削ぎ落とす!!

で、野菜といっしょにパンにはさむ!

はぐはぐ、うめえ

そして12時20分過ぎには寒河江を出発していた。だって本当にケバブサンドを食べに来ただけなので(笑)。帰路はR13を経由してR48へ。関山峠を超えて戻る。笹谷付近もそうだったが、仙台あたりでも、山の方はもう紅葉が始まっている。恐らく仙台市街地からクルマで30分程度で行ける行楽地の紅葉は今週末、すなわち11月2〜4日の3連休あたりということになるだろう。天気はどうだろうか。ちなみに4日はEDO Session#8で福島に行く予定なので、ぜひ晴れて欲しい。

関山峠付近のR48にて

途中大倉ダムに立ち寄る。晴れていると何でもキレイですな。


大倉ダムから七北田ダムへK263を通って抜ける。途中泉ヶ岳が真っ正面に見える瞬間があり、ここはお気に入りのスポット。

泉ヶ岳の南側斜面。
すなわちスキー場側


七北田ダムから根白石(ねのしろいし)を経由して「泉パークタウンTapio」へ。我が家から一番近い(イオン以外の)銀だこ店舗はここになるらしい。8個入りをふたりではふはふ。筆者の幼稚園時代、滅多に買ってもらえない、でもチョー旨いおやつがたこ焼きで、もはやたこ焼きに憧憬すら覚えるほどである。ひとりで寿司を食べに行くような年齢になって、さすがに幼稚園児の頃と同じテンションでは無いにせよ、まだたこ焼きには少々の思い入れがある。なので息子の「たこ焼き食べたい」を無下にはできないのであった。


若干風邪気味だったせいで鼻詰まりが酷く、運転中も秋晴れを堪能するとまでは行かなかったが、冬になると気軽に山形にも来られなくなる。ノーマルタイヤで来られるうちにもっと来ておきたい。R348〜R287を長井市までというプランも、できれば今年中に達成したいものだ。宿題が多過ぎる。


【関係各位へ業務連絡】
R286のミステリースポット、「よ〜い丼」は閉店していました。

JUGEMテーマ:ALFA ROMEO
MiTo・朝練リポート20131027
| その他のツーリング・夜活など | 11:06 | comments(2) |
朝練に出かける夢を見て目が覚めた(笑)。せっかくだから行くべきだろう。夢で見たとおり釜房ダム方面から村田町へ抜けてみることにする。一緒に目が覚めた息子も一緒だ。


玄関を出たら虹が出ていた

朝飯も摂らず、起きて服着て飛び出した、である。お茶でも飲むかとローソン川崎碁石前店に立ち寄り何やらもぐもぐ。すぐにK119に乗る。日曜日とは言えすでに8時を廻っており、クルマ通りはそれなりにあってペースはゆっくり。しかし!しかしである。履き替えたマランゴーニMythosのグリップが大変気持ち良い。スパッと鼻がインに入って行く。こうなると多少ペースは遅めでも、適当に曲がりくねったK119は極楽である。

何やらもぐもぐ


村田町へ到着し、白鳥神社へ。朝の誰もいない神社は気持ち良い。その後はK31を生出まで戻ってきた。以上。

試乗記・VOLVO S60 2.4
| 試乗レポート | 19:30 | comments(2) |

10月もそろそろ終わろうというこの時期に、夏タイヤマランゴーニ Mythosを新調した。そっちの方は改めて書くとして、作業に半日預けた際にS店長のご配慮で代車をあてがってもらった。なんとそれがVOLVO S60 2.4だったので、とりあえずそのことを書こう。




初年度登録平成15年=10年オチ、走行距離約45,550km。年数はともかく、距離数は許容範囲内というか、筆者的に全然オッケーレベルである。運転席に座ってインテリアを見回しても、V40に少し前に試乗した自分としては、実際それほど古くさくは感じなかった。と言うか、デザイン言語があまり変わっていないのね、とも言える。


実際走りだすと、いや驚いた驚いた。すべての挙動がスローモーションなのである。加速も減速も、曲がり始めも終わりも、全体的にスローなのだ。もちろんMiToと比較しての話で、やや一方的な感想でもある。落ち着いて改めて向き合ってみれば、キレイに動くバランス点がちゃんとあって、その範囲内で動いている分にはほとんどストレスを感じない。

と言うよりも、真っすぐ走るのがこんなにラクチンなクルマは初めてかもしれない。良くも悪くもクルーザー的で、水上で舵を急に切ってもスパッと舳先が入ったりはしないように、この頃のS60には予め動作を組み立てて接しなければならない。そしてこのクルマにぴったりのペースで運転している分には、その動作組み立ての時間はたっぷり取れるのだった。

改めてタイヤを見てみると前後でブランドは違ったが(笑)、フロントが履いているのはレグノGR-9000で、確かにロードノイズはほぼ意識しなくてすむレベル。全体的に「何か分厚いもので覆われて走っている」感触があって、安心だけどその分「クルマ対自分」というものを意識しなくなってしまう。

ひとつだけ気になったのがドライビングポジションで、自分の身体に合わせて調整すると(電動だぜ)MiTo比やや背中を倒し気味にセットすることになり、結果的に上半身の支点が腰のやや上になる。これって長距離を走るとボディブローのように効いてくるのではないかと思った。クルマ全体の味付けがクルーザーなのに、これはちょっとなぁ…。407なんかはピタッとフィットするのに。

返却する時にS店長に感想を聞かれたので「60歳くらいになればぴったりくるんじゃないですか」と答えた。乗り換えた後のMiToの楽しいこと!するする加速するしぎゅぎゅっと止まる。まだまだ筆者はこっちの世界が楽しい。

ちなみにVOLVO V40 T5 R-DESIGN
めっちゃ速いそうです
MiTo・夜活レポート20131023
| その他のツーリング・夜活など | 08:13 | comments(4) |
短い距離を必要に迫られてちょこちょこ移動するだけの日々が続くと、MiToとの距離が疎遠になったように錯覚してしまう。そう言えば今年の桜の季節に行った夜活が最後ではなかったか?台風が近づいてきていて雨催いではあったが、夜活に出かけてみた。

あまりクルマが走っていなくて、マイペースで走れるところ…と漠然と考え、北の方、宮床ダム、南川ダム方面に行ってみる。

Macおニューアプリ「Map」の
経路検索にて。見づらい

出かけたのが21:00少し前だったので、R457は普通に他のクルマも走っている(笑)。だが南川ダムの方へ曲がると前後に誰もおらず自分一人。「お〜、これだよこれ!」という気分に一瞬はなったものの、すり減ったタイヤのことを考えるとウェットな路面をぶっ飛ばす気にもなれず。何しろここでスリップして土手にでも突っ込んでも誰も通らないし民家もかなり遠い。土手ならまだいい。5m下の小川に脱落なんてことになったら洒落にならない。慎重にならざるを得ない。つまらねぇ。

黒川郡大和町、南川ダムにて

さらに山奥に向かう

漠然とK147(素敵な番号ですね)を山奥まで走ってしまったが、ふと我に返り1時間半くらいで帰宅してしまった。タイヤ、早く届かないかなぁ。


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冬のタイヤ祭り2013(追記あり)
| パーツ/グッズ | 23:17 | comments(8) |
これまでのエントリーの中で何度か書いてきたが、MiToに履かせているマランゴーニMythosが限界である。2012年初夏の「直進しない事件」の際に丁度クルマを乗り換えるSマネージャー(当時)から頂戴したものである。先代と合わせてこれまで2年ほどこのイタリア製タイヤを履いてきた感想を言うと、この値段でこれだけグリップしてくれるタイヤは無い!というと語弊があるかもしれないので、少ないと言っておこう。いや、きっともっと良いタイヤはあるのだろう。用途にもよる。筆者のMiToの乗り方はいわゆる「ストリート」というヤツだから、そんなに高性能なものは宝の持ち腐れだし、かと言ってクルマの性格を考えればふにゃふにゃで良いわけがない。価格(安さ)と美点(高グリップ能力)のバランスがMythosは素晴らしいと思うのだ。


で、最初に戻って。筆者のMiToに履かせたMythosはスリップサインも出る程の限界なので、また買ってしまった。本当を言うとミシュランパイロットスポーツ3とか興味のあるタイヤは他にもあったのだが、懐がそれを許さなかった。許さないどころの話ではない。何と今回はMiToに加えて家人のDS3も同時購入、それも夏冬合わせて合計16本という暴挙である。

MiTo
夏タイヤ マランゴーニMythos
冬タイヤ ミシュランX-ICE3

DS3
夏タイヤ ピレリP7
冬タイヤ ノキアン型番不明(多分Hakkapeliitta7←2013.10.22.追記:これはいわゆるスパイクタイヤだべ。もしかしてこっち

MiToに履かせるタイヤはまぁ鉄板と言えば鉄板と言えよう。反面DS3の方はあれこれ考えた。まず現在履かせている夏タイヤがミシュランエナジーセイバーというエコタイヤで、恐らくランフラット、もしくはそれに近い性格のものだと思われる。どうもこのタイヤが生来持っている硬さが、DS3シックというクルマの性格と相反しているのではないかとかねがね疑っていた。そこで思い出したのが以前代車でやってきたプジョー 406セダンが履いていたピレリP6000である。ふにゃ、ではなくふわっと衝撃を逃す感触が、とても406にマッチしていて感激した記憶があるのだ。あの夢よ再びということでピレリである。同じP7でもチントュラートP7だとランフラットなのだ。P7はホントのところどうなのかわからないが、P7、お安いんですよ…。

もっと興味津々なのがノキアンである。なんとフィンランドブランド。北欧で冬タイヤなら効くでしょ!ということもあるのだが、当のオーナーである家人に「ノキアンって北欧のブランドらしいんだけどさ…(それでいい?)」と聞いたら「今北欧ミステリーにハマってるから全然OK!縁だと思う」などと言っているのでこれに決定(笑)。取り付け工賃込みでいったいいくらになるのやら。 
左後ろのマッドガード、誰か知りませんか?
| CITROEN DS3 | 21:00 | comments(7) |
家人のシトロエン DS3のリアマッドガード、取り付けが甘いのは以前から指摘していたとおりだが、あまりのプラプラ具合に業を煮やし、プジョー仙台にてがっつり固定してもらったのも以前書いたとおり。
 
その結果やはりコンビニや市街地の駐車場などの車止めでゴリッとやっちまうことが増えた。言い訳させていただくと、DS3はどうしても家族を乗せて移動する場面で活躍することが多く、さぁ4人乗ったぞ!しゅっぱ〜つ!なんて場面でゴリッとね。停める時は気をつけるんだが。
 
で、先日家人が左リアのマッドガードが消失していることに気付いた(笑)。右もボルトが一本抜けてぷらんぷらんである。これはねぇ。どうしましょうねぇ。
 
仙台市郊外の泉ヶ岳のスキー場駐車場にて。
隣は偶然居合わせたMiTo コンペティツィオーネ
こんな筆者でも岩手県南沿岸部の現状を見れば色々考えますよ、という話
| その他のツーリング・夜活など | 18:38 | comments(4) |
きむらとしろうじんじんという陶芸家がいる。彼は全国各地にリヤカーに積んだ釜を持ち出して、「茶碗に絵付けをして、その場で焼き上げ、でき上がった世界にひとつだけの自分のお茶碗でお茶を飲みましょう」というイベントを続けている。これを題して「野点」という。筆者は実は仙台会場の実行委員でもあるのだが、去る10月9日に岩手県大槌町での野点にお邪魔して仙台野点特製グッズの出張販売に行ってきた。当然MiToで行ってきた。いつもとは少し調子が違うものになるが、ツーリングの記録としてエントリーしておく。
 
大槌の野点会場に10:00くらいに到着したかったので、朝6時に家を出発。自宅から会場までをGoogleMapで調べると、東北自動車道と釜石自動車道を併用した所要時間が約4時間と出る。これを登米までの三陸自動車道〜南三陸町〜R45を釜石経由で北上というプランでも、実は所要時間に大差は無い。距離にすると237kmと240km程度の差である。意外である。
 
これが筆者がとったコース。
A:東北自動車道大和IC
B:南三陸さんさん商店街
C:岩手県大槌 野点会場
 
前日の昼までは東北自動車道を使って最短時間で到着するプランを立てていた。しかしふたつの理由で南三陸町〜釜石というR45の海岸沿いをひたすら北上する経路を取ることにした。ひとつはタイヤ、マランゴーニMythosがすり減っているから。当日の予報は概ね雨であり、プレーニング現象など起こったら重大事故である。下道をちんたら行く方がより安全だと思ったのだ。
 
もうひとつの理由(こちらの方が大きい)は津波被災地の現状を見ておきたかったから。「野点」なんていう、究極のほのぼのイベントを震災被災地で実施する(昨年も大槌で開催している)意味というものを再度確認、あるいは噛みしめてみたいと思ったからだ。そもそも今回の岩手や仙台での野点は、開催地に「じんじんさんを呼びたい!」と考える主催者がいて初めて動き始める。彼が勝手に被災地に押しかけるのではない。昨年大槌からお声がかかった時、ご自身もずいぶん悩んだという。じんじんさんに限らず、あの震災以来表現者は皆悩んでいる。しかし呼んでくれるという。少なくとも大槌や釜石にはじんじんさんの野点を求める人がいるということだ。実はこの辺のことは筆者の中では未整理なまま2年半を過ごしてきた。今後整理が付くのかどうかも甚だ心もとない。ともあれ、筆者は筆者なりに岩手県南部沿岸の被災状況を改めて理解することで、「被災地なのにほのぼのしてしまうことの意味」を、より実感してみたかったのだ。
 
結果的に朝8時過ぎの気仙沼近辺が大変混雑していて、大槌の野点会場に到着したのは11時頃だった。もっともこれは仕方ない。通勤ラッシュの真っ只中である上にダンプカーや工事関係車両が多くなる。当然である。それらの車両は道々の左右に設けられたがれき集積所へ右左折しなければならず、どうしても滞る。

筆者的にはお馴染の南三陸さんさん商店街。
朝8時には開いているお店はありません



こういう集積所が道々点在する
 
大船渡、釜石は初めて訪れた。実に歴史を感じる、良い雰囲気の街だ。もっとも訪れたと言ってもクルマで通り過ぎただけなので、次はきちんと時間を取って立ち寄ってみたいと強く思った。また気仙沼以北の道路も、また味わい深い良い道である。女川〜気仙沼間のR45がとても美しいのと同じように、やはり宮城県北〜岩手県南の海岸は美しかった。
 
 
残念ながらただ美しいとばかり言ってもいられない。道中いまだに取り壊せていない津波によって廃虚となった建物をいくつも見た。筆者はこのブログで政治的な意見を書くつもりは無いのだが、今回の道行きで強く思ったのは震災からの復興は、まだほとんど何も成し遂げられていないということだ。確かに幹線道路はキレイになった。人の往来も戻りつつあるのかもしれない。しかし現地の様子をこの目で見ても、あるいは日常の生活で見聞きする復興関連の様々なニュースを見ても、「うん!復興、これなら現地の人や手伝う人もがんばれるかも!」と思えるような根本的な復興支援が行われているようには思えない。現地の人々が現地でがんばってみようと思えるような、実のある支援と言えば良いだろうか、そういう決定的なパラダイムシフトは起こっていないように思える。外部からの資金注入などだけではそれは難しいと思える。例えは不謹慎かもしれないが、交通事故で瀕死の重傷を負った患者に対して、擦り傷を消毒薬でぬぐった程度の事しかできていないのではないか。2年半経っても骨折も内臓破裂も放置されているように思える。
 
ガラにもなくそんなこと考えながら走ったのだが、野点そのものは大変ほのぼのとした良い現場だった。じんじんさんご自身の、自身の表現活動である「野点」に対する誠実さも相変わらずだったし、それを自分の住む土地で実施するべく奮闘された現地スタッフの方々もまた誠実で気持ちの良い人々ばかりだった。筆者も場の雰囲気の心地よさに、思いがけずまったりとリラックスしてしまっていた。この場にいられることがただただ嬉しかった。だが心のどこかでは、誰もが笑っているこの現場の雰囲気を不思議に思ってもいた。会場近辺にはおびただしい数の仮設住宅が立ち並んでおり、そこからの住人らも多数参加していたと聞く。あんなに辛い目に遭われ、不自由な暮らしを強いられている方々は、どうしてこの現場で笑っていられるのだろうか。


わらび打直地区での野点会場目の前の大パノラマ

よそ者の筆者からすれば、日常の中のほのぼのイベントという風に見えてしまう今回の野点。だがひとりひとりに気持ちを聞いてみなければ本当のことはわからない。誰にでも生きる上でのストレスはある。そのストレスと対峙するだけでなく、時には違うことで頭や心を満たさないと押しつぶされてしまう。それは筆者でも実感として理解できる。震災や津波被害という、人生における空前絶後のストレスと対峙している方々が楽しんでいる様を見ると、この野点が被災地に住む人々にとって良いものであることは実感できる。しかし同時に考えてしまうのは、先にも書いたような、ただただ金という消耗品を現場に「輸血」し続けるだけ(に見える)の「復興政策」のことである。いや、金はもちろん必要、大必要である。そして建物、道路と言った物理的な復興ももちろん必須ではある。そのことに従事している人々に異議を申し立てたいのではない。しかしその結果真新しくなってしまう住み慣れた土地の景観は、それ自体が新たなストレスになり得るのではないかとも思う。何十年もかけて培ってきた「土地の記憶と気質」が姿を変えてしまう喪失感の大きさは想像を絶する。景観の変化は、喪失感を可視化する効果も同時に持ってしまうのではないだろうか。

震災や津波の被害に遭われた方の心が傷んでいるように、現地の復興のために汗を流すべく(表現活動も含まれる)訪れる側の心にも痛みはあるはずだ。いや、逆に痛み無き復興は「蹂躙」でしかないようにすら思う。じんじんさんは痛みを自覚しつつ自身で責任を負える活動として野点を開いた。だから現地の人も心を開いた。そして傷みを乗り越える力になったはずだ。筆者はその瞬間をたくさん目撃したので嬉しく心地よくなり、リラックスできたのだと思う。
 

これらのことは帰宅してからゆっくりと考えをまとめたものである。現場ではとにかく帰路が心配であった。昼過ぎまでは何とか持っていた大槌の天気も、時間が経つに連れて本格的な雨催いになり、色々考えて16時頃に現地を失礼した。とにかく安全に帰りたいのは当然だが、この期に及んで「同じ道は走りたくない」という気持ちは強かった(笑)。また翌日以降はすごく忙しくなる都合上、早く帰宅できた方が良い。そこでタイヤが不安ではあったが釜石自動車道+東北自動車道コースを選択。R45を釜石まで戻りR283に右折する。釜石自動車道に乗るためにまずは仙人峠道路に乗る。ここまでのR283が大変に退屈な道路なのだが、仙人峠道路は一変して大パノラマの絶景自動車道である。もっとも日が暮れた上に雨だったのでほぼ真っ暗。次は晴れた日中に来ようと改めて誓った。
 
 
心配した「雨の高速道路+スリップサインがギンギンに出たマランゴーニMythos」という組み合わせでも大事無く走ることができた。もっとも制限速度厳守+第一車線延々キープではあったが。何と20:00に帰宅。眠気にも襲われず意義深いツーリングとなった。女川も気仙沼も大船渡も釜石も大槌もまた行きたい。ゆっくりと現場の空気を吸ってみたい。

クルマで行きますOFF #5「福島・郡山堪能の旅〜」のお知らせ
| レポート・クルマで行きますOFF会 | 23:40 | comments(7) |
先にご相談のエントリーを挙げていたが、仕切り直しの「クルマで行きますOFF #5〜福島・郡山堪能の旅〜」の開催日程を11月17日(日)とさせていただきたい。

クルマで行きますOFF #5〜福島・郡山堪能の旅〜
2013年11月17日(日)

9:00   集合 東北道蔵王PA(上)
9:30   移動 蔵王PA→→福島松川PA(休憩・給油等)
10:50 移動 福島松川PA→→郡山IC→→R49→→文化通り
12:00 イタリアンダイニング郡山店(昼食)
13:15 移動 ID郡山店→→羽鳥湖(岩瀬郡長沼町)→→道の駅羽鳥湖高原  14:15
15:30  解散

現状でじゃるさん、alfa_manbowさん、あおさん、しげさんが参加可能とのこと。「よし!オレも参加してやろうじゃね〜か」とか「うふっ、あたしも参加してみよっかな〜」という方はこのエントリーのコメント欄にその旨書き込んでいただきたい。楽しそうだけどあんまりクルマに詳しくないしなぁ〜とか、輸入車の経験浅いし…なんて方も心配ゴム用、いやご無用。何しろ筆者自身がクルマに詳しくなくて輸入車歴が浅いのだから。クルマヘンタイの方であれば、MiToオーナーかどうかも関係ない。ぜひ。
【速報!】MiTo77,777km到達
| AlfaRomeo MiTo | 23:27 | comments(8) |

次の節目はやはり100,000kmということになろうか。
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■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
フルネームで書くと煩わしいので命名。

■R、K■
R=国道(Route **)
K=県道(Kendo **)
のこと

■S店長■
筆者のMiTo購入時の担当営業さん。
現在VOLVO仙台泉店の店長。
筆者のクルマ人生を変えた人。
一言で言えばカーガイ。

■K店長■
クライスラー・ジープ・ダッジ仙台の店長。
TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。

■顧問■
筆者の友人太郎君のこと。
エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

■朝練&夜活■
早朝に走りに行くのが朝練。
夜に走りに行くのが夜活(やかつ)。
夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

■EDO■
Eat and Drink Organizationの略。
親友2名と行うツーリング企画の名。
「移動に有料道路は使わない」
「同乗者無しでひとり1台」
「うまいものを食べ、飲む」が掟。
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