タイミングベルト交換にMiToを入院させている間、(株)イデアルが当てがってくれた代車は日産マーチであった。てっきり
例の206かと思っていたのだが、がっかりはしないが大喜びでも無い(笑)。
日産 マーチ
初年度登録平成15年(2003年)
形式UA-AK12
排気量1.24L
車両総重量1,205kg(前々軸重610kg 後後軸重320kg 車両重量930kg)
全長369cm
全幅166cm
全高152cm
ただしこの個体、車高調キットとスポーツマフラーが組まれている。この2点は非常に示唆に富んでいた。なぜか。今回の代車マーチ、望外に運転が楽しいのだ。
その「楽しさ」の正体を考えつつ数十キロ走ってみている。エンジンレスポンスはまぁそこそこだ。1.2Lのエンジンと4AT。総重量1.2tだからその点はMiToと同じ。必要充分な加速しか得られない。ステアリングからの情報もまったく期待できないし、実際大したことはない(この点もMiToは大きなことが言えないが)。なのになぜ楽しいのか。筆者が考えるにそれはスポーツマフラーによるサウンドと、車高調によるどっしりした足さばきのふたつが「楽しさ」の正体だと思われる。特に後者はマーチというクルマのイメージがずいぶん変わる。腰高なクルマなのだがコーナリング時のロールが最低限なのでボディそのものがしっかりしているようにすら思えるのだ。また4ATが出色の出来で、冷間時を除いて全く変速ショックが無い。その上ギアの選択も概ね良好である。せめてDS3のAT、AL4がこの程度には仕事してくれればまだ印書も上向くのだが…。
インパネの照明はオレンジが基本。
シフトレンジの表示が明るすぎて
警告灯かと見間違いそうだ
親友Aのマーチ12SRを運転させてもらった時の印象を思い出してみても、基本的にこれらの印象の延長線上に12SRはいた。では素マーチは素性の良いマシンなのか。イコール12SRはちょちょいのちょいでできあがるボッタクリ限定車なのか。残念ながらそうではないと思う。素マーチと12SRには後付け社外品パーツでは埋められ無い程の隔たりがあるように思えた。
他にもこの様に後付けツイーターを
取り付けていた形跡あり
まずイスがよろしくない。座面の奥行きは足りず、また座面と背面の関係もヒトに優しくない。要はどんなにおしりを背面に付けようとしても隙間ができ、これが腰にじわじわとダメージを与える。足周りに手が入っているおかげでまだ何とかなっているが、これでふわふわとした曲がり心地だったらかなりキツイ。
ステアリングからの情報が少ないと書いたが、挙動もおっとりしている。少ないロールに気を良くしてスパッと鼻を入れていこうとして、コーナーから出る時にはステアリングを人為的に戻してやらないと追いつかない場面がある。結果的におっとっとという感じなのだが、そもそも素マーチはそういう運転を想定していないのだから仕方ないとも言える。
端的に言うとこれらを潰して、スポット溶接ポイントを増やしてボディ剛性を高めたものが12SRということになる。一番の差は質の高いチューニングを施されていることだとも思うが。
そんなわけで望外に楽しい乗り心地だったが、いろいろと綻びも見えると言うわけだ。もちろん2〜3日だけ乗る代車としては全く遜色が無い。むしろマーチの素性を垣間見ることができるだけでも拾い物だった。
だがしかし!!!どうしても容認できない1点がある。
あゆかよ!!恥ずかしくて乗ってらんねぇ!