2010.11.29 Monday
霊験あらたか「デッドニング」
アルファロメオ仙台店K店長の改造MiToネタその2。すでにオーディオ周りにも手を入れたとのことで、そっちもかなり楽しみに試乗させていただいた。K店長曰く「お金をかけない改造」だそうで、具体的には「デッドニング」と「スピーカー交換」だそうである。なんでお金をかけていないかと言うと、K店長はメカニック出身(ようやくメカと営業の経験年数が半々くらいになってきた、とのこと)なので全部自分でやったからであり、スピーカーは147時代に持ってたものを使い回しているから(笑)。 ヘッドユニットは使い慣れているからという理由でEclipseブランドのナビが装着されていた(型番未確認)。ご存知の通り現状でのアルファロメオの純正オーディオはcarrozzeriaブランドであり、店長の個体もステアリングリモコンは効かなかった。もっとも純正の我がMiToのナビもCAN-BUSの設定が不十分でソース選択とボリュームコントロールは効くが、トラック送りとミュートは死んでいる(笑)。 試聴に使ったのはCDで、「Two Against Nature/Steely Dan」と「a collection of his gratest hits/babyface」の2枚。ヘッドユニットのEQ設定はほぼフラットだそうである(これも未確認)。カーオーディオの評価にはあまりにもたくさんの考慮すべき事項があるので、これから書く評価が全てのMiToに当てはまる訳ではないと思うが、ある程度は参考にはなるはずだから書く。 まずデッドニングの効果ははっきり体感できて、低域に無駄なボヨンボヨン感が無い。良く言えば締まっているし悪く言えばサミシイ。もっともこの辺は狙ったものらしく、いずれはウーファーを加える予定で穴と言う穴を全部塞いだとのこと(フロントスピーカーだけでローを稼ぐなら全塞ぎは逆効果らしい)。デッドニングの効果として大きいのは大音量を出しても歪みにくいことだそうだ。確かにそんな感じはする。まぁ実際に試聴した2作品はどちらも近代レコーディングのお手本みたいな音で、変にブーミーな処理もされていないので余計にそう聴こえるのかもしれない。Limp Bizkitなんか聴いても割れないかなぁ。 「歪まず低音が締まっている」ということは、反面低音が物足りないという言い方もできる。個人的には200〜500Hzという中低域はエンジンノイズの影響をモロ被りの印象があり、そしてその帯域は上記の2作品に限らず、軽音楽と呼ばれる、つまりクラシック以外の音楽にとっては生命線とも言うべき重要な帯域である。「迫力」とか、場合によってはグルーヴそのものに影響する帯域なのだ。今回の試聴ではやはりエンジンノイズの影響は大きく、音量の大小ではなくEQ補正で音量が変わるように思った。つまりそれくらい共振が抑えられていることの証左でもある。 交換したスピーカーとは147用の純正BOSE(純正147用のBOSE、と書くべき?)スピーカーだそうで、同軸モノだったそれを分解し、ローをドアに、ハイをAピラーにツイーターとして埋めてあった。このBOSEが素MiToの純正SPに比べると指向性が強く、アタマの位置がちょっとでも変わるとはっきりと位相変化が感じられるほどだ。この辺はBOSEというブランド特有のものかもしれない。以前QVに試乗した時も思ったからだ(QVもBOSEの純正オーディオシステムがウリのひとつ)。 正直に言うと私はcarrozzeriaというブランドを心の底からは信頼していないのだが、オーディオのブラッシュアップをするなら同じcarrozzeriaのスピーカーに換装して、その際デッドニングを施すくらいで止めておこうと思う。後付けウーファーは考えていないので(荷物を積む機会があるので)、デッドニングもある程度共鳴は残すくらいがいいんじゃなかろうか。 K店長に感謝。 ※有効/無効なステアリングスイッチの記述に間違いがあったので訂正。勘違いです。すみません。 |