クルマの話じゃなくて人の話なんですが。
先日のシトロエンC5の試乗で思ったのだが、飲み食いや買い物、特にクルマ好きの人がクルマを買うなんて場合、プロダクツそのものの魅力はもちろんなのだが、やっぱり売り手、つまりお店のスタッフの人柄も色々な決断に大きく影響されると思う。
北海道・東北唯一の販売拠点のセールス担当者Sさん(伏字にする意味あるかな(笑))は、非常に気持ちよいお人柄だった。試乗もできない新型車のシークレット(?)お披露目の週末、ひっきりなしに顧客が訪れる中、精一杯もてなしてくださった。
実は以前はその販売店の顧客だったSさんはシトロエン好きが高じて転職して、今では売る立場である。だからお客さん目線。具体的にはいいことばかりじゃなく赤裸々に「こういところはちょっと…」と話してくれる。
まぁもちろん私も突っ込むからなのだが(笑)。
でもボンネットフードを開けて(よくわかりもしないのに)エンジンルームを覗き込んでいたら、「エンジンかけてみましょうか!」とショールーム内でわざわざエンジンをかけてくれたりする。MiToについていろいろ話しつつ、仙台での私の担当者Sさん(紛らわしい)にC4ピカソを薦められたという話をしたら、ぜひC4乗ってみてくださいと言う。その隣にC5があったので「実はC5ツアラーいいな〜って思ってたんですよ」と言ったら「じゃあ乗ってみてください!」と早速出発、という具合だ。
そんなSさんなので、車中での説明も淀みが無い。しかもこっちの操作に的確に注釈を付けてくださる。残念ながらMiTo乗りだし、C5ツアラーなんて(高いのは)乗り出し600万円くらいになってしまうわけで、「ザ・ひやかし」以外の何者でもないけど、「きっとシトロエン好きが増えるのが嬉しいのだろうなぁ」と嬉しくなってきてしまう。
翻ってMiToの購入を決めた時も、アルファロメオ仙台泉のSさんに拠るところが大きい。その後のお付き合いでわかったことだが、Sさんもクルマ好きなのだ。だから話が赤裸々。その代り「これは絶対良いですよ!」という口調には真実味がある(笑)。
ディーラーのスタッフがクルマ好きなんてあたりまえじゃないか、と思う方もいらっしゃると思うがさにあらず。以前試乗させてもらった某ゲルマン民族系クルマのディーラーのスタッフは、マニュアルどおりの対応で、だから失礼などは無いのだが、まったくクルマへの愛情は感じられなかった。いきおいマニュアルどおりの薦め方になるから、こっちも買おうかな〜という気持ちにシフトしにくい。
例えば楽器だって同じだと思う。ギターなんざどーでもいーや、オレ別に音楽しょっちゅう聴くわけじゃないし、という楽器屋の店員からギターを買いたいか?買いたくないですよ、やっぱり。どうせクルマを買うならクルマが好きな人から買いたいじゃないですか。
ある人からは「そりゃ恵まれてますよ」などと言われた。もちろん私自身の受け取り方もある。でもアルファロメオなんてクルマに乗る以上、エンジニアに頼らなければ私など維持できない。気持ちよいスタッフがいるお店に世話になりたいと思うのは当然のことだ。
随分長い文章を費やして何が言いたいかと言うと、私は販売店のスタッフに恵まれているなぁと。(国産車に比べて)トラブルの多い車種に乗っていても、そのクルマに乗ることが楽しいと思えるのはクルマ好きのスタッフがいてくれるからなのだなぁと痛感。これからもよろしくお願いいたします。
なによりアルファは自社製品の品質向上に努めてほしい(笑)。え?務めてる?以前に比べて全然良くなった?はい、それもわかります。