クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
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左ハンドル車種への身体の慣らし方
| クルマにまつわる四方山話 | 17:59 | comments(5) | trackbacks(0) |

購入から1ヶ月経過してようやくプン太郎の左ハンドル(Left Handle Drive=LHD)環境に慣れてきた。この1ヶ月は悪戦苦闘…は大げさだが、ずいぶん神経を使った。LHDは買い替え時の最優先項目だったにも関わらず、買って数日は乗るのが億劫にすら感じられたものだが、今ではほぼ違和感なく運転できるようになった。LHD車両未経験の読者で「せっかく輸入車に乗るなら左ハンドルに乗ってみたいなぁ」とお考えの方もおられると思う。あるいは筆者のように「輸入車の右ハンドル環境に違和感がある」方もおられよう。そんな未経験かつ興味ある読者に対して、左ハンドル車両に身体を慣らすコツのようなものを書いてみたい。先輩諸氏には「もう知ってるよ」な内容であろうが、おつきあいいただき、より良い方法や勘違いなどあればご指摘いただきたい。
 


具体的なアプローチを書く前に、そもそも筆者がなぜLHDにこだわったかというと、その運転姿勢に憧れがあったからだ。筆者の前愛車アルファロメオ MiTo1.4T SportはRHDだったが、シートセンターとハンドルセンターはズレていて、ペダル配置も全体的に左寄り。なんとなく身体をねじって運転しているような印象が拭えなかった。そもそもMiToの原産国(笑)イタリアはLHDがデフォルトであり、英国、日本、オーストラリアなどのごく僅かなRHD環境への販売のためのコンバート作業に、少なくない工数や経費をかけているであろうことはわかる。「手間ひまかかる割には売れない」という商売上の熱の少なさもわかるつもりだ。しかしそれを差し引いても、少なくともRHDのMiToは「色々やってみたけど、これ以上は無理だわ」的なコンバート仕事ではあった。

念のため書くが、筆者はMiToに大恩ある身である。クルマを運転する楽しさ、難しさ、仲間との出会いなど、簡単に書き切れないほど膨大な事柄を教えられた。筆者にとってMiToは好きとか嫌いを超えた1台なのだが、ここは公平に書かねばMiToに申し訳ない。また完璧な運転環境などないと割り切って、クルマに身体を合わせていくという考え方もあるだろう。

話を戻して、つまり輸入車のRHD環境にはすっきりしない問題が付きまとうという話。

パッケージ制約が多いA-CセグメントのFF車両で、RHD環境のペダル配置を万全に行うのは難しいだろうことは想像できる。どうしたって右前輪のホイールハウスが邪魔するからだ。エンジンコンパートメント内部も配置の自由度は低いはずで、ハンドル軸の置き場に困るなんてことはあるのだろう。これがもっと車体も大きくて余裕が生まれるはずのDセグメント以上のクルマならばまた事情は違うはずだ。実際アルファロメオ 159のRHD環境には感動した。「LHDでもここまで良いものは少ないのでは?」とすら思った。しかしフォルクスワーゲンブランドの最下層モデルup!はハンドルもペダルもオフセットはほとんど無いというから、小さなセグメントでもやればできんじゃね?という思いは常に筆者の頭にある。

MiToからの乗り換えを検討し始めた時に、LHD車両を前提に選択し始めたのにはこのような思考と背景があった。もっと単純に言って、もともとLHDで設計されたものにそのままLHDで乗りたいと思ったのだ。イタリア車でイタリア国内を走ってみたい!という単純な思いに似ている。そこで筆者は財布と喧々諤々の協議を何度も行い、アバルト プントエヴォの中古車を選んだわけだ。筆者はこれまでの人生でLHD車両を所有したことはないし、ちょい乗り試乗を合計しても1時間程度の運転経験しかない。正直不安はあったが、大きなサングラスをかけた有閑マダム的な女性が、メルセデスのEクラスやSクラスの巨大なLHDセダンを運転しているのを見かけるくらいだから、自分にもできるだろうと思ったのだ。

そんな経験の浅い筆者がどうやってLHD環境に身体を慣らしていったか具体的に書く。

LHD車両を日本の道路で安全に走らせる技術的なコツは、究極的にはRHD環境でのそれと変わらない。LHD歴1ヶ月の、それが筆者の実感だ。改めて書いてみれば、まず車体の外郭をきちんと把握することが第一歩。つまり運転席に座り車体左右の端を意識する。そのためには車体のセンターを自ずと意識するようになるはずだ。次に車体センターを実感しつつ走ろうとすると、視点は2〜30メートルくらい先に置くようになる。これも自動的にというか、必然的にそうなるはずだ。そしてこれはやはり、RHDの安全運転のコツと同じだと思うのだ。

筆者が最初の数週間に苦労した理由は、クルマ全体ではなく、あくまで運転席に座っている自分を基準に運転していたからだと思う。「車線の中の自分の身体」を基準に位置決めをしようとしていた。すると車体は全体的に右に寄ってしまいがち。おまけにボンネットや左前輪の数メートル先くらいばかりを見ていた。うまく位置決めできずに焦っていたのだろう(笑)。運転席が右だろうと左だろうと、視点の置き場所が近ければ真っすぐに走ることすら覚束なくて当然だ。

改めて要約すると、車体のセンターを意識しつつ視点を遠くに置く。これだけだ。右手でシフトチェンジすることなど1週間もあれば苦もなくこなせる。筆者はドライビングポジションの調整が下手だったので、シフトチェンジ動作を身体に馴染ませるのも苦労したが…。ドライビングポジションも、身体と対話しながら決めねばなりませんなぁ。

そういうわけでとりあえず問題なく走らせることができるようになったが、RHDを前提に構築された日本の道路環境の中では、LHDならではの注意点があることもまた事実である。インターネットを少しさ迷えばすぐにでも見かけることだが、「交差点での右折」「追い越し」時の安全確認はRHDのノウハウだけでは不十分だ。それから地味に困るのが突然の右折車だ。2台前のクルマが突然右折しようとして減速しても、1台前のクルマの減速の理由が直前までわからないことがある。単なる減速なのか、本気で止まろうとしているのか、その理由が左側の運転席からは見えにくいのだ。

これら安全管理上の障害に対して取れる対策は、「車間距離を多めに取ること」、あとは(ありきたりで本当に申し訳ないが)「だろう運転はしない」に尽きるのではないか。特に見通しの悪い道路での路上駐車車両を追い越す時は、慎重過ぎるくらいで良いと思う。対向車が安全運転をしている保証はどこにもないのだし。

こうやって自分の考えをテキストにしてみて、教習所で習う基本操作に忠実に運転していれば、ハンドル位置はあまり大きな障害にはならないことがよくわかった。むしろ狭い交差点で左折する時などはRHDよりも安全確認が楽だし、何よりも運転環境のことであれこれ悩む必要がなくなったのは、やはり素晴らしいことだと思う。安全運転にせよ峠を攻めるにせよ、運転時のストレスは限りなくゼロであるべきだ。

慣れてしまえば快適そのものですよね。
輸入車右ハンドルMTの左手の忙しさの方が、私には抵抗あるように感じます。

車間距離をしっかり保って、すごく先の情報収集を意識して乗るようになりました。そうすることで精神的に余裕が持てて、運転がとてもエレガント?になったような(笑)周囲の車の動きが読めるのは、事故予防にも大切ですよね。
常に美しい心で走る!美しいMiToにふさわしいオーナーでありたいと思っています。
| いーごママ | 2018/02/28 9:25 PM |

新生活が順調の様で何よりです。
個人差はあるかと思いますが、『周りと違う』事で一層注意深くなりますし、慎重な運転を心掛ける様になるかと。

そもそもはアルファロメオの名に泥を塗ることの無い、恥ずかしくない運転を目指している次第ですが…。
| ハマのごっち | 2018/02/28 9:30 PM |

◇いーごママ様、ハマのごっち様
そうなんですよ。アルファ乗りって、よくも悪くも目立ちますから。私は運転もでしたけど、服装も気になってました。かと言って別に正装するとか必ず赤いシャツを着るとか、そういう気合いの入れ方ではなく(入れろよ)、トレーナーじゃダメだろ、とかこんなボロボロの靴はダメだろみたいな、「最低限、アルファのクルマから降りてきたところを見てずこーとならない服」的に気をつけてました。

私と現実にお会いしたことある方々、「え?あれで?」とか言わないように(泣)!
| acatsuki-studio | 2018/02/28 10:40 PM |

滅多にRHDのクルマって運転していませんが、たま〜に運転すると・・・、
対向車特に大型のトラックなんかが、自分の直ぐ傍を走って来るのが結構怖い!
いわゆる生活道路などで、歩行者、二輪車の存在が感じにくい!

歩行者、二輪車の存在を感じやすいというのは、左側通行の道をLHDで走行する場合の良い所かなって思っています。
| ガキんちょチンク | 2018/03/01 11:03 PM |

◇ガキんちょチンク様
最近は右ハンドル車の運転席に乗り込んで、でも左手でシートベルトを探してしまうようになりました。ようやく。

おっしゃるとおり、歩道の歩行者や車道を走っている自転車・二輪車の存在が近く、より注意をはらえるようになったと思います。これはLHDの効能ですね。
| acatsuki-studio | 2018/03/03 12:54 PM |










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■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
フルネームで書くと煩わしいので命名。

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筆者の友人太郎君のこと。
エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

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早朝に走りに行くのが朝練。
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夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

■S店長■
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現在VOLVO仙台泉店の店長。
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一言で言えばカーガイ。

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「移動に有料道路は使わない」
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■K店長■
クライスラー・ジープ・ダッジ仙台の店長。
TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。
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