2019.03.02 Saturday
新ノーマルタイヤ・NANKANG NS-2R_50,180km
もうプン太郎のスタッドレスタイヤを脱がせてノーマルタイヤへ履き替えた。準雪国の仙台で3月1日にスタッドレスタイヤを脱ぐことは前代未聞である。あまりにも温暖で雪の少ない2018-2019年の冬の様子を伺い、もう良かろうと判断した。本当だろうか。実はビビっている(笑)。まぁ雪の残っているところには行かねば良いだけだし、降ったら乗らなければ良いだけだ。
新しいノーマルタイヤはナンカン NS-2R 205/45/R17である。実は激安アジアンタイヤはこれまで食指が伸びなかった。能力も精度も低いだろうと思っていたからだ。実際そういう製品があると訊いたこともあった。ではどうしてナンカンを買うことにしたのか。ここに登場するのがクローバーガレージのSさんである。Sさんとの出会いは、MiToに履かせていたホイールとタイヤの買い取り交渉の場である。その立板に水、壊れた蛇口的タイヤ知識と情報に圧倒された。この人すげえ…と驚き、家人のシトロエン DS3のスタッドレスタイヤ+ホイール新調もお願いしてみた。思ったとおり「こんなのは?こういうのもあります。あとこっちもいいです」と豊富な選択肢を提示してくださった。結果的にOKを出すのは財布なので(我が家はいつもそうだ)、あっという間に選択肢は狭まったのだが、とにかく、とうとう我が家はタイヤコンシェルジュと出会うことができたのだった。 プン太郎のノーマルタイヤ新調にあたりSさんに提示した当方の条件は下記のとおり。
夢想しているのは
我ながら「おまー、ケンカ売っとるんか(『仁義なき戦い』の松方弘樹風に)」なオーダーだが、そんな頭の沸いたメールへのSさんからの返信は淡々としていた(笑)。とにかくSさんは一貫してブランドやメーカー名に惑わされない。おそらくはご自身の販売・装着作業体験から得られたであろう、精度・性能の高い/低い、キャラクターや寿命などのデータを駆使して提示してくださる。だから有名メーカーの人気銘柄であっても「今あそこはよくないですよ。製造精度も低くて真円出てないです」などなど、ばっさりである。 Sさんからは筆者がぽわわわーんと夢見る夢子さんになるような銘柄も推奨されたが、軒並み予算の倍額くらいする。夢もへったくれもない2019年春である。唯一上に書いた諸条件とのマッチングがよく、かつ値段も適合していたのがナンカンなのだった。聞けば6万円なんて予算で買えるハイグリップタイヤなど、もはやナンカンぐらいしかないという。Sさん曰く「スポーツ系ではなくスポーツタイヤ。減りはとても早く15,000km持てば良い。ドライ・ウェット共に感触はとても良く、安価。ただし騒音レベルがとても高い」とのこと。アジアン(ナンカンは台湾の会社)、スポーツタイヤ、ノイズうるさい…。「15,000kmということは、2019年のワンシーズンでおさらばだし、ノイズ云々も1年なら我慢できるだろう」という脳内判断を経て決定した。 ナンカン NS-2R*4 (税、取り付け工賃込み) 56,000円 安っっっ!!ホントに安い。今回最後までオススメ銘柄として残ったのは
であった。ナンカン以外はかなりグレードの高いヤツばかり。「グリップ重視」というオーダーを重視してくださった結果であろう。しかしいずれも予算オーバー。205/45/R17というサイズもやや災いしたと言えるかもしれない。実際このサイズ、ネットで探そうにも選択肢が少ないのだ。 装着作業時にSさんに作業場へ呼ばれてあれこれ。唯一見逃せないのが純正ホイールの歪み発覚である。実はもしかしたら…と予想しないでもなかった事態。これは2018年9月のひとりツーリングの際、細い農道でアスファルトから脱輪を演じた時に、右フロント足周りを強打したことが原因。脱輪する際にホイールもガリっており、歪んでいるのはそのために他ならない。その後12月の車検の際にイデアルさんで足周りは矯正してもらい、足周りそのものは様子見案件としていた。件のホイールを真円チェック用の機械にかけて回してみて正面から目視すると、なるほどウネウネと、わずかだがうねっていた。「気付きませんでした??」気付きませんでした。とほほ。高速域に入ると影響が出るだろうとのこと。しかし、今この状況でホイールを4本新調とか無理無理、無理ですわ。ということで歪みを認識した上で左リアに組み込んでもらう。 組み込み後いくつか注意点が。
帰宅後どんなオイルなんだろうと調べてみたら「ビードワックス」というものらしい。ふーん。まぁサーキットに行くわけでもないし、全開云々は大丈夫だろう。空気圧の件は興味深い。NS-2Rのグリップ能力を最大限発揮できるように2.5barにしたけど、もう少しコンフォート味が欲しければ(タイヤが馴染んだら)もう少し下げてもいいです、と。サイドウォールの強度から、2.0bar未満でNS-2Rの性能は担保されるらしい。この空気圧の件であれこれお話しを聞けたことは大変楽しく、勉強になった。100kmくらい走ったらボルトはチェックせよ、と。なのでキャップはあえて外したままの納品。空気圧調整はその100km走行後のチェック時で良いだろう。 明けて翌日、さっそく200kmほどツーリングに行ってきた。万が一にも雪があったら困るので(笑)、県南から福島・相馬へ。丸森町ではちみつを追加購入し、相馬市かつ吉でメンチカツ定食を食べる。道中本当に雪がなく、しっかり新タイヤの乗り味を試すことができた。その結果や如何に。 丸森町・八雄館駐車場。 買うぜはちみつ! 順調に相馬市を目指してR113からK228へ。 今期2度目の通行止め案件 その通行止め地点からの迂回路として 天明山を超える山道。 山々の眺めはすっかり春。 途中にダートトラック発見。 モトクロスバイクな人たちが 出走直前でした 毎度お馴染相馬市かつ吉 (相馬市中村田町30) 家人も同行。 ロースカツ定食を担保できたので、 筆者は初メンチカツ定食。 筆者理想のメンチカツだった NANKANG NS-2R、200km走行後のインプレッションは以下のとおり。 呆れるほどの高グリップ 仙台市内から村田町へ向かうK31の東北自動車道を跨ぐ陸橋の90度S字カーブ、相馬市から福島市へ向かうR115のワインディングパートで本気チェック。これはグリップ云々を超えてもはや「粘着」である。タイヤが路面に粘り着いたかのような強グリップ性能。筆者、本気で爆笑してしまった。Sさんの言う「スポーツ系ではなくスポーツタイヤです」に納得。 直進しません 旋回時のグリップ能力とトレードオフだが、サイドウォールが硬いため直進がものすごく神経質に。また前日まで装着していたスタッドレスタイヤのふわふわ感とは全く別物のハンドルへの反力。動き出し最初のゼロkm/h付近での、ハンドル中立から動かす時の「よいしょっ!」と声を出したくなるような手応えは、まるで別のクルマのようだ。そして日常速度域では目視できない程の轍も敏感に拾う。200km走行後は落ち着いてきたが、タイヤが馴染んだのか筆者が慣れてしまったのかよくわからない(笑)。 轟音 なるほど凄いロードノイズ(笑)。接地面積多めの溝パターンからこれも仕方ない、トレードオフなのだろう。500−1kHz付近の「モアーッ」とも「ボアーッ」とも言えないこもったノイズが車内に篭る。窓を開ければあまり気にならないが、ひとつ言えることはプン太郎でデートするのは止めておいた方が良いということだ。助手席の彼女とおしゃべりするにも大声出さなきゃならないから、喉が嗄れちゃうぜ。 200km走行後のファーストインプレッションとしては、「グリップ性能一点豪華主義」としては大合格。500km走行を経てもう少し高い負荷域でどんな挙動を見せてくれるか楽しみで仕方ない。ただこのロードノイズ。2019年冬が来るまで耐えられるかどうか自信がない(笑)。5月のオフ会でヘンタイ大先輩諸姉諸兄に乗ってもらい、笑いの種になるなら本望である。 JUGEMテーマ:ABARTH |