宮城県南、村田町・白石市・蔵王山峩々温泉を走ってきた。2018年10月28日開催予定のOFF会#17の下見も兼ねて。いっしょにプランニングしてくださっているalfa_manbowさんから提示されたコースの一部に、筆者が未踏破の区間があった。当日筆者が間違うと洒落にならない。先日も共有した下記の地図内、広域農道コスモスラインとR457が合流・南下したあと、公立刈田綜合病院の脇でK254に合流するまでの田んぼ道がそれだ。まずはそこを走ってみる。
この日はK51に合流したら遠刈田温泉方面へ引き返し、蔵王エコーラインを登り、峩々温泉を擁するK234で青根温泉へ下り、再び遠刈田温泉へ戻ってきて「蔵王Boo」で昼食。完璧じゃないか。
みちのく公園
せっかくなのでOFF会の集合地点から実走してみることにする。みちのく公園までちんたら走ってひと休み。K47でどんどん山奥方面へ。途中からコスモスラインに乗り村田町内へ。
コスモスラインは相変わらず楽しい。だがR457との合流直前で路肩舗装工事のために交互通行。警備員さんに工期を尋ねてみたところ、よくわからないが年内いっぱくらい、とのこと。とは言え工事は週末は休みだろうからOFF会への影響はあるまい。いよいよ未踏破区間へ突入。
問題の未踏破区間は田んぼの中の集落と集落を結ぶ道。のどかなものだ。迷ったりすることなく無事にK254へ合流できた。このK254を走るのは久しぶり。刈田綜合病院から少し先にある直線路は、かつてMiToフェンダーライナー脱落事件が勃発した場所でもある。あん時ゃまいったぜ。もちろんこの日はトラブルとは無縁。鎌先温泉、弥次郎こけし村を通りすぎさらに標高を上げていく。午前中の太陽があたる蔵王連峰の威容を眼前に走るのは気持ち良い。もしかして…と期待していた紅葉にはまだ少し早かった。OFF会当日はもっと紅くなっていることだろう。晴れると良いが…。
MiToでフェンダーライナー落とした場所…
K51へ合流。OFF会当日とは異なり右折して遠刈田温泉経由で蔵王エコーラインへ。ただし蔵王山頂は目指さない。エコーライン途中でK234・峩々温泉へ曲がる。K234との合流地点にある大鳥居前パーキングにプン太郎を停め、蔵王山を見上げて紅葉状況をチェックするためにうろうろ。山の空気はひんやりしている。
ちょうどそこへK234から1台のジムニーが現れプン太郎の隣に停車した。トイレ休憩のようだ。降りてきた乗員3人はみなおじいさん。写真を撮り終わった筆者が戻っていくと、そのうちのひとりがプン太郎をしげしげと眺めて話かけてきた。
G=おじいさんたち、a=筆者
G1「なんだべ、こりゃすんばらしいクルマだねや」
a「何言ってんスか、ジムニーだって素晴らしいクルマじゃないですか」
G1「なーにこんなポンコツ」
a「いやいやいやいや、ジムニーは本格オフローダーの鑑ですよ」
G1「んだかや」
愛車を褒められてまんざらでもない様子のおじいさん。そこへもうひとりのおじいさんも近づいてきた。
G2「こいつ(プン太郎)はアレだね、スポオツカアっつーんだおんね」
G1「んだ、スポオツカアだっちゃ」
G2「はー、この赤いのはなにっしゃ??」
G1「だーれあんだ、こいつはブレーキっしゃ」
a「そうです。ブレーキです」
G2「はー」
G1「(プン太郎のフロントタイヤを指さして)タイヤもすごいね、これ!」「ジムニーはあんま太いの履かせっと却ってダメなんだ」
a「あ、そーなんですか」
実に楽しい。どこから来たのか訊いてみたら筆者の住まいとそんなに離れていない。なんたる偶然。
a「これからどこに行くんですか?」
G1「だーれ蔵王温泉さ行って風呂入って48号線まであがって仙台帰んのっしゃ。だっはっはっは」
a「いーですねー」
G1「いろんな風呂あんだよ。露天もある」
a「いーですねー」「お昼ごはんも蔵王温泉で食べるんですか?(あわよくば良さげなお店を教えてもらいたい)」
G1「だーれ麓さ下ってそば食べんのっしゃ」
a「いーですねー、そば」
しかしおじいさん3人というのも珍しい組み合わせではなかろうか。
a「みなさんはどういう集まりなんですか?」
G1「どういうたって…。老人会みだいなもんか?わっはっはっはっは」
G2「もう座頭市みたいに(杖をついてヨボヨボというジェスチャー)なってけんどもっしゃ」
a「座頭市ならあっちの方はガンガンじゃないですかー」
G2「あっちの方ったって…、相手してくれる人がいねぇとねや…」
一同「わっはっはっは」
ちなみにG3こと3人目のおじいさんはトイレから出てくると会話に参加せず、即座に後部座席に乗り込んでしまった。
G1「んで行ぐすかわ」
a「お気を付けてー」
このブログのモットーは「良い道・良いメシ・良いクルマ」だが「良い道・良い人・良いクルマ」に改めてもいいかも。もうこの会話が交わせただけでこの日のツーリングは大成功と言っていい。あまりにもおGさんたちとの会話が楽しかったので、いざK234に入ったらくだらない事故を起こさないように速度を落としたほどだ。好事魔多し。浮かれている時ほど気をつけるべきだ。
K234を走るのは2度目。前回は青根温泉側から登ってくる道行きだったが、峩々温泉から下っていく方が負担が少ないような気がした。大型の台風が立て続けに来たからか、路面は小石と言わず小枝と言わず落葉と言わず、かなり障害物が多い状態ではあった。数台の自動車とすれ違うも神経質になるような場面には遭遇せず。
路肩でトラブっているかのような出で立ち
with 廃虚。
蔵王エコーホテル
無事に青根温泉まで降りてきたら、再び遠刈田温泉を目指す。開店直後の蔵王Booへ入店。以前食べにくいハンバーガーに辟易したので、この日はチーズハンバーグプレートというご飯メニューにした。しかしご飯メニューもソースまみれになったご飯を最後まですくうのは難しい。
食べた後は淡々粛々と村田町内を駆け抜け、買い物をして帰宅。
4時間半/158km
10月28日のOFF会、これで宮城県側のコースは万全である。それにしてもおGさんたちの小旅行が実り多きものであったことを祈らずにいられない。あと15年もしたらEDOもああなるんじゃなかろうか。
【参考】
エコーライン大鳥居パーキングで出会ったおGさんたちとの会話、仙台弁で何を言っているのかよくわからない読者もいると思われるので、標準語に翻訳して再録しておく。
G1「なんということでしょう、これは素晴らしいクルマですね」
a「いやいや、ジムニーだって素晴らしいクルマじゃないですか」
G1「何をおっしゃいます、こんなポンコツ」
a「いやいやいやいや、ジムニーは本格オフローダーの鑑ですよ」
G1「そうでしょうか」
愛車を褒められてまんざらでもない様子のおじいさん。そこへもうひとりのおじいさんも近づいてきた。
G2「これ(プン太郎)はアレですね、スポーツカーというものですよね」
G1「そうですよ、スポーツカーですよ」
G2「はぁ、この赤いのは何ですか??」
G1「あなた何を言っているんですか、これはブレーキですよ」
a「そうです。ブレーキです」
G2「はぁ」
G1「(プン太郎のフロントタイヤを指さして)タイヤもすごいですね、これは!」「ジムニーはあんまり太いのを履かせると却ってダメなんです」
a「あ、そーなんですか」
なんだか楽しくなってきたぞ。どこから来たのか訊いてみたら筆者の住まいの割りと近くの方々だった。なんたる偶然。
a「これからどこに行くんですか?」
G1「蔵王温泉に行ってお風呂に入って48号線まで上がって仙台へ帰るんです。だっはっはっは」
a「いーですねー」
G1「色々なお風呂があるんですよ。露天もある」
a「いーですねー」「お昼ごはんも蔵王温泉で食べるんですか?(あわよくば良さげなお店を教えてもらいたい)」
G1「いやいや、麓へ下ってそばを食べるんです」
a「いーですねー、そば」
しかしおじいさん3人というのも珍しい組み合わせではなかろうか。
a「みなさんはどういう集まりなんですか?」
G1「どういうと言ったって…。老人会みたいなものでしょうか。わっはっはっはっは」
G2「もう座頭市みたいに(杖をついてヨボヨボというジェスチャー)なってしまいましたけども」
a「座頭市ならあっちの方はガンガンじゃないですかー」
G2「あっちの方と言われても…、相手をしてくれる人がいないとねぇ…」
一同「わっはっはっは」
ちなみにG3こと3人目のおじいさんはトイレから出てくると会話に交じらず、即座に後部座席に乗り込んでしまった。
G1「さてそれでは行きますか」
a「お気を付けてー」
標準語で書くとやっぱり味わいが薄れる(笑)。仙台弁において会話の第一声のアタマに多用される「だーれ」とは「誰」のことなのだろうか。しかしそれでは意味が通じないし…。「何を言っとるんだ」とか「いやホント」みたいな、強調するような、自分の発言にイキオイを付けるような効果があるのかもしれない。だーれこの説明だって、うんと難しいのっしゃ。