クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
総額100万円未満という恐ろしい事実
| クルマにまつわる四方山話 | 22:44 | comments(11) | trackbacks(0) |

毎朝プン太郎のフロントグラスに朝露が降りる季節となった。相変わらず筆者とプン太郎はゴキゲンである。先日のOFF会のように遠っ走りをしなくても、通勤や買い物で出かけるだけでも運転そのものが充分に楽しい。
 


「ダウンサイジング過給エンジンのBセグメント車」というジャンルに限定しての話ではあるが、プントエヴォはアルファロメオ MiToを経てようやく辿り着いた筆者にとっての最終解と考えている。あくまで「筆者にとって」なので、人によってはその解が208GTiだったり695ビポストだったりするだろう。ともあれ、低燃費であることと一定範囲内での加速性能、そしてユーティリティとドライバビリティに関しては、アバルト プントエヴォは奇跡的とも言えるバランスを保っている。だから純正状態に積極的に手を入れる気がしない。これで充分なのだ。もしもプントエヴォ以上に辛口のクルマを欲するなら、ケイターハム スーパーセブンやマツダ ロードスターのような明らかに枠組みの異なるクルマに乗るしかない。

自分自身で御せる範囲内での最速最曲最止(←なんて読むんだ)車種アバルト プントエヴォを手にしてしまった現在、いや、だからこそ「ダウンサイジング過給以前」のクルマが魅力的に思えて仕方がない。2018年にはアルファロメオ 147、156、ザガート 155T/S TI-Zに相次いで試乗させていただいた。かつて7年も乗ったプジョー 307SWも久しぶりに数十メートルだけだが動かす機会を得た。どいつもこいつも味わい深いクルマばかりで実に良い。運転させてくださったオーナー諸氏に大感謝である。それらを運転させてもらう度に「あぁこういう緩さもいいもんだ」と、クルマならぬ顔が緩んでしまったものだ。プントエヴォにしても先に挙げたセブンやロードスターにしても、クルマの味わいそのものがどんどん鋭利になっていくわけだが、張りつめていないからこその心の余裕というのも捨てがたいことに気がついたわけだ。どちらもそれぞれに魅力があり、身体と精神に良い影響を及ぼすのだ。
 


ザガート 155T/S TI-Z。
もちろんこれは100万円では買えないです


アルファロメオ 156 2.5V6 24V



プジョー 307SW


プン太郎にさらに増車するという前提ならば、別に速度も旋回も制動もそこそこの実力でバランスさえ取れていればそれで良い。重要なことは「自分がこのクルマを動かしている実感」が濃厚なことだ。その点前述のどれに乗っても大満足であることは間違いない。プントエヴォとは異なる「クルマを運転する快感」が濃厚なのだから。

罪深いのは、筆者がそのどちらも欲しがることだ。税金払えるのか??買っても置く場所がないのに??308GTiや695ビポストやジュリア クアドリフォリオなどはとうてい買えぬが、単なる155や307SWなら総額100万円もしないで買えるという事実が恐ろしい。

免許取ったら3年アバルト 595を運転しろ論
| クルマにまつわる四方山話 | 22:45 | comments(12) | trackbacks(0) |

自動車という工業製品に何の思い入れもない当家の老母ですら、昨今の自動車が搭載する数々の安全装置については漠然と名前や機能を知っている。それが2018年。21世紀である。

母は巷でニュースになることが増えてきた高齢者の運転ミスによる事故を気にしているようだ。本人ならず家族も心配している。母にとって自動車の運転ができることは、生活の便利である以上に、「まだまだ現役」という自尊心を維持する意味の方が大きいのかもしれない。そんな母は、数々の安全デバイスを積んだクルマなら、高齢者でも事故の確率を減らせるのではないかと期待しているようだ。確かに命拾いする場面はあろう。しかしそれらデバイスがあらゆる交通事故を根絶できるとはとうてい思えない。

自動車を安全に運転することは本来とても難しい。製造技術は向上したので、かつてのノンアシストステアリングやすぐフェードするブレーキなどを的確に操作するような難しさはなくなったが、反面「自分だけは事故らないから大丈夫」という運転手の慢心は、昔も今も変わりがない。車両製造技術が向上したことで「運転手の慢心」がむしろクローズアップされるのかもしれない。

運転中にルームミラーで背後の自動車の運転席を見てギョッとすることが時々ある。

ギョッ
ひたすらスマホを凝視して指を動かしている。明らかに閲覧ではなく文字入力。

ギョッ
新聞や雑誌を読んでいる。

ギョッ
ひたすら頭髪の枝毛を気にしている。

ギョッ
孫の手で背中を掻いている。

全て筆者がこの目で見た事例である。渋滞中の車列でこういうのに遭遇すると怖いねぇ。いつ追突されるかわかったものじゃない。ペダルの踏み間違いでコンビニに突っ込んだ自動車を見ることはまずないが(筆者はつっこみたてホヤホヤの現場を見たことが1度ある)、車内でアニメ上映中とか運転しながらスマホ凝視なんてケースは毎日のように遭遇する。

運転手個人の安全意識の低さが問題であることは言を待たないが、スマホでテキスト入力してても前に進めてしまうクルマの設計思想だって問題ではないか。人間の集中力不足に電子制御によるセーフティネットを張るという構図は、結局のところ「破れ鍋にとじ蓋」に過ぎないのだから。

自動ブレーキの有効性は疑いの余地がない。しかし自動車の作り手が最初に行うべきなのは、自動ブレーキの出る幕を必要としない操作性の実現であろう。そもそもの話。そのためには電子制御領域を増やすのではなく、自動車運転に関わるユーザーインターフェイスそのものを、もっともっとプリミティブにすることはひとつの方策だと思う。軽トラックの暴走ニュースを滅多に聞かないことは、この件に関しての大いなるヒントだ。自動車の電子制御パワーステアリング、フライバイワイヤのペダル類のレスポンスは、新しいものだからといって人間の生理に沿っているとも思えない。よそんちの技術要素を分析体得することには長けているが、同じ技術要素を積み上げることで実現したフィール、タッチなど、数値化しにくい領域を製品に落とし込むのは下手だなぁと思う。え?なんの話かって??察してくださいよ、お客さん。

例えばの話、プントエヴォを構成している技術要素なんてきっと大した事ない。それなのに走る・曲がる・止まるの達成レベルの高さは特筆に価する。筆者のプン太郎が2011年製ということを差し引いても、当時ですらエポックメイキングな技術要素が搭載されているわけではない(マルチエアエンジンはそれなりにトピックだったが)にも関わらず、だ。

極端な話、自動車運転免許証取得後の最初の3年間は全員がアバルト 595に乗ることを義務づければ、みんな相当運転がうまくなると思う。別に595じゃなくてもいい。操作とその結果がきれいに一致するクルマで運転を身に付ければ良いと思うのだ。595を運転しながら枝毛をむしったりワイドショーを見たりはできまい。加えて「自動車が前に進むということは、運転手の能動的な操作の結果である」ことも骨の髄までわかるはず。もちろん戯れ言であることは承知している。そうではあるが、トヨタや日産やホンダが「操作とその結果がきれいに一致するクルマ」だけを作るようになるとは、今のままでは到底思えない。何よりユーザーが声を上げることもない(上げているのはごく一部のヘンタイのみ。ヘンタイだから相手にされない)。初回登録から13年を超えると自動車税を優遇するどころか、増税を行う政治屋がそんなことに時間を割くとも思えない。クルマで家から出かけ、何事もなく帰ってくることができるということは、実はものすごい奇跡なのかもしれない。

わっしょいわっしょい
| クルマにまつわる四方山話 | 12:40 | comments(10) | trackbacks(0) |

ここだけの話だが、最近アルファロメオのクルマが欲しくてしょうがない。

プン太郎ことアバルト プントエヴォは、甚だ個人的な感想として書けば「理想のMiTo」である。MiTo1.4T Sport時代に静かに堆積していた「もうちょっとこの部分が改善されればなぁ」という不満が全部改善されているのがプントエヴォである。もちろん100%完璧ではない。しかしこと「走る・曲がる・止まる」に関しては理想の1台だ。
 


しかし90年代後半-00年代半ばまでのアルファロメオ車両に乗り込んだ時に眼前に広がる、あのなんとも言えない高揚感はプントエヴォでは味わえない。アルファロメオのコクピットに満ちるあの雰囲気はなんなのだ。「機械」であることの主張。しかし業務用機械特有の「実用」だけであることを良しとはしない。多少窮屈なところがあっても、それでシルエットが格段に良くなるならそちらの型を優先するスーツや靴に似てはいないか。運転手の目に映るものは「伊達」を以て尊しとなす的な。操作性?視認性?そりゃ良いに越したことはない。では正しいことは本当に正義なのか?アルファロメオは業務用の4tトラックではない。タクシーでもない。運転を、運転操作を楽しむための機械なのだ。正しいこと以外にも必要な(あるいは許される)要素があるはずだ。例えば147、156、MiToのメータークラスタのフード。ニ眼式メーターの外周を丸く囲むメーターフードの膨らみ。生産効率や視認性という視点では決して必須の膨らみではないはず。しかし筆者個人にはとても重要だった。MiToに乗り込むたびにメーター周りが本当にセクシーだなと思ったものだ。
 


実はこのところ立て続けに「ちょっとビンテージ」なアルファロメオ車に乗る機会があった。そのうちの1台はザガートだけど。「アルファは速くなくてもいい」とは我々ヘンタイがよく交わす笑い話だ(シツコイけど速いに越したことはない)。燃費だって2018年の基準で考えればはっきりと悪い。だが運転体験は濃厚だ。特濃なのだ。自分でギアを選んでAペダルを踏みつけて、やれ5,000rpmだやれ6,000rpmだと走るだけなら、他にもそれができるクルマはある。しかしアルファロメオのクルマにはあのブランド独特の反応があるように思える。特に前記年代のマニュアルトランスミッション車両はそうだ。それは多分あの「遅い感」に深い関係があるように思えてならない。あの「遅いじれったさ」を払拭するために運転手はクルマにさらに負荷をかけようとしてしまう。そこに「オレが操ってる感」が生まれる。極端に言えば近所に買い物に出かけるだけでお祭りである。それシフトチェンジだわっしょいわっしょい、それコーナリングだわっしょいわっしょい。

ジュリア、欲しい?と言われればそりゃ「欲しいっっっ!」と即答する。なんならかぶり気味に即答する。お金が無いから代償行為として旧いアルファ、いいよね!と言っているわけだし。しかしジュリエッタやジュリアの「洗練具合」が物足りないのもまた事実。何でもするするスマートに実現してしまい、わっしょい感が希薄なのだ。自動車製造技術もその結果としての製品としての自動車も、洗練具合はおそらく今がピークではないか。そして今後は電気屋さんやソフトウェア屋さんが自動車というプロダクトを変えていくだろう。道具としての洗練や低価格であることを求める人はそういう製品を購入すれば良いと思う(どんどん経済を回してほしい)。ヘンタイはもっと不便で扱いにくい化石燃料発動機付きのクルマをわっしょいわっしょい運転すれば良い。どうせヘンタイの人口比率など霞のようなものだから、それで空気が著しく汚れるなんてこともないだろうし。

筆者は多分「アルファロメオ 156 2.5 V6 24 乗り出し100万円」を買えばシアワセになれると思う。いや、間違いない。確信である。
 

OFF会考
| クルマにまつわる四方山話 | 22:19 | comments(8) | trackbacks(0) |

筆者は「めんどうくさがり」にして「人見知り」である。自動車の面白さに目覚めたのは30歳を過ぎてからと遅咲きだったのは仕方ないとして、前述の傾向のために「自分とクルマ」に閉じた関係が長く、ヘンタイ交友関係は一向に広がらなかった。唯一の例外はこのブログで、特に2009年にアルファロメオ MiToを購入してからは、お会いしたこともない国内のMiToユーザーとの相互共有のために「誰かの役に立つ情報を書く」ことを心掛けた。日本導入直後の購入だったこともあり、「初イタ車」にビビる筆者にとってはあらゆる情報が不足していたという背景もあった。その後整備やパーツにかかった費用を具体的に書いたりトラブル情報を書くようになってからは、わずかながらもコメントをいただくようになり、オンライン上の交流が生まれつつあった。そんな底知れぬヘンタイ沼のほとりにたたずんだ頃、「OFF会やりましょうよ」と筆者の背中を押してくださったのがあお師匠である。師匠のあの提案とコメントをくださる方々がいなければ、筆者がOFF会を企画することはなかったろう。他力本願な話だが、本当に感謝しております。

現実世界でお会いする当ブログの常連さんたちは、みな大人で優しい方々ばかりだった。そんな方々とクルマ話で盛り上がることがこんなに楽しいとは!とヘンタイトークの楽しさに開眼したのが2010年以降の話。そんな筆者が始めたOFF会も現在参加を告知しているとおり17回を数える。ありがたいことだ。

ある程度免疫ができたとは言え、ではあちこちで開催されるOFF会や諸ミーティングに足しげく出かけるかというとそうでもない。そもそもが人見知りなのだから対策をとりようがない。実際初めてお会いする人とうまくお話しできないのがツライ。どうしたって緊張したり混乱したりする。個人的な社交スキルの問題である。加えて(イベントなのだから)限られた時間内での出会いという問題もある。例えば参加者が10人少しという当ブログのOFF会ですら当日充分にお話しできない方がいる。ホストとしてはせっかくお会いするのだからちゃんとお話ししたい。何度も書くが筆者は「クルマ好き」ではあるが「知識は乏しい」。だからOFF会でお会いする方々はクルマヘンタイ道の先輩方である。会話の端々に含蓄深いお言葉があり大変勉強になる。大規模なミーティングに出かけていって珍しい希少車の実車を見られることも嬉しいことだが、筆者にとっては希少車を維持するオーナーの方に興味が向く。どんな出会いがあってそのクルマを買ったのか、維持にはどんなご苦労があるのか、そんな話をゆっくり伺いたいと思う。だが大規模なイベントではそれは難しいだろう。筆者が「呑みますOFF」を開催するのも、やはりオーナーに興味があるからなのだろう。実際クルマ武勇伝をつまみに飲み食いするのは愉快この上ない。

逆にそういう人間同士のお付き合いを深めていくことを面倒だと思う方ももちろんいらっしゃるだろう。純粋にクルマに興味があるのだから集まった実車を1台でも多く見たい、人の話を聞いてる場合じゃないと考える方がいても不思議でもなんでもない。むしろそう考える人の方が多いのだろう、世の中は。同時に規模の大きなミーティングでなければお会いできない方もいるだろう。そういう場所でなければ始まらないご縁というのもあると思う。そのことを否定するつもりは毛頭ない。なんのことはない、要はクルマと同じでバランスが大事なのだ。

別の視点。筆者は生業としてイベント制作に近いことを年がら年中やっている。だから町内会の夏祭りでもクルマのイベントでも、制作側のあれこれが気になって仕方がない。早い話がイベントに出かけていっても楽しめないのだ。だから足が向かないと言う理由も僅かながら、しかし確実にある。あと人様のことを言えた義理ではないことは重々承知の上で、やはり大勢が集まるイベントでは、マナーの何たるかを弁えない人も少数ながらいる。母数(参加者)が多くなればなるほどそういう人の含有率は高まる。わざわざ不快な思いをしに出かけなくても…という心理もやはりある。

筆者がSNSではなく草の根ブログでの告知だけでOFF会を開催する心持ちを今回は書いてみた。「クルマで行きますOFF会」はプライベートパーティーみたいなもので、今の筆者にはこのくらいの規模の集まりが一番快い。身の丈に合っていると思う。常連さんと語り合い、時々勇気ある初参加者を迎えられればそれでいい。そして筆者主催のOFF会を楽しく恙なく開催できるのは、常連さんが皆ホストのように振る舞ってくださるからでもある。それも本当にありがたい。

めんどうくさがりで人見知りな筆者でも、10月28日開催の#17は楽しみでしょうがない。どうか晴れますように。
2018年・今年の残務
| クルマにまつわる四方山話 | 22:24 | comments(7) | trackbacks(0) |


プン太郎の総走行距離が40,000kmを超えたことはすでに書いた。163,939km走らせたMiToの場合、120,000kmを超えたあたりからいろいろなものがどんどん劣化していった。著しかったのはモノコックボディの「ヤレ」で、それに気付いて以来感じるあのがっかり感というか、やるせなさというか、そういうのを思い出すとプン太郎で闇雲に距離を重ねることをためらってしまう。「走らせてナンボ」も真実・本心ではあるが、トレードオフの関係と割り切れるものでもない。2018年1月26日に24,828kmでプン太郎が納車され、同年8月21日に40,000km。ほぼ7ヶ月ちょうどで15,172km。今年は香川県・高松市へ2,224kmの超ロングツーリングを敢行しており、その約2,000kmを差し引けば、年間約20,000km走る例年とだいたい同じペースだと言える。夏前にけっこう走った気がしていたので、実際に数字で進捗を確認すると意外と走っていないような気がしてしまうけれど。

実質11月にはツーリングシーズンが終ってしまう仙台で、あちこち走りに行ける期間はあと2ヶ月と少しということになってしまった。毎年毎年この時期はシーズンの終わりを考えてがく然としてしまう。その2ヶ月少しで「行きたいところはあるのか?」と問われれば、それはもちろんたくさんある。だが「念願の…」と頭に付けたくなるレベルの行き先はそれほど多くない。

これまで懸案となっていて、2018年中にぜひ実現させたいのは「奥会津の1泊ツーリング」だ。実は昨年も計画していたのだが、相次ぐ台風襲来による交通網寸断と、狙っていた田舎宿がまさかの満室という事態によって断念した案件だ。大内宿にはかつて(DS3で)行ったことがあるが、会津地方の南西、もうちょい走ると新潟県というあたりはこれまで一度も走った事がない。のんびり景色を楽しみながら走ってみたいものだ。
 


積年の最大の懸案だった前述の「四国・高松・屋島西町」を今年ようやく達成したが、あの2,000kmオーバーの旅をもう一回やってみろと言われると尻込みしてしまう。天候不順だったこともマイナスに影響しているとは思うが、やっぱり毎日500km、高速道路ばかり走るのは荒行だった。だがある日「フェリーを併用すれば…」と気付き、関西以西へのツーリングがにわかに現実味を帯びてきた気はする。

フェリーと言えば北海道をプン太郎で走ってみたい。北海道が無理でも青森県内、下北半島もいい。いずれにしても宿泊案件だ。とにかく長距離を走る時、最も大事なことは「健康」であることだ。*年の秋田県・男鹿半島ツーリングで睡眠が大事なことを痛感した。寝不足や食べ過ぎでは運転に集中できない。こうなるともはやツーリングのために普段の生活をストイックなものにチューニングしておく必要があるのだ。筆者の場合「十分な睡眠」が難しい。わくわくして寝られなかったり極端な早起きをしてしまうのだ。子どもか
 

今さらAL4の話
| クルマにまつわる四方山話 | 21:44 | comments(11) | trackbacks(0) |

どうしてクルマのことを考える時に、わざわざトランスミッションのことにフォーカスしてしまうのだろう。常人には理解できない観点であろうが、クルマヘンタイにとっては非常に重要な案件であることも間違いない。当ブログではイタリア車/フランス車の持つ異文化性を楽しむこともまた、輸入車乗りの醍醐味であると何度も書いてきたが、このエントリーではPSAグループの定番だった4段トルコンAT「AL4」をネタに管を巻いてみたい。

AL4、本当に残念だけれど、日本の交通事情には合っていない。誰にこの話をしても「いやー、昔よりは格段に良くなりましたよ」と言う。実際筆者の体験でも新しい車種の方が感じるストレスは減っている。また「思ったほど酷くない。ぜんぜんOK」的な要旨のブログエントリーも散見できなくはない。実際先述のDS3購入アドバイスでのやり取りの中で、DS3が搭載しているAL4の意外や評価が高いことに驚いた。生粋のヘンタイや廃人の方々だけでなく、クレバーなドライバーも同じく楽しめるのかもしれない。

しかし初期ものと比べて相対的に良いと言うことはできても、絶対値としてはダメなのだ、やっぱり。そこは当ブログとしては譲れない。

どうダメなのか。1〜3段までがあまりに近接している上に、ジェントルなペダル操作に対して燃費対策なのかそっけなくどんどん段数を上げてしまう。AL4搭載車は結局「欧州車ダウンサイジングエンジン祭り」以前のモデルがほとんどだから、それらは実に歯がゆい加速しかしてくれない。かと言って業を煮やしてAペダルを大きく踏み込めばやたらと車間距離が詰まってしまう。加速しきったらしきったで高いギアをキープしてしまうので、何かのはずみで減速し、再び加速を…!という場面では唐突かつ盛大なショックを伴うシフトダウンに見舞われる。

これが大排気量エンジンで低速トルクもりもり!ならギアは4段でも3段でも痛痒を感じないのかもしれないが…。

一応擁護しておくと、それら90年代 - 00年代のフランス車も、60km/hを超えて、つまりギアが4速に入りっぱなしの状態での乗り味は実にシェアでスイートなのだ。ステアリングの重さは適切、4つのタイヤの状態もそれなりに情報があり、特にコーナリングでは適度なロール(むしろその気になる塩梅)を伴って実に鮮やかに曲がる。コーナー脱出時のAペダルの付きもいい。だがこれらの美点はギアチェンジしない領域、つまりAL4の存在を意識しなくてすむ領域で初めて味わえる美点である。



筆者の輸入車初体験車、
プジョー 307SWも
AL4搭載車


ここまでに述べたAL4のダメっぷりと一定速度以上の素晴らしい挙動の混在は、日本国内だから表出するのだろうか。実際筆者は不思議で仕方がない。筆者はフランス国内をAL4搭載車で走ったことはないが、自動車雑誌などで読むかぎりは「のろのろ運転の都市部、高速でかっとばす郊外」らしい。それってざっくり言えば日本と同じ。筆者が暮らす政令指定都市仙台市は、クルマで30分も走れば海や田園地帯。まさに「都市部じゃのろのろ、郊外ではするする流れる」な日常である。交通事情はパリと仙台ではそんなに変わらないと思うのだ。パリっ子は「なんだよこのオートマ、乗ってらんねえよ(日本語訳)」みたいな文句を言わないのだろうか。欧州でも種々のオートマティックトランスミッション搭載車の割合がどんどん増えているとは聞くが、全体的にはまだMT車のシェアが大きいと思う。フランス国内を走るAL4搭載車両など数えるほどしかないとは思うが、ゼロではなかろう。EAT6、EAT8が開発された経緯は単純ではないとは思うが、きっと「ファッキンAL4!(日本語意訳)」と言う声はあったのだと想像する(トヨタ クラウンが8ATを搭載したのはいつのことだったろう…。ようやくPSAが追いついた)。
 


言わずもがな、プジョー 206も…


「あのエンジンの非力さを敢えて隠さないダメ変速っぷりがイイんですよ」なんていうフィアットアバルト仙台のYさんのような廃人(もはやヘンタイの域を超えている)はともかく、AL4に足掛け13年くらい乗っている筆者としては、正直「もうカンベンしてくれ」と思う。よくよく記憶を吟味すると、DS3は新しい分確かに307SW、206、C3よりも制御も加速動作も洗練されて来てはいる。しかし1.2ターボ過給+6EATという現行DS3を経験してしまうと、これはもうまるでお話にならない。
 


代車でよくお世話になった
シトロエン C3も…


本家プジョーもシトロエンもDSオートモビルズからもAL4搭載車がなくなり、増してや8段ATである。隔世の感がある。いや、トルコンATだからオススメしないのではない。昨今ロックアップ領域をどんどん拡大して、反応の速いトルコンステップATが再度脚光を浴びているという話を聞いたが、クルマのキャラクターに合っていて、気持ちよく加速できるなら変速機は何でもいいのだ。問題は如何にドライバーの想定どおりに加速し、止まれるかなのだ。

神経を逆なでする変速に加え内部で鉄粉が溜まって故障も多い。旧いモデルでは熱対策もできていない。繰り返すがこのブログの読者諸姉諸兄にはAL4搭載車はオススメしない。
 


家人の愛車
シトロエン DS3も…


余談。ソースが不確かなので言いふらさないでほしいのだが…。2000年頃、日本市場のAL4へのクレームがあまりにも多いという声を聞き、フランスのプジョー本社からわざわざ開発担当者が日本に来て、307に試乗したことがあるという。その際ほとんどマニュアルモードに入れっぱなしで「問題ないじゃん」と言って帰っていったらしいので、AL4はマニュアルモードが基本らしい…って違うよ!!プジョージャポンの人もちゃんと説明してよ!!

エンスーだから、という理由だけではありません・洋菓子ピュイダムール
| クルマにまつわる四方山話 | 13:42 | comments(3) | trackbacks(0) |

今困っていること、それは自宅近辺においしい洋菓子店がないことだ。以前は団地の中に素敵な洋菓子店があった。わざわざ遠くから買いに来る客もいたという。しかしご主人が思うところあって閉店した。団地住民の嘆きたるや。閉店日はある年の大晦日。整理券が発行されたがお店の前は路上駐車車両があふれた。しかし誰も文句を言う人などいなかった。以来筆者家族は洋菓子難民だ。

宮城県多賀城市の洋菓子店ピュイダムールのお菓子はどれも素晴らしい。オーナーパティシエ氏はハンドルネーム「トーマス」さんとして、このブログのコメント欄に時々現れる。筆者とはアルファロメオ MiTo乗り同士として知りあう方が先だった。お話を聞いていたら、なんと先の閉店した洋菓子店のご主人とは師匠が同じ、兄弟弟子同士なのだという。不思議なご縁もあるものだ。

過日どうしても「間違いないケーキ」が欲しくて、多賀城までプン太郎を飛ばした。我が家はホールケーキを滅多に買わない。ショートケーキのアラカルトで各人が好きなものを食べる。何を食べてもおいしいピュイダムールのケーキなら、アラカルトで食べた方が目も舌も楽しいに決まっているし、何を買っても間違いない。
 


洋菓子店ピュイダムール
(宮城県多賀城市笠神5-14-18)


我が家からピュイダムールまではほぼ1時間。仙台の西の外れの山のふもとから太平洋の海辺の多賀城市までは、どうしても混雑するポイントをいくつか抜けねばならず、増してや週末の夕方だったので1時間で到着するのはむしろ早いと言える。入店すると聞き覚えのある曲が店内に流れていて…ってこれ、オレのアルバムじゃないかー!トーマスさん、先日わざわざ筆者の手から直接購入してくださった。しかも店内BGMに使ってくださっていた。「勝手にすみません」と言われたけど、むしろこちらこそありがとうございます、である。夕方で品数も少なくなってきているショーケースの中からケーキを選ぶ。どうせ何を食べてもうまいんだから目隠しして「上の段、右から◎番目」みたいに選んでもいいくらいだが、敢えての定番ショコラとか、むしろ変化球の桃のケーキとか、両極端なチョイスでイケイケである。さらにロールケーキを1本買う。持ち帰りはそこまでなのだが、さらに筆者と家人でシュークリームをイートイン(笑)!クリーム詰めたてのシュークリームが一番ウマイに決まっている。むははははは。

帰路は利府町へ抜けて山沿いから帰ってくる。このコースなら混雑はなかろうと踏んでいたのだが、富谷市近くであり得ない大渋滞に。そのままさらに北へ向かい、富谷市から大和町へ抜けてR457で帰ってきた。帰路もやはり1時間だった。

そういうわけでピュイダムール、気軽に行ける距離ではないのが本当に惜しい。しかも買ったら一目散に帰らねばならないからツーリングの途中で寄るわけにも行かぬ。焼き菓子を買えばいいじゃないかって?あんなうまそうなケーキやシュークリームを横目に焼き菓子「だけ」買って退店するなんて、あっしにゃできねぇっ!そうしてまたトーマスさんに不義理をしてしまうわけだが、どうか許していただきたい。

このエントリーをお読みのみなさま、宮城県多賀城市のピュイダムールのお菓子は何を食べてもハズレがないので、ぜひ足を運んでいただきたい。トーマスさんの人柄そのものの洋菓子。しょちゅう食べられないが、筆者はいつもありがたく食べている。
 


奥に停まっているのが
MiTo QV トーマス号


おまけ
定義山の門前喫茶Norah、仙台市泉区寺岡にあるパティスリーソワンのケーキもうまい。Norahは文字通り筆者行きつけのカフェ。カフェだけど自家製ケーキとパンも滅法うまい。ソワンは近いからありがたくて通っているけど、団地の中にぽこっとあるくせに中々上品なお味。和菓子についてはまた今度。

プン太郎・ギクシャクする時は危ない
| クルマにまつわる四方山話 | 07:48 | comments(8) | trackbacks(0) |

先に上げたエントリーで、10日代車に乗っただけでプン太郎の運転がギクシャクしてしまったことを書いた。どうギクシャクしたかというと、軽いオーバーステアだったり、旋回終了時にふらふらしたり、シフトダウンが決まらなかったりという、クルマを運転していれば当然何度も行う操作が決まらないとがっかりというか、オレやばいんじゃないかというか、とにかくすっきりしない。
 


先日友人にしてミュージシャンのK君が我が家にやってきた。彼はゴリゴリのインプレッサWRX乗りなのだが、プン太郎を見て「うわー!…いいなぁ」と。試乗を勧めたのだが「いや、そんな、こんなスーパーカーを…」と結局遠慮して乗らずに帰った。ゴリゴリの人にスーパーカーと言われれば悪い気はしない。

プン太郎は決してスーパーカーではないが、普通のクルマとは挙動が少々異なることもまた確か。代車のアテンザGG型を運転して改めて感じたのだが、むしろアテンザこそが一般的な乗用車として「普通」なのだ。プントエヴォ乗りの筆者が「やわやわじゃーん」とあげつらっても、一般人は「きょとん」とするばかり。それだけアバルトのチューンは「ちょっと変わってる」のだろう。

一般的にそうではあっても、MiToを経てアバルト プントエヴォに辿り着いた筆者にとって、プン太郎の挙動のひとつひとつが嬉しいものであることも間違いない。硬くて反応の良い足周りも、クイックな旋回性能も、MiToに乗っている時は「あとほんのちょっとだけ、◎◎なら良いのになぁ」と隔靴掻痒の思いをしていた部分だ。プン太郎のLHD環境に慣れ、あらためてプントエヴォというクルマの全容を把握できた時、「オレが欲しかったのはまさにこれだ!」と思ったものだ。それなのに冒頭に戻る。欲しかったものが欲しかった分だけ手中にあるというのに、このギクシャクっぷりはどうしたことか、自分。
 


ある日その理由が突然わかった。なんと、「疲れていた」のである。ある休日、なぜかどうしても遠乗りに出かける気になれず、スタジオにこもってレコーディングしていた。だが楽器に向かっていても調子が出ず、すっかり滅入ってしまった。気分を変えようと昼食にトンカツを食べたら急に元気になった。その時わかったのだ。「あ、オレ、疲れてたのか!!」と。ややピーキーな特性を持つプン太郎の運転がギクシャクするのもムベナルカナ、だったのだ。

筆者の健康状態は「プン太郎で出かけたい/出かけたくない」で測れるようになってしまった。体力が落ちれば気力も落ちる。気力が落ちれば集中力も落ちる。だから疲れを自覚している時は、運転のあらゆる動作をのんびりやっている。慌てないように心掛ける。「ギクシャク」とは脳みその命令と身体の動作が揃っていない状態だった。仕事帰りの道などが実は危ない。頭は冴えているのに身体の反応が付いていかないという状況は時折体感する。わかっていても冴えている頭の方に身体をあわせようとしてしまうのだ。こういう時は事故の確率も高まっていたはずで、ホントに危ない。若い時分とは違うのだ。
 

JUGEMテーマ:ABARTH

明日は我が身か
| クルマにまつわる四方山話 | 21:28 | comments(9) | trackbacks(0) |

当ブログコメント欄常連にして筆者の友人であるしげさん。奥様の通勤用に増車した500 TwinAirの調教に余念がない。運転が楽しくて仕方ないようだ。しかしそのTwinAirの調子がどうにも悪いという。2017年5月のオフ会で具体的な症状のひとつを筆者も経験している。一定以上の加速負荷をかけると燃焼異常のような、スムースにエンジンが回らないというかシャクるというか。その状態を筆者は「前川清のビブラート」と表現したのだが、我ながらウマイこと言ったと思う。

しかもそのトラブル解消のために世話になっていた某店の対応に納得できないものがある、と。さっぱり治らないし塩対応はもうたくさん!と腹に据えかねたしげさんから、筆者のかかりつけを紹介せよとのお申し付け。2018年6月のある日の夕方、(株)イデアルのK店長を紹介すべくジープ仙台に集合した。
 


よろしくおねがいしまーす


筆者がやや遅れて合流すると、すでに奥様TA(しげさんの奥様用のTwinAirの略)はオイル交換のためにピットに入っていた。サービス担当者と商談中のテーブルに滑り込むと、聞いていた話と全然違う。前述のトラブル(吸気系?燃焼系?)の治療は前提として、あれとこれを取り付けてくれ。あ、あとあれも付けて欲しい。すでにパーツは手に入れてあるのでそれも。あれは未塗装なので塗装も含めて…云々。なんだよ大改造じゃねーか。サービス担当者さんも「はぁ、ええ」とメモしていくのだがその手が止まらない。「こりゃ明細3枚組レベルですね」「そぅ…ですね(笑)。もういくらでも書かせていただきますので(笑)」。クルマの改造って、なんでこんなに楽しいんだろう。

オイル交換作業待ち and コンピューターのログチェック待ちの間のしげさんとの会話も楽し。そうこうするうちにK店長が登場。しげさん宅の近在店との経緯もしっかり説明し、わざわざ県境を超えてイデアルさんにお世話になる旨を念押し。しげさん、いろんな意味で良いお客さんになると思うのでよろしくお願いいたします(笑)。

実は筆者もK店長に相談があった。オーディオ換装である。この月末にプン太郎を預けるのだが、その予備打合せ。すでに電話でもあれこれと話し合っていたのだが、直接打合せするとまた進展がある。筆者はカーオーディオプランニングにおいてはK店長を全面的に信頼しているので、もはやお説拝聴の態だ。

そこから先はK店長トークが炸裂(笑)。オーディオ施工プランにまつわるあれこれは抱腹絶倒であった。さらに家人のDS3の足周り不具合の部品交換で後日入庫予定と話したら、「そんなのかわいいもんですよ。ウチの207なんか…」と、K店長奥様の足にしているプジョー 207の満身創痍っぷりが止まらない(笑)!もっともメカニズムを共有する当家のDS3のことを考えると笑ってばかりもいられない。明日は我が身である。大爆笑しつつ「これ、女房に言うのはやめとこう」と心中決する筆者であった。
 


気がつくと閉店時間を過ぎており(すみません)、K店長と筆者でしげさんをお見送り。オイル交換後の奥様TAに乗り込んだしげさん、「あ、そうだ、セルも調子悪いんです」。症状を聞いたK店長「あ、それはセルが死にかかってます」と即断(笑)。また明細表のページが増えそうだ。「フィアット定番なんですよねー、それ」なに??という事はプン太郎も明日は我が身じゃないか…!!

左ハンドル車種への身体の慣らし方
| クルマにまつわる四方山話 | 17:59 | comments(5) | trackbacks(0) |

購入から1ヶ月経過してようやくプン太郎の左ハンドル(Left Handle Drive=LHD)環境に慣れてきた。この1ヶ月は悪戦苦闘…は大げさだが、ずいぶん神経を使った。LHDは買い替え時の最優先項目だったにも関わらず、買って数日は乗るのが億劫にすら感じられたものだが、今ではほぼ違和感なく運転できるようになった。LHD車両未経験の読者で「せっかく輸入車に乗るなら左ハンドルに乗ってみたいなぁ」とお考えの方もおられると思う。あるいは筆者のように「輸入車の右ハンドル環境に違和感がある」方もおられよう。そんな未経験かつ興味ある読者に対して、左ハンドル車両に身体を慣らすコツのようなものを書いてみたい。先輩諸氏には「もう知ってるよ」な内容であろうが、おつきあいいただき、より良い方法や勘違いなどあればご指摘いただきたい。
 


具体的なアプローチを書く前に、そもそも筆者がなぜLHDにこだわったかというと、その運転姿勢に憧れがあったからだ。筆者の前愛車アルファロメオ MiTo1.4T SportはRHDだったが、シートセンターとハンドルセンターはズレていて、ペダル配置も全体的に左寄り。なんとなく身体をねじって運転しているような印象が拭えなかった。そもそもMiToの原産国(笑)イタリアはLHDがデフォルトであり、英国、日本、オーストラリアなどのごく僅かなRHD環境への販売のためのコンバート作業に、少なくない工数や経費をかけているであろうことはわかる。「手間ひまかかる割には売れない」という商売上の熱の少なさもわかるつもりだ。しかしそれを差し引いても、少なくともRHDのMiToは「色々やってみたけど、これ以上は無理だわ」的なコンバート仕事ではあった。

念のため書くが、筆者はMiToに大恩ある身である。クルマを運転する楽しさ、難しさ、仲間との出会いなど、簡単に書き切れないほど膨大な事柄を教えられた。筆者にとってMiToは好きとか嫌いを超えた1台なのだが、ここは公平に書かねばMiToに申し訳ない。また完璧な運転環境などないと割り切って、クルマに身体を合わせていくという考え方もあるだろう。

話を戻して、つまり輸入車のRHD環境にはすっきりしない問題が付きまとうという話。

パッケージ制約が多いA-CセグメントのFF車両で、RHD環境のペダル配置を万全に行うのは難しいだろうことは想像できる。どうしたって右前輪のホイールハウスが邪魔するからだ。エンジンコンパートメント内部も配置の自由度は低いはずで、ハンドル軸の置き場に困るなんてことはあるのだろう。これがもっと車体も大きくて余裕が生まれるはずのDセグメント以上のクルマならばまた事情は違うはずだ。実際アルファロメオ 159のRHD環境には感動した。「LHDでもここまで良いものは少ないのでは?」とすら思った。しかしフォルクスワーゲンブランドの最下層モデルup!はハンドルもペダルもオフセットはほとんど無いというから、小さなセグメントでもやればできんじゃね?という思いは常に筆者の頭にある。

MiToからの乗り換えを検討し始めた時に、LHD車両を前提に選択し始めたのにはこのような思考と背景があった。もっと単純に言って、もともとLHDで設計されたものにそのままLHDで乗りたいと思ったのだ。イタリア車でイタリア国内を走ってみたい!という単純な思いに似ている。そこで筆者は財布と喧々諤々の協議を何度も行い、アバルト プントエヴォの中古車を選んだわけだ。筆者はこれまでの人生でLHD車両を所有したことはないし、ちょい乗り試乗を合計しても1時間程度の運転経験しかない。正直不安はあったが、大きなサングラスをかけた有閑マダム的な女性が、メルセデスのEクラスやSクラスの巨大なLHDセダンを運転しているのを見かけるくらいだから、自分にもできるだろうと思ったのだ。

そんな経験の浅い筆者がどうやってLHD環境に身体を慣らしていったか具体的に書く。

LHD車両を日本の道路で安全に走らせる技術的なコツは、究極的にはRHD環境でのそれと変わらない。LHD歴1ヶ月の、それが筆者の実感だ。改めて書いてみれば、まず車体の外郭をきちんと把握することが第一歩。つまり運転席に座り車体左右の端を意識する。そのためには車体のセンターを自ずと意識するようになるはずだ。次に車体センターを実感しつつ走ろうとすると、視点は2〜30メートルくらい先に置くようになる。これも自動的にというか、必然的にそうなるはずだ。そしてこれはやはり、RHDの安全運転のコツと同じだと思うのだ。

筆者が最初の数週間に苦労した理由は、クルマ全体ではなく、あくまで運転席に座っている自分を基準に運転していたからだと思う。「車線の中の自分の身体」を基準に位置決めをしようとしていた。すると車体は全体的に右に寄ってしまいがち。おまけにボンネットや左前輪の数メートル先くらいばかりを見ていた。うまく位置決めできずに焦っていたのだろう(笑)。運転席が右だろうと左だろうと、視点の置き場所が近ければ真っすぐに走ることすら覚束なくて当然だ。

改めて要約すると、車体のセンターを意識しつつ視点を遠くに置く。これだけだ。右手でシフトチェンジすることなど1週間もあれば苦もなくこなせる。筆者はドライビングポジションの調整が下手だったので、シフトチェンジ動作を身体に馴染ませるのも苦労したが…。ドライビングポジションも、身体と対話しながら決めねばなりませんなぁ。

そういうわけでとりあえず問題なく走らせることができるようになったが、RHDを前提に構築された日本の道路環境の中では、LHDならではの注意点があることもまた事実である。インターネットを少しさ迷えばすぐにでも見かけることだが、「交差点での右折」「追い越し」時の安全確認はRHDのノウハウだけでは不十分だ。それから地味に困るのが突然の右折車だ。2台前のクルマが突然右折しようとして減速しても、1台前のクルマの減速の理由が直前までわからないことがある。単なる減速なのか、本気で止まろうとしているのか、その理由が左側の運転席からは見えにくいのだ。

これら安全管理上の障害に対して取れる対策は、「車間距離を多めに取ること」、あとは(ありきたりで本当に申し訳ないが)「だろう運転はしない」に尽きるのではないか。特に見通しの悪い道路での路上駐車車両を追い越す時は、慎重過ぎるくらいで良いと思う。対向車が安全運転をしている保証はどこにもないのだし。

こうやって自分の考えをテキストにしてみて、教習所で習う基本操作に忠実に運転していれば、ハンドル位置はあまり大きな障害にはならないことがよくわかった。むしろ狭い交差点で左折する時などはRHDよりも安全確認が楽だし、何よりも運転環境のことであれこれ悩む必要がなくなったのは、やはり素晴らしいことだと思う。安全運転にせよ峠を攻めるにせよ、運転時のストレスは限りなくゼロであるべきだ。

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■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
フルネームで書くと煩わしいので命名。

■顧問■
筆者の友人太郎君のこと。
エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

■朝練&夜活■
早朝に走りに行くのが朝練。
夜に走りに行くのが夜活(やかつ)。
夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

■S店長■
筆者のMiTo購入時の担当営業さん。
現在VOLVO仙台泉店の店長。
筆者のクルマ人生を変えた人。
一言で言えばカーガイ。

■EDO■
Eat and Drink Organizationの略。
親友2名と行うツーリング企画の名。
「移動に有料道路は使わない」
「同乗者無しでひとり1台」
「うまいものを食べ、飲む」が掟。

■K店長■
クライスラー・ジープ・ダッジ仙台の店長。
TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。
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