クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
プントエヴォ・風前の灯
| 車載オーディオを考える | 23:59 | comments(4) |

搭載しているカーオーディオ用アンプ・アゼスト APA4200が起動しないことがある。あるいはゴキゲンで音楽を聴いていたら突然死することもある。ごくたまに発症する分タチが悪い。

 


そもそもこのAPA4200、長いことお蔵入りしていた個体を譲り受けて搭載しているのだから、いつ壊れても不思議じゃない。元の持ち主はK店長で、MiToのオーディオ改造計画を相談した時に、取っといてあるけど使わないから…と下賜くださったのだ。だから古いことは古いし、通電していない期間も長かったと思われる。90年代半ばの製品なのだから、パーツ劣化は不可避。このアンプが起動しないと、空しくフィアット純正ウーファーだけがモーモーと鳴くばかりである。

当のK店長にこの話をすると、「もう買い替えましょうよー!デジタルアンプのいいのありますよ」と呆れ顔。しかしこのAPA4200はアゼストのロゴこそプリントされているが、中身は名門マッキントッシュ。こいつとFocal 165CV(スピーカー、こいつも絶版)の組み合わせによる素晴らしい音は、筆者にとって未知の領域だった。500Hzから1kHzはコンテンポラリー音楽再生の要となる周波数帯域だと思っているが、特にこの辺りが充実している。筆者の音楽的好みと相性が良いのだ。

鳴ってる限りは使い倒す!と決めていた筆者なのだが、最近とうとう音質が痩せてきた。以前のとろけるような中音域の張りは薄まり、高音域は粗さが目立ってきた。全体的に解像度が落ちた。APA4200のご臨終が近いのだろう。では積み替えるとして、どこのどれに??

筆者の拠り所となる音源は、一様に生楽器、生演奏の比率が高い。そういう音源に一番大事なのことは、解像度が高いこと過剰な装飾無しの信号品質だ。必要以上に低音や高音がブーストされている必要はない。とはいうもののクルマの中は様々なノイズの嵐であるし、特にプン太郎が履くタイヤ・ナンカン NS-2Rのタイヤノイズはことの他大きい。それら諸々のノイズと張り合う必要がある以上、きれい事ばかり言ってもいられない。カーオーディオの場合は音質に若干の演出があっても仕方がないのだ。

代替機を探すにあたり、その演出が過剰だという意味で、国産の6万円だの9万円だのというアンプには正直まったく期待できない。高い安いではなく設計の段階から目指す音が違うと思わざるを得ない。過剰にドンシャリな必要はなく、人間で言えばちょっと筋トレした細マッチョみたいな音質で良いのだ。そういうアンプ(2chで良い)をゆるく探す日々である。だがいつまでこんな風にボヤいていられるだろうか。昨今のカーアクセサリで利益が出そうなのはナビとドライブレコーダーくらい。金にならない純オーディオユニットや別体アンプなど風前の灯ではないか。

ハイブリッドやEVで自動運転を目指す自動車そのものにしても、同じ指向で考案される車内アクセサリにしても、その80-90年代からの変貌ぶりは、もはや言語が違うと言っても過言ではない。当然のことながら旧世代アイデンティティに属する筆者としては、自動車とそれを取り巻く価値観の転換点に今立ち会っていると強く思う。

なんか違う感・プン太郎カーオーディオ改造後の話
| 車載オーディオを考える | 06:49 | comments(2) |


改造したプン太郎のカーオーディオ環境。早くも「なんか違う感」が。低音域と中音域・高音域を別々のスピーカーで鳴らすことにフォーカスした改造だったのだが、分けた音域がシームレスに繋がっていない感じが拭えない…。



純正ウーファーは
トランク内右側に付いてます


MiTo時代と同じ機材を使って、プン太郎に初めから付いていたFIAT純正ウーファーを有効活用することを優先的に考えた改造だった。自動車内の音響特性は、そもそも音楽鑑賞に不向きだ。エンジン音やロードノイズなどノイズまみれな上に吸音材まみれという環境なのだから。そんな環境でコンテンポラリー音楽を聴こうと思ったら、在る程度は低音域と高音域のブーストはやむを得ない。必要以上にロー(低音域)が強い鳴り方は好きではないが、だからウーファー万歳だったのだが。

ウーファー重視プランのもうひとつの理由は、ドアスピーカーFocal 165CVXの負担軽減だった。このユニット、音質は筆者の好みにドンピシャなのに低音ユニットのヘタりが早い(数年でビビりが発生する)。それはガンガン低音を鳴らしているからではないか…と疑っていた。低音負担を減らして165CVXの延命を図る。それもやはりウーファーありきのプランなのだ。
 


FIAT HIFI SYSTEM!!


改造後、いろいろと調整していたら「ウーファーの出力が小さい」ことがわかった。それもちょっと足りないレベルではなく、「鳴ってる?これ」というレベルで小さかった。そこでまずウーファーに必要充分な音量を出させて、それに合わせてフロント側の音量を絞るようにした。すると当然のことながら、全体の音量は下がる。別に「里美洋と一番星」のショッキング演歌を道行く他人に聞かせたいわけではないが、自分のアドレナリンが出るくらいには音量を稼ぎたいではないか。DEH-970のボリュームはどんどん上がっていったが、なんとか「これ以上の音量はいらん」レベルにはなった。

そこまで追い込んで、冒頭の「なんか違う感」である。低音域はエネルギーは大きいものの波長が長く、高音域に比べれば耳に到達するまでに時間がかかる。増してウーファーはトランクスペースに設置されていて、トランクカバーもかかっている。耳に届くまでのハンデが大きい。その結果音楽から一体感が薄れ、曲によってはグルーブそのものが変わってしまったように聞こえるのだ。
 


以前友人のレコーディングにエンジニアとして参加した際、ドラマーから「必要以上に高音域を強調しないように」とリクエストされたことがある。ライドシンバルやハイハットなどの金物系が強調され過ぎてしまうのが困るという。高音域は低音域に比べて耳に届くのが速い。結果的にドラマーだけが先走っているように聴こえるのがイヤだという。なるほど、高音域を極端に強調したミックスとそうでないミックスをA/Bテストで聴き比べると、音楽のノリが違って聴こえるのだ。

改造後のプン太郎のカーオーディオ環境にも似たようなことが言えるだろう。プン太郎の場合低音域が脚を引っ張っている…と言えばいいのか。そんなわけで、せっかくカットしていた165CVXの低音域を徐々に復活させている。やはり純正ウーファーはほんのちょっとの薬味程度に考える方が良いのかもしれない。

プン太郎・オーディオ改造2018
| 車載オーディオを考える | 21:16 | comments(4) |


2018年1月下旬のプン太郎納車以来、純正オーディオにXcarLinkという2chアナログオーディオ信号のCanBus変換パッケージを使って、iPod Touchのアナログ信号で音楽を聴いてきた筆者。これまでの状況は拙ブログのエントリー「純正オーディオ、侮り難し」に詳しい。この度MiToに取り付けていた諸々をプン太郎に再インストールしてみた。

その諸々とは
・メインユニット carrozzeria DEH-970
・パワーアンプ ADDZEST APA4200 
・スピーカー Focal 165CVX

である。

「侮り難し」と書いたくせになんだよ、と思われる読者も少なからずおられると思うが、XcarLink経由のアナログ信号に看過しがたい瑕疵があったのだから、これはやむを得ぬ仕儀である。シガーソケットから取っている電源経由でiPodからのアナログ信号に、オルタネータの作動ノイズが盛大に乗っていることがある日判明。iPodの再生を止めている時に今日はやけにターボの吸気音が聞こえるな…などと暢気に喜んでいたのだが、ひゅいーーーーん!というその音はオルタネータの動作音そのものだったである。がーん。

もっともこれは有名な案件らしい。iPodはバッテリー駆動にすればいいじゃん!とご指摘になる読者もおられようが、しょっちゅう家に持ち込んで充電しなおすとかやっとられんわ!とにかくオルタネータ由来ノイズとの決別が第一の目的。

もうひとつはウーハーをもっと積極的に使ってみたくなったこと。今回の改造によってMiTo時代と同様、リアスピーカーもツイーターもミュートして(配線を外して鳴らさないようにする)、交換するドアスピーカーFocal 165CVXだけで鳴らすことになる。このスピーカーはお気に入りなのだが短寿命。数年でダメになる。以前からそのことを惜しいと思っていたのだが、安普請だけではなく、低音をブイブイ鳴らし過ぎていることもその原因ではないかと疑っていた。要は低音域の過負荷である。そこでせっかく付いてきたFIAT純正ウーハーと組み合わせることを試したい。低域はもっぱらトランク設置のウーハーに任せて、165CVXは中域〜高域と担当分けをする。これが第二の目的。音源(スピーカー)の数が少ないほど位相ズレの影響が減るし。

加えて上記の環境を実現した上で、DEH-970に搭載されているタイムアライメント機能を使って、ダイレクトすぎる聴こえ方を緩和するのも第三の理由と言ってもいいかもしれない。ま、これはやってみないと功罪がわからない。

施工をお願いしたのは株式会社イデアルK店長。MiToのオーディオ改造ではその見事な手腕を発揮していただいた。右欄の用語解説に書いているとおり、K店長はカーオーディオに湯水のごとく金を注ぎ込んできた猛者=カーオーディオ地獄サバイバー。聞けば中高生の頃からオーディオに凝っていたらしい。さもありなん。だがK店長、多忙すぎてひとりの顧客のオーディオ改造のプランニングや、増して施工などやっているヒマがない。そこで外注となった。この外注先についても一波乱あった。持ち込みオーディオの取り付けという、割とシンプルな作業に10日以上もかかったのにはそれなりに理由があるのだが、詳述は避ける。ちなみにその外注先の名前をここに明かしたところでネット検索には引っかからない。興味のある方は今度OFF会でお会いした時に筆者に問い質していただきたい。

さて、このブログはできる限り読者の益になることを書きたいと思っている。しかしただでさえ国内ユーザーが少ないプントエヴォの、しかも純正オーディオを改造しようという人がどれほどいるのかという根本的な疑問はあるが、ゼロでもあるまい。このエントリーではプントエヴォのオーディオを改造したい!と欲する希少種オーナーのために、注意点などを書いてみようと思う。

■1DINユニット用フェイスパネルが高い!事件
まず最初に調達しなければならないのが社外品の、しかも1DINユニット用のフェイスパネルだった。噂によるとアバルト プントエヴォは最初の船便で到着したロットで輸入が終わったらしく(泣)、つまり日本国内の個体数が少ない。順当に考えてそんな車種のそんな商品が成立するのかどうかも微妙。恐る恐るネット検索したらあまり労せず見つけることができた。これだ。

SOUND HONP
FIAT PUNTO evo 用1DINフェイスパネル JFPEV-01F_puntoevo 16,200円
(このエントリーを打っている現在、まだ在庫があるようだ)

速攻でポチったわけだが、まぁ、イイお値段。加えてユニット本体を裏で支える金具が3,000円(汎用製品の「マツダ車用」が輸入車にドンピシャです)、欧州車用電源カプラーが2,000円とじわりじわりと財布を痛めつけるあれこれ(笑)。プラスティックの化粧板にイチマンロクセンエン!と思わないでもないが、これらをカーオーディオ屋さんでワンオフ製作したらいくらになるのか、想像しただけで冷夏到来である。そもそもオーディオ改造を思いついた段階でやばいのだ。



再掲。びゅーりほー


純正はこんなの


■純正オーディオには純正別体アンプがあった!事件
これはK店長から施工作業報告として聞いた話だが、純正ユニットにはアンプは入っておらず、ちゃんと別体アンプがあったらしい。おー、意外とちゃんとしてんのね。純正ユニット裏はすぐ配線がまとめられてボディに潜っているらしく、個別の配線が見つけられない状態。DEH-970から直で配線してみたらウーハーから音が出ず、そこで発覚した。現在は別体アンプ2台体制である。なんと贅沢な。

■ドア内張の中身がMiToとかなり違う!事件
ドアスピーカー交換のために内張を剥がしてみたら、ドア側も内張も内部構造はMiToと大きく異なっていたという。筆者もK店長も「どうせあれこれMiToと同じだべ」と高を括っていたのだが、そもそもそれが大きな間違いだったようだ。余計な共振を嫌ってなるべくシンプルなプランでお願いしたのだが、ドア直付けでは降りてきたドアガラスと干渉してしまう。かと言って分厚いバッフルを付けては今度は内張に干渉してしまう。薄いMDFのバッフルじゃ返って余計な共振の元になる。今回はもともと付いていたプラスティックのカバーを改造することで解決できたらしい。実に芸の細かい仕事をしてくださった。



助手席下にアンプ設置


びゅーりほー2


室内配線の取り回しなども美麗で、改造作業の出来上がりには大満足。いざ音質のチューニングである。

まずはフロントドアスピーカーの低域をカットする。これはHPF(ハイパスフィルター=特定周波数「以上」の信号を通す)で暫定的に125Hzから下をばっさりカットした。今後も注視していきたい。
 


極めて後ろ寄りだが
リアで鳴るのはウーハーばかり也



ばっさりカット


フロントの出力も絞っちゃう


今回プン太郎に組んだシステムでは、低域をどれくらい派手に鳴らすかはフロントドアスピーカーとウーハーの「音量差」で決める。単純で良い。しかし今回ウーハーだけ単体で鳴らしてみて初めて分かったのだが、ウーハーのボリューム、意外や小さい…。純正のアンプが非力なのか、まだどこかに調整パラメータが潜んでいるのか。この状態で前後のフェーダーでバランスを取ると、ずいぶんフロントのボリュームが小さくなってしまい、これまで楽しんできた音量まで上げるには、相当システムのボリュームを上げることになる。幸いHPFにアッテネータ機能があったので、フロント側を出力から下げて辻褄を合わせてみた。これも暫定処置。

費用の内訳を記す。

FIAT PUNTO evo 用1DINフェイスパネル JFPEV-01F_puntoevo 16,200円
欧州車用電源カプラー JE-1230 2,160円 
PIONEER マツダ車用取付キット(汎用1D 12/8P) KJ-T11D 3,380円
オーディオ取り付け一式 43,000円

約64,740円

この金額は高いのか安いのか。そして結果はどうか。

スプリットした周波数が本当に正解か、現状では断言できない。再生中にドアスピーカー周辺に手を当てて振動っぷりを確認してみると、確かにフロントスピーカーへの負担は減った。同時にウーハーから今まで経験したことのない低域がブイブイ言うのだが、若干時間差があるようにも感じる。そもそも低周波はそう感じがちではあるから仕方ない。例えばもっと低い80とか50Hzくらいでスプリットして、本当に本当のローだけをウーハーに担当させればまた印象が変わるかもしれない。

逆に取り立ててハイを強調しなくても音質は充分硬く、「現代のコンテンポラリー音楽」を再生するに足る音質は得られた。DEH-970のタイムアライメント機能も十全に機能しており、前席2席を包み込むような音場を構築できている。ただしハンドルのスイッチ類は全部無効になった(笑)。ということで、出費に対してまずは勝利と言えよう。もうちょっとウーハーの鳴らし方を追い込んで、「速い低音」を実現できないか試行錯誤してみるつもりだ。
 

JUGEMテーマ:ABARTH

純正オーディオ、侮り難し
| 車載オーディオを考える | 18:22 | comments(2) |

世の中にはクルマは大好きだがカーオーディオはどーでもいーというタイプの方がいて、私はそれがけっこう羨ましい。どう言い訳をしても、筆者はクルマの中で良い音質で好きな音楽を楽しみたい。また音楽制作をしている筆者の場合、それはリファレンス行為の場合もあり、「どーでもいー」とはどうしてもならない。結局余計な出費にもなるし、そもそも運転スキル向上とは関係ない分野である。やれやれ、これも業の一種かもしれない。
 


業が深い筆者なので、プン太郎のオーディオ環境も当然改造するつもりでいた。MiToに搭載していたシステム(後述)をそのままごそっと移植する計画だ。だから納車前整備として左右ドアのデッドニングだけをS店長にお願いしていた。その上で純正オーディオの実力も確認しておくか…と出来心を起こした。なぜならアバルト プントエヴォには純正ウーファーが搭載されているからだ。

プン太郎に搭載されていたウーファーはコンパクトな筐体ではあるが、鳴らすと効果は十分実感できる。純正ヘッドユニットの操作性は悪くはないが、音の調整代はやはり少ない。またハイをEQによってブーストしているが(そもそも"ロー"も"ハイ"も周波数がわからない)、本当はミッドローをカットする方が望む音質にするには近道なのだが…。このエントリーが「侮り難し」というタイトルで書けているのは、デッドニングおかげと信じている。まったくもってデッドニングの霊験あらたかである。

そう、純正オーディオの音質侮り難し。「案外これでいいじゃん!」な雰囲気が濃厚に漂っている。「収納が少ない」のエントリーで、前オーナーが搭載したXcarLinkがそのままだと書いたが、これを介してiPodの音を聴ける(アナログ接続だが)。いろいろと不純物が混じっているが、とりあえず「酷い音」ではない。曲名が表示されないのはやや残念。
 


なんだ、Track41って…


さてここで、MiToで構築したオーディオシステムを書いておく。構想・設計・施工はカーオーディオサバイバーたる(株)イデアルのK店長。シンプルだがパワー十分なシステムを構築していただいて以来、この分野で頭を悩ませることがなくなった。実にめでたいことである。

メインユニット carrozzeria DEH-970
パワーアンプ ADDZEST APA4200 
スピーカー Focal 165CVX
左右ドア内側のデッドニング


基本的に音源はUSB経由でデジタル接続したiPod Touchなので、DEH-970の仕事はそれほど多くない。CDって聴かなくなったなぁ。パワーアンプADDZEST APA4200は実はMcIntosh、MADE IN USAなOEM製品で、粘りと腰のある中低域を出力してくれる。少なくとも筆者が愛聴するコンテンポラリー音楽を鳴らすには最強である。Focalの同軸スピーカーもこのアンプとの相性が良かった。もともと付いていたリアスピーカーやツィーターをキャンセルして左右1発ずつだけで鳴らして何の不満もない。肝要なのはこのアンプとスピーカーに、如何にピュアな信号を入力できるか…、という1点である。

いや、ひとつだけ不満があった。Focal 165CVXが短命なのだ。ミッドローが早々に死ぬ。具体的にはユニット内部、コイル付近でビビりが発生する。想像するに、これは165CVXが短命というよりも「鳴らし過ぎ」なのだろう。また先日MiToから取り外した時におそらくシールを通り抜けて滴っていた水滴が直接ユニットにかかっていたので、その影響もあると思う。

水滴はともかく、ミッドローをガンガン鳴らすとユニットが早死にするという問題については、ウーファーを増設してローから解放してやるしかない。K店長からは音質改善の視点で「ウ−ファー積めばミッドローがローから解放されて、もっとミッドが良く鳴るようになりますよ」と指摘・提案されていた。だが楽器を運ぶ都合からトランクにデカいウーファーボックスを置くわけにもいかず、見て見ぬふりをしてきた問題でもあった。

そこにプン太郎、純正ウーファー搭載である。ま、そりゃ試してみますよ。純正ユニットにはウーファー専用のアウトは無いらしく、前後フェーダーで前寄りにしていくとウーファーのローも減っていく(笑)。プン太郎オーディオ改造の暁には、リアスピーカーの配線を殺してフロント2発とウーファーだけのシステムに小改造するだろう。それはそれで早く聴きたい。実際にK店長に再施工をお願いするとなると、数日の入院となるだろう。今プン太郎に乗れなくなるのはマジかんべん…と、非常に頭の悪い表現を使ってでも遠慮したい事態なのだ。



ともあれそう遠くない将来に純正ユニットには退役願うだろう。実は1DINユニット用の取り付けフレームを、プン太郎納車のはるか以前に購入してあるのだ(笑)。

MiTo・タイムアライメントで別世界
| 車載オーディオを考える | 19:49 | comments(8) |

TIME ALIGNMENT 1画面も
取り揃えております

 

カーオーディオの話。筆者のMiToのオーディオシステムは、1Uのヘッドユニットの内蔵アンプをキャンセルして、信号をまず別体アンプに送り、L/Rの2chをフロントドアに埋込んだコアキシャルスピーカーで鳴らしている。と、これだけを読むと「おいおい、ハイもローも、そんなんで大丈夫なのか?」と思われる読者もいるかもしれないが、これがまったく大丈夫なのだ。Focal 165CVXというスピーカーの音質が筆者の好みにドンピシャで、いつも大音量で鳴らしている。ゴキゲンである。ちなみにシステム設計と施工は(株)イデアルのK店長である。

改めて上記のシステムを考えてみると、イメージとしては顔面、目の前に大きなラジカセを置いて、やや右寄り(MiToはRHDだから)に位置して聴いている感じだ。だから当然音源のセンターがずれる。生楽器を多く使ったアンサンブルではイメージが正しく広がらないし、ライン楽器やプラグイン音源中心の音源では左に寄せた音が必要以上に遠く聴こえる。何よりも音源のセンターがビシッと定まらない。まぁこれは当然である。当然だから仕方ないなーと思いつつも、小さな不満でもあった。

2017年6月にヘッドユニットをcarrozzeria(Pioneer) DEH-970に換装したところ、こいつにはタイムアライメント機能が付いていた。スピーカーからリスナーの耳へ、音が到達する時間差を補正する機能である。音波が進む速度は意外と遅い。例えばアリーナクラスの会場のスタンド席でライヴを体験されたことがある方はお分かりだと思うが、アリーナ席とスタンド席では手拍子するタイミングがズレる。アリーナ席に比べスタンド席の方は音が届くのが遅く、手拍子のタイミングが違うし、目で見ているステージ上の動きとも音が合わないのだ。最近のサウンドリインフォースメント(以前はPAと呼ばれていた)業界では、この広い会場の隅々まで、同じタイミングで音を届けるための作業がとても重要だと聞く。これが時間補正=タイムアライメントである。

狭い自動車のコクピットでも音源=スピーカーとの距離が不均等である以上、微小ではあるが時間差は発生している。音波の速度は媒体である空気の状態(気温や湿度)によっても左右されるのだが、ここではすごく大ざっぱに「音が進む速度=331メートル/1秒」と仮定する。するとスピーカーから33.1センチメートル離れると、スピーカーから発せられた音波が耳に届くまでに1ミリ秒(1msec=1/1000秒)遅れることになる。一般人は基音から約20msec遅れると「遅れてる」と感じられるそうだから仮に倍の66.2センチメートル離れても2msecの遅れで、これを感知出来る人はまずいない(逆に662センチメートル、つまりたった6メートル62センチ離れるだけで太鼓の生音と叩いている動作の速度差を認識できることになる。やはり音は遅いのだ)。

しかしステレオ、ふたつ以上の音源を聴く場合、位相の問題は常に発生し、数msecと言えど時間差がある以上位相もずれる。タイムアライメントとは時間差の調整であると同時に、位相差の補正とも言える。位相が揃っていないと左右の認識が正確にできなくなる。

話を筆者のMiToに戻す。タイムアラインメント機能を使って左(助手席側)スピーカーと運転席に座る筆者との到達時間を様々に調整してみたところ、驚くべき変化を体感した。目の前にラジカセを置いて聴いているようだった音像が、やや遠くなり、ダッシュボードの向こうから聴こえてくるように変化した。「右スピーカーの音、左スピーカーの音」と独立して意識できていた左右の音が、「ひとつのステレオ音源」として認識できるようになった。そう聴こえるように交じり合ったステレオ音像のセンターを車体中心に合わせると、左スピーカーと耳との距離を48.75センチメートルに設定することになった。
 


いやー、もう少し離れてると思うんだけどなー(笑)。

若干音像が奥に行ってしまい、かつわずかに濁った印象もある。シンプルに言えば「ダイレクト感が薄れた」のだが、逆にハイ(高音域)はより良く聴こえてくるので充分有益なトレードオフと思う。同時にこの聴こえ方はシトロエン DS3純正オーディオの聴こえ方にとても良く似ている。そうか、音がノペッと壁のように広がるあの感じは位相調整で実現できるのか…。と、いろいろ勉強になる48.75センチメートルだった。

MiTo・オーディオヘッドユニットを新調・暗澹たる想い
| 車載オーディオを考える | 23:58 | comments(4) |


MiToのオーディオヘッドユニットを新調した。carrozzeria(Pioneer) DEH-970である。

MiToの購入時、筆者も人並みにナビを導入した。carrozzeria AVIC-HRZ088というパイオニアのミッドレンジの製品で、これはディーラーオプションの、いわば半純正品だった。しかし2014年2度目の車検時にこれを取り外した。ナビを使う機会は筆者の場合年に数回程度。その割に視界の端の方でチラチラとマップが映っているが鬱陶しい。ナビ使用時以外は画面をオフにしていたのだが、そうなると「そもそもこの巨大な黒いスクリーンはなんなのだ??」という気持ちになるのもムベナルカナ。

しかしナビ取り外しの最大の理由はラインアウト端子が無かったことだ。2014年の車検時に第一次オーディオ改造を実施し外部アンプを導入したのだが、そのアンプに出力できなかったのだ。「うっそだ〜。ラインアウト端子を積んでないカーオーディオユニットなんて、あるわけないじゃ〜ん」と多くの方が思うだろうが、これは本当である。厳密に言えばラインアウトはあるにはあったのだが、専用DSPユニット用のもので、流れる信号も特殊なものだった(アンプにつないでみたけど音は鳴らず)。なるべくナチュラルに信号を通すことを最優先した計画だったので「こりゃ使えん!」となったのだ。そこで急きょリリーフ役で登場したのがALPINE CDE-9871Ji。これは家人がフィアット プントに積んでいたもので、シトロエン DS3に乗り換えた際に死蔵されていたもの。
 


ALPINE CDE-9871Ji


CDE-9871Jiは安物だが、充分役割を果たしてくれていた。とにかくiPodをデジタル接続できてラインアウト端子が積んであればなんでもいい!のココロである。しかしこれもダメだった。EQの調整周波数が若干的外れだったことはまぁ許容できる。致命的だったのはiPodの充電ができないことだった。いわゆる「MADE for iPod」の第一世代機。まだ規格にばらつきもあったのだろう。だから馬鹿馬鹿しいことに、2〜3日に1回は車載専用iPod Touchを取り外しては家で充電していたのだ。つい先日、再生中にiPodが電池切れで沈黙し、とうとうぶち切れた次第である。

carrozzeria DEH-970
24,948円
 


購入はamazonから。定価よりも約1万円ほど安かった。取り付けは自分で。それでも30分くらいかかったろうか。基本的にはポン付けだから、ケーブルを外して挿しなおすだけである。気付いた点を箇条書きにする。





 

◎iPodに充電できる
今回の最大の目玉機能である。とほほ。エンジンをかける時に「まだバッテリー残ってるかな?」とiPod Touchの画面を確認しなくてもよくなった。めでたい。

◎ステアリングハンドルコントローラーが有効化された
ALPINEでは完全に無視されていたハンドルについているオーディオコントロールスイッチが突然有効になった。やっぱりこれは楽だし、安全運転にも若干の寄与があると思う。ただソース切り替えスイッチの隣にあるカーソルスイッチ(右手側のスイッチ)がユニットのどの機能に割り振られているのかよくわからない(笑)。

◎ディスプレイに過不足無い情報が表示される
CDE-9871Jiの表示機能は日本語対応しておらず、日本語曲だと実に味気なく「NO SUPPORT」表示されるだけだった。DEH-970は曲名・アーティスト名・アルバム名を3行で表示してくれる。若い頃聴きまくった音源では必要ないが、最近買ったCDやDL購入した音源では重宝する。
 


メリットはこれくらいだった。むしろ期待していたが思ったほどではなかった機能もある。

▲タイムアライメント機能
任意の点(通常は運転席のヘッドレスト)を基準として、左右前後のスピーカーの発音からマイクまで音波が到達するまでの時間差を測定して平均化してくれるこの機能、実はけっこう期待していたのだが、結論から言えば筆者には不要な機能だった。もっともこれは我がMiToのオーディオ環境特有の事情だろう。筆者のMiToはドアスピーカーをコアキシャルスピーカー(ローミッドとツイーターが一体になっているスピーカー)に換装しており、Aピラーのツイーターやリアスピーカーはすべて鳴らさないようにセッティングしている。簡単に言えば大きめのラジカセに顔をくっつけて聴いているようなもので、その意味では確かに音像のセンターはやや運転席側に寄っている。だがこの状態で音像のセンターを左(助手席側)に移しても、助手席に誰かが座るととたんにバランスが悪くなる。そんなわけで通常はオーディオユニット内では左右バランスは調整せず、心持ち右に寄った状態で聴いている。タイムアライメント機能はそのバランスを厳密に取ってくれると思っていたのだが、むしろ右に寄るという不思議な結果になり、速攻でOFFった。
 


左ドアスピーカーに取り付けたFOCAL 165CVX。
スピーカー中央の銀色の突起がツイーター


▲イコライザー
12バンドのグラフィックイコライザー!と聞けば心躍るが、意外や効きは大した事なかった…。「効きが大した事ない」も一長一短で、急激な変化を好まないユーザーもいるだろう。筆者はなるべくピュアな信号を聴きたいクチ、つまり「ちょっとした補正ができればいい」人なので、やいやい言う程のことでもないのだが。例によって200〜500Hzを若干カットし、80Hzよりも下と8kHz〜20kHzをブーストしてデフォルトとしてみた。こうするとスーパースプリントのエグゾーストノイズとなんとか渡り合える。

全体的な音質については可もなく不可もなく…である。ALPINE CDE-9871Jiと比べれば、DEH-970の値段は約3倍であるにも関わらず劇的な音質向上はない。そもそも1DINサイズのオーディオコントロールユニットはもはや市場では風前の灯である。そもそもモノが無いのだ。回路を単純にして、その代わり電源やD/Aコンバータなどの重要なパーツだけはきちんとしたものを使って、モバイルOSとの親和性を高くしてくれればそれで充分なのだが、そういうユニットは国内外を問わず少ない。もちろん利益率は2DINのナビの方が高いだろうことは想像がつく。となれば商品開発がそちら優先になるのもやむを得ないこともわかる。そもそもノイズまみれ、かつ吸音材の塊のような自動車内という特殊な環境で、オーディオに良質な音質を求めること自体が的外れであることもわかっている。筆者はだからせめて充分な音量と、多少の色付けがあっても良いから気分が華やぐ音質で聴きたいだけなのだ。

穿った見方かもしれないが、そもそも「車内で上質な音質を求めるユーザーが減っている」のではないか?とも疑っている。mp3に代表される種々の圧縮音源をはじめ、動画配信サイトから違法にダウンロードした動画や音源でばかり音楽を聴く若者が増えているという。しかもその粗い音を聴くデバイスは粗悪なイヤフォンだ。彼らはそもそも「良い音」を知らない。その上そういう若い年代層こそカーオーディオのメイン購入層だ。「高音質」を謳っても商品の魅力にならないのだ。つまり今後も魅力的な1DINオーディオユニットが市場に出てくる可能性はとても低い

魅力的なオーディオユニットが無くなっていくとともに、良い音を知る人口が確実に減っていくという事実。暗澹たる気持ちである。

シャッフル命
| 車載オーディオを考える | 14:31 | comments(8) |
最近はクルマの中であまり聴かなくなってきたとは言え、カーオーディオで再生する音楽は相変わらず重要である。聴く頻度が少なくなった理由は運転により集中する機会が増えたからだ、と思う。ゴキゲンなワインディングや人気(ひとけ)も前走車も無いカントリーロードなどではBGMなど必要ないと思ってしまう。と同時に「移動の歓び」を音楽が増幅することもまた確かで、またそんなにいつもいつも運転に血眼になっているわけではない。のんびり走りたい場合もある。

運転場面によって、あるいは運転中の意識のあり方によって音楽の聴こえ方が変わるのは多くの人が感じることだろう。別の言い方をすれば、様々な運転シチュエーションに対応すべく様々な音源を車載したくなるとも言える。筆者のMiTo購入時、iPodがデジタル接続できることが必須条件だった。もはやCDなど積んでいられないのである。それでいてラジオを聴く習慣が無い。またiPodに収録した曲をシャッフルで聴くことを好む。プリンスの次にアニメの主題歌なんかが流れるのが大好きなのだ。ここ数年CDの収録順、アーティストがアルバムとしてパッケージした状態で音楽を聴いた事がない(車内では、ね)。

筆者のMiToではALPINE CDE-9871JiというCD・ラジオヘッドユニットにiPod Touch(3rd.Gen_64GB)をデジタル接続している。どちらももはやビンテージクラスの機材だが、一向に不便が無い。特にK店長のプロデュースによってスピーカーを交換別体アンプを搭載してからはほぼ100%満足いくオーディオ環境となった。収録データは基本的に9割がAIFFかWAVEデータ、止むを得ずiTunesStoreなどで購入したAACファイルなどの圧縮データが1割である。iPod Touchにはプレイリストが複数収録されているが、とりあえずこれがあれば大丈夫というリストをテキストにかき出してみた。その結果A4、12ページとなったのだが、下の画像がその1ページ目である。iTunesはどうも数字〜あいうえお順で書き出すようだ。

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この中で特筆すべき事象があるとしたら、やはりアーティスト名が80〜90年代の人ばかりということか。しかし今も現役の人たちばかりである。もっとも左とん平や日下まろんのように、すでに歌唱の最前線からは引退(あるいは引退同然)の人もいるにはいる。一番新しくて大橋トリオというあたりに筆者の音楽的感性が垣間見える(笑)。

このプレイリストの他にはインストナンバーばかりとか日本語の歌詞だけとか、テーマを設定したリストもあるのだが、一番設定の頻度が高いのは収録曲約900曲全曲をシャッフルで聴くモード(CDE-9871Jiに由来)である。ごくたまにだが夕焼けの帰り道に「銀河鉄道999(ゴダイゴ)」が流れるような、つまりシチュエーションにぴったりの曲をiPodが選ぶことがあって、その時のぞくぞく感というかわくわく感が忘れられない(笑)。iOSはバージョンを重ねるたびにこのシャッフル機能がどんどんバカになっていくようなので、Appleはもっと気合いを入れて欲しい。


※画像のリスト下から3番目に見える水沼慎一郎とは友人であり作曲家である。がんばってほしい。
Focal 165CVX・壊れやすい疑惑浮上
| 車載オーディオを考える | 18:14 | comments(0) |
以前左ドアスピーカーがビビっているというエントリーをアップしたが、その後どうなったのか書いていなかった。結論を先に書けば、スピーカーユニットの交換で解決した。


この症状は当初特定の周波数帯域にだけ反応しているように聴こえ、またユニットそのものなのか、取り付けたドアの内側の何かなのか、ビビり音源の特定ができずに放置されてきた。実際ユニットを外して(でもケーブルはつないだままで)鳴らしてみるとビビらなかったり、ユニットを固定しているネジを緩めたりすると症状が軽減されたりもしたので、本当に困った。仮にドアの内張の何かが共鳴しているのだとすると、自分一人では作業が大変だし、デッドニングにも影響するかもしれない。

という逡巡を経て、「だったら一回ユニットを換えてみるか」と荒療治に踏み切ることにした。幸か不幸か、現在取り付けているFocalの165CVXというユニットは以前にもヘタリが発覚し、2セット所有しているので、ユニットがひとつ余っている。この予備ユニットと交換してみたところあっさり解決したという次第。つまりユニットが死んでいたのである。


おかげで快適なカーオーディオライフは取り戻せたものの、原因がわからないので不安が一掃できたわけではない。最悪のシナリオとしては「165CVXはそもそもヘタリやすいユニット」という落ちである。もしそうだとすると、今は良いけどまた半年もするとヘタってビビり始めるということにもなり兼ねない。1セット2万円もしないとは言え、毎年ワンセット買うというのも馬鹿げている。

では違う品物に換えてしまうか、と言うのも勇気のいる決断だ。詳細は以前のエントリーを読んでいただくとして、筆者のMiToオーディオの改造にあたってのキモは、コアキシャルユニット導入であり、もっとも手ごろで音質的にもぴったりだったのが165CVXというわけだ。取り換えるにしてもコアキシャルユニットであることは大前提であり、Focalと同程度のブイブイ加減じゃないとがっかりである。今から物色しておくか…。
MiTo・またスピーカーがビビってます!
| 車載オーディオを考える | 21:38 | comments(9) |
ドアにデッドニングを施しドアスピーカーをFocal 165CVXに換装したところ、ごきげんすぎるサウンドが実現された我がMiToのカーオーディオ。いつでも同じ状態でごきげんかと言うと、さにあらず。

左ドアのスピーカーが、ある特定の帯域を鳴らした時にビビるようになってしまった。耳で聴いた感触では300〜500Hz付近の音域、それから40Hzくらいの極低音の付近である。前者はピアノやジャズギターにも反応してしまうし、後者は打ち込み音楽のベースなんてのがだいたい引っかかる。実は以前から少しずつ発生しており、先日何度目かのネジ締め直しを行った。


まずスピーカーをドアから取り外して、手で持った状態で鳴らしてもビビりは発生しない。従ってスピーカーは問題ない。とすると取付なのだが、4本のネジのどこかにテンションがかかるとビビりが発生する。ぎゅぎゅっとネジを締めた状態では確実にビビるので、テンションを調整しながらビビらないポイントを探る。ほぼ解決したが、まだ低音には僅かながらビビっている。

さてこれをどう解決するか。ふたつ方法があると考える。

その1.共鳴・共振を防止する
換装したスピーカーの現物(と言うか取付状態)を見たのはネットの交換時なのだが、その時バッフルも無くドアに直付けされているのに驚いた。だがこういうのは結果がすべて。その状態で素晴らしく鳴っていたので「こういう手法も有りなんだな」と思って過ごしてきたのだが、今回のビビりの一件はバッフルレスであることが原因とも考えられる。スピーカーの振動を受け止め切れず、とにかく何かが共鳴しているわけだから。バッフル自作、かぁ。生来不器用な筆者にはハードルが高い。

その2.ウーファーの導入
165CVXはパワフルなコアキシャルスピーカーではあるが、ミッド〜ローをひとつのユニットで鳴らしきるのはしんどいはず。そこでビビりの原因である低音域を別体ウーファーで賄えば、ビビりを回避できる可能性がある。最悪ビビりが解消できなくても、中域の解像度は間違いなくアップするはず。そのためだけにでも試してみたいプランではある。

ある程度解消できているとは言え、ベースのリフで始まる曲など、神経質に耳をそばだててしまう。こういうのも安全運転を阻害する要因になるのだな。いずれの対策案でも音が変わってしまうのも必須だろう。そこだけは悩ましい。さてどうしたものか…。
Focal 165CVX:エージング終了!!
| 車載オーディオを考える | 23:01 | comments(4) |
思わぬトラブルから8月下旬に交換したMiToのドアスピーカーFocal 165CVX。以来EQやDSPの類いをオールオフにしてエージングを続けてきた。望まぬ音質で音楽を聴くのは意外と苦痛だなぁなんてことを実感していた折り、先日の七ケ宿〜稲子峠〜飯坂温泉というひとりツーリング中に、突如そのエージングが終了した。

またこの写真。Focal 165CVX

具体的にエージングの終了とは言っても多分に主観的なものではある。だがK店長もおっしゃっていたが、ある日ある時、スピーカーから流れ出る音が一変するのである。今回その瞬間を察知したのはリー・リトナーというギタリストのアルバムを再生していた時で、ある曲で演奏されているコンガの鳴りがこれまでとは明らかに違っていたのである。窓を開けて走っていたので、窓を閉めて、かつ停車してエンジンは最低限のアイドリング状態にしてもチェックしてみたが、明らかに中音〜中高音域がきらびやかになっている。きたーーーーー!という感じで大層盛り上がった(ひとりだったけど)。

ズンズン言う低音域やシャカシャカ言う高音域は、さすが昨今のスピーカー、大抵買ったその日からある程度の再現力を持っている。問題は500Hzくらかいら2KHzくらいまでの中音域〜中高音域で、エージングが終わった今ならあきらかにこの辺の帯域の、耳に届く情報量が違うことがわかる。じっさい前述の帯域はコンテンポラリー音楽の主要な音域であり、ギターやらボーカルやらの重要な情報が詰まっているのである。今回エージングの終了を実感できたコンガなんて打楽器はまさにドンピシャでこの中域にいる楽器で、コンガでエージングの終了を知るのは道理に適っている。

現在では非常に解像度の高い状態になった。EQのセッティングを元に戻して、若干エッジを効かせた状態で爆音で鳴らしている。いえ〜い。

こんな感じです
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■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
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R=国道(Route **)
K=県道(Kendo **)
のこと

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筆者のMiTo購入時の担当営業さん。
現在VOLVO仙台泉店の店長。
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一言で言えばカーガイ。

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TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。

■顧問■
筆者の友人太郎君のこと。
エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

■朝練&夜活■
早朝に走りに行くのが朝練。
夜に走りに行くのが夜活(やかつ)。
夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

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親友2名と行うツーリング企画の名。
「移動に有料道路は使わない」
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