クルマで行きます

クルマが好きなことにかけては人後に落ちない。
東北のABARTH PUNTO EVO乗りが綴る、クルマについてのあれこれ。
プントエヴォ・ダウンサイジングという徒花
| ABARTH PUNTO EVO | 08:51 | comments(16) | trackbacks(0) |


筆者は誰が何と言おうとアバルト プントエヴォを愛するものである。わざわざこんなことを書くのは、プントエヴォが全方位的に優れたクルマではないからだ。

こいつは一体何を言っているのかと思われる読者もおられるだろう。敢えて書いておくが、プントエヴォが素晴らしいのは「Bセグメントの中では」という条件付き範囲内での話だ。同セグメントの同門アバルトにすら695ビポストなんてバケモノがいるが、後部座席にそこそこ快適に座ることができ、必要ならばそれなりの量の荷物も運べ、それでいてあの動態性能なのだから文句などあろうはずがない。

「Bセグメント」じゃなければ?そんなもんいくらでも上には上がいる。あくまで2-300万円で買えるクルマの範囲でという注釈付きの話である。

小排気量エンジンの馬力の効かない範囲を、レスポンスに優れた小口径ターボで過給して、加速の鈍さを補完するという「ダウンサイジング過給」というスタイルは「あったまイイ!」とは思うけれど、ナチュラルな大排気量エンジン搭載車と比べれば、それはやはりある意味で歪なメカニズムと言える。乗ったことはないけれど、ターボの付いてないマセラティ グランツーリズモやアストンマーティン ヴァンキッシュに乗れば健やかで胸のすくような加速を味わえるのだろう。ノンターボ+大排気量こそがあるべき姿なのだと思う。
 


ま、そんなこと言っても一生グランツーリズモもヴァンキッシュも買えないのだから、代償行為としてプントエヴォは良い選択だと思う。筆者がこのエントリーで述べたいことは、「ダウンサイジング過給なんてダメよ、やっぱり」ではなく、日本国内で楽しむ限りは「あり」な落とし所ではないかということだ。VWの代表車種やプントエヴォのパッケージである1.2-1.4lクラスのガソリンエンジンを搭載したダウンサイジング過給FWD車両の弱点は以下のふたつだけだと思う。

・ターボラグ
・レブリミット付近で加速がタレる

ターボラグは確実に存在する。ワインディングロードの登りを真剣に走るようなシークエンスではなく、一般道路ならではの、自分以外の車両由来のスピードダウン後の再加速のような場面で実感することが多い。回してからじゃないとラグは感じられず、シフトダウンしようにも回してしまった後ではテクニックがいる。DCTやCVTならその辺は文字通り機械的に恙なくやってくれるのだろうけど、そこは修業中の身、ターボが効くのを待ちつつAペダルを踏みつけるしかない。グランツーリズモやヴァンキッシュに思いを馳せる瞬間ではある。後者はその様子をYouTubeにアップすると手にお縄がかかる領域のことだから、三桁国道や野趣溢れる県道ばかり走る筆者には(幸いにして)無縁である。

プントエヴォのようなクルマは運転そのものを楽しむために買われるクルマだ。そんな純粋なジョイのためのマシンにターボラグもリミット付近で馬力がタレるのも「悪」であるという正論はよくわかる。が、ターボラグはともかく、自分も他者も危険に晒す後者の瑕疵は無視して良いと筆者は思う。

ダウンサイジング過給とはつまり、ハイブリッドという手法を認めたくない欧州自動車メーカーが編み出した時代の徒花である。試乗したことはないが、日産 ノートe-Powerやトヨタ アクアを例に出すまでもなく、日本ではとっくにターボをモーターに置き換えて同等の効果を実現している。動力性能や手法に限って言えば、つまりプントエヴォは時代遅れ、あちらのガラパゴス車種なのだ。

とは言えアクアに乗る気はしない。旋回や制動それぞれにも魅力を感じられなければ乗りたくない。手法的に古くさいプントエヴォだが、1台のクルマとして俯瞰すればまだまだ魅力に溢れているし、古典的だからこそ必要なドライビングテクニックもある。もっと腕を磨け!と運転手を叱咤するクルマが今どれくらいあるだろうか。そして冒頭の1行に戻る。筆者は誰が何と言おうとアバルト プントエヴォを愛するものである。

プン太郎定期レポート#1
| ABARTH PUNTO EVO | 23:13 | comments(3) | trackbacks(0) |

2011年登録のプン太郎ことアバルト プントエヴォは、20世紀に作られた自動車に比べればやはり格段にトラブルが少ないと思う。筆者の輸入車ライフは2001年登録のプジョー 307SWが起点なので、それより前の時代の輸入車に関しては話に聞くのみ。ネタとして聞くからか破天荒なエピソードが多いが(笑)、翻ってプントエヴォの平穏無事っぷりは素晴らしいと思う。

普通のオーナーブログなら「書くネタがない」ということになるこの安楽さを、定点観測として折々に、できれば定期的に書いてみたい。筆者のアンテナ感度が試される荒行だが、アバルト プントエヴォというクルマの楽しさをひとりでも多くの日本在住の運転免許保持者に知っていただきたいと思う。
 


●現在の走行距離
2018年10月16日に総走行距離は43,836kmになった。同年1月26日に24,828kmでわが家にやってきたのだから、年間走行距離はほぼ2万kmで、これはだいたい例年通り。

●ナゾの減圧
タイヤの空気圧がいつの間にか0.2barくらい下がっている。半年で0.2bar減少には気付けない。ふと思い立って空気圧チェックをするとそんなことになっている。高速走行で致命的なトラブルになることはないと思うが、足周りの水面下の不備というのは恐ろしいものだ。

●不穏なハンドルぶれ
足周りと言えば、高速道路で追い越しするために出す速度域で、ハンドルに細かい振動が発生する。筆者はなるべく高速道路を使わない生活をしているので、滅多に浮上する瑕疵ではないのだが、かと言ってスルーするほど肝っ玉が据わっているわけではない。それに日常生活に於ける挙動を支える余裕は、高負荷時の余裕あればこそ。タイヤが原因かなぁとぼんやり考えている。

●寿命の早いポテンザ
そろそろスタッドレスタイヤ購入の算段をしなければならないのだが、ノーマルタイヤの減りも想像以上だった。ポテンザRE050Aは人によっては「消しゴムタイヤ(ガシガシ削れてしまうから)」と評価するようだが、サーキットに持ち込むわけでもない筆者の場合そんな減り方はしないだろうと高を括っていた。いやいやなかなかどうして(笑)。前後を入れ替えれば、まだまだ半年/1万kmくらいは行けると思うが、現段階で明らかに高負荷旋回時のグリップの低下を体感できている。2019年春に前後入れ替えて履かせたとしても、恐らく夏には限界を迎えるのではなかろうか。ポテンザはこれまで体験してきたタイヤの中でベストと言っても良い(貧しいタイヤ体験ばかりなのね、とか言わないように)。次もポテンザで良いとすら思っているが、コンチネンタルとかFALKEN ZIEXとかも試してみたいので悩む。

●運転姿勢の悩みから解脱
とうとう試行錯誤が終った。必要以上に尻・背中を背面に押し付けるのではなく、シート形状に沿って無理なく座る、それは意外やわずかに背中を丸める姿勢だったのだが、とにかくそういう姿勢に落ち着くと実はシート背面にある肩サポートがちょうど筆者の肩を左右からホールドしてくれることに気付いた。無理に尻を押し付けていないので前後にズレることもなく、背中全体が背面に触るので車体からのインフォメーションも豊富で、さらに肩をホールドされることで旋回時にも身体がズレることもない。逆に旋回時に背中がズレるようなら、それは自身のテクニックを超えたレベルでの旋回を強行している時だ…と判断もできるようになった。旋回中にわかっても遅いんだけど(笑)。

こうやって列挙してみると、空気圧だのハンドルのブレだのは中古車だから起こる劣化現象ではなく、順当に消耗部品が劣化してきたからこそのものだと思われる。プン太郎はアタリの1台だ。最近つくづくそう思う。21世紀初頭に大流行したダウンサイジングエンジンという手法、それは徒花だったかもしれないが、そういう出自の中の究極の1台だと本気で思う。
 

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アバルト曰く『こう座ってこう操作しろ』
| ABARTH PUNTO EVO | 17:41 | comments(5) | trackbacks(0) |

ザガート155T/S TI-Zなる超希少車種に乗る155TI-Zさん(みんカラネーム。以下Kさんと記述する)とクルマ取っ換えっこ試乗会を行ったことは先にエントリーしたとおり。

試乗記・ザガート 155T/S TI-Z
 


95年式と思われるアルファロメオ155ベースの特装車両的モデルではあるが元々のテイストは色濃くあり、筆者の良く知るMiToやプントエヴォとは異なる鷹揚な乗り心地にすぐに慣れることができず四苦八苦した。いや、楽しかったのよ?楽しかったんだけど今思えば試乗コースが良くなかった。もっと平らな場所、のんびり走ることができる道を選んでいれば、短時間でももっと的確に155の性格を把握し、魅力を体感することができただろう。ばかばかおれのばか。しかしそもそもこの試乗会は、日頃ドライビングポジションがどうしたシフトが渋くてこうした的な当ブログのエントリーを読んだKさんが、「ちょっと運転してみたい」とSNS経由でコメントしてくれたことが発端である。ひとつ前のエントリーはこの本題に触れていない。

Kさんのプン太郎の見立てはどうだったのか。

プン太郎に乗り込んだKさん曰く「ずいぶん窮屈なポジション」。Kさんは筆者よりも身長が3〜4cm高い。シートポジションにして1-2ノッチ程度の前後差があると思われるが、この日のKさんはシート背面角度を微調整しただけで走り出した。で、やっぱりいきなり速度が出る(笑)。詳しくは先の155T/S TI-Zの試乗記を読んでいただきたいのだが、そりゃあそうだ。155のつもりでプン太郎のABペダルを踏めばボカンと加速するしガクッと止まるのは必然の理である。95年製と2011年製ではクルマの性能・チューニングなどがまったく異なる。普段ザガート155T/S TI-Z、あるいはご家族用3列シート国産車を駆るKさんが2011年製のアバルト車両に慣れるのには、もう少し時間や走行距離が必要なのだ。

それでも今回の主題、シフトの渋さについては一定の結論が出た。「特段渋いわけではない」「ミッションオイルをWAKO'Sなどのちょっと良いのに換えれば改善する可能性あり」。ですよねぇ。筆者ももやもやとそう思ってはいるのだ。ミッションをバラして目視したわけでもないKさんだって断定的なことは迂闊に言えまい。むしろその他に色々アドバイスをくださったのがありがたかった。

実は筆者のシート位置はこれまでに書いていた位置からさらに1ノッチ前に出た。先日の細倉・伊豆沼ツーリングの際に試しに1ノッチ前に出してみたのだ。この変更の吉凶は結論が出ていない。徐々にシート位置が前に出ていくことでハンドルの握りの違和感も同時に増していく。しかし最後に出した1ノッチでペダルの踏み込みとシフトチェンジする右手の動きは「これだ!」と膝を打つくらいにきれいにはまった感がある。特にCペダル踏み込みやシフトノブの動かし方に良い影響があったようで、以前ほど2速の入りに渋さを感じなくなったのだ。こうなるとハンドル握りの違和感に目をつぶってもいいか…と思いたくもなる。

おいおいおい、と。ちょっと待て、と。たかが1ノッチ2ノッチ分イスを前に出しただけで操作性が激変するかよ、と。そのようにお思いの読者も多いと思う。筆者だって例えば口頭でその話を聞かされる立場であれば、「マジで??そこまで??」と言うだろう。だがこれは少なくとも筆者にとっての真実である。本件を喜び勇んでこのブログにエントリーしなかった理由は前述のとおりハンドルとの位置関係が万全でないからだ。つまり筆者はここまで体感上改善されたにも関わらず、これがベストポジションなのか断言できないのだ。

これまでの筆者の実体験から、プントエヴォのドライビングポジションにはこう座ってこう操作しろというアバルトの主張がこめられていると考える。そうでなければシート前後位置を1ノッチ動かしただけで、運転しやすさがここまで激変するだろうか。だとするとハンドルとの相対位置がしっくりこない以上、今のポジションもベストではない=アバルトが意図したものではない可能性があるのではないか。加えてKさんの「ずいぶん窮屈に座ってる」という評価も気になると言えば気になる。早い話がハンドルにしがみつくように運転している、明らかに運転の下手なドライバーみたいになっているのではないかという疑問だ。ただなぁ、アバルトがイタリア人と日本人の体形差まで考慮してくれてるのかねぇ。想像するとこの点は甚だ疑問である(笑)。アジア人にとってペダルとシフトにベストな位置は、アバルトの想定外という可能性もある。ま、くどくど書いたが、イタリア人基準で設計されたであろうプントエヴォのベストドライビングポジションは、アジア人にはちょっとしっくりこない要素が残っても仕方ないのかもしれない。

Kさんと別れた後もシートの背面角度を変えたり前後位置を変えたり、最後は稲妻快適だったシートパッドを外してみたりもしてみた。だが結局元に戻ってしまう。ハンドルとの相対距離・角度にだけ僅かな違和感が残るポジションに戻っていくのだ。そしてやはりそのポジションで操作するシフトノブは、以前ほどの渋さやぎこちなさを感じさせない。やはりこれがベストポジションなんじゃないか??

筆者が感じるハンドルとの違和感とはつまり、ハンドルと身体の距離だけに感じるものなのだが、Kさんが勧めてくれたようにハンドルを社外品に換えてしまうという荒技が有効な可能性もある。エアバッグが仕込まれた純正ハンドルは良くも悪くも厚みがあるが、レーシーでエアバッグレスなハンドルに換えれば最大10mm程度は奥に持っていける可能性はあり、そこで初めてポジションの整合性が取れるかもしれない。

同時に筆者はプン太郎をなるべく純正状態で乗りたいと考えている。というのもほぼフルノーマル状態の現状に大変満足しているからだ。MiTo1.4T Sportに8年半/16万km乗ってきた身として、「もうちょっとこうだったらいいのにな…」という不満点がすべて解決している状態がアバルト プントエヴォなのだ。「いやこれ、明らかにハンドル位置おかしいよ!」と断言できるほどのスキルも見識もない筆者としては、もう少し(違和感ありの)現状で様子を見たい。
 

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プントエヴォ・その一呼吸が難しい
| ABARTH PUNTO EVO | 00:01 | comments(5) | trackbacks(0) |
プン太郎のトランスミッション、シフトノブの動きが渋くて…という件はこれまでにも何度か書いた。K店長やサービスのTさんに相談しても「ミッションオイルを交換してみて…ですかね」という塩梅だ。それで解決すれば万万歳だが、その結果はゴッドオンリーノウズということで、やってみないとわからない。これは筆者のカンだが、「なんか、大して変わらないっすね、とほほ」となるような。
 

オーナー諸氏は既知の事実だろうが、アバルト プントエヴォのトランスミッションとアルファロメオ MiTo QVのそれは同じものである。そもそも両車は上屋と細かいパーツと足周りなどのチューニング領域を除けば、同じクルマではある。で、このブログにコメントを寄せてくださる奇特なMiTo QVオーナー諸姉諸兄も、やはりシフトが渋いとおっしゃる。症状に微差はあれど、個体差ではなく同型パーツ特有のもの…なのだろう。「いや、オレのプントエヴォはスコスコ入るよ!」という方こそ個体差なんじゃないか(ヒネクレ)。
 

筆者のプン太郎のシフトは特に2速が渋い。5・6速以外みんな渋いけど(笑)。この2速、そもそもゲートを通す段階でグッとまず手応えがある。入ったら入ったで最後にギアとシンクロする瞬間にも抵抗感がある。冷間時だけではなく車体のあちこちに熱が入ってもあまり改善されない。なんならシンクロしないことすらある(いや最後はするけれども)。慌てないこと。プン太郎のシフト操作の要諦はその1点だ。そもそもフィアットの大衆車ベースのクルマなのだから。ギアを抜く、ニュートラル位置に入る、一呼吸置いて下のギアに入れる。この一呼吸が大事であり、同時に難しいところだ。

だってやっぱり「電光石火のシフトチェンジ!」みたいなのに憧れがあるんだもん。男の子だもん。

しかしそう主張してもプン太郎は聞いてはくれない。別のアプローチはないか。ある。それはブリッピング(空ぶかし)だ。ブリッピングしてエンジン回転数を合わせてギアを入れると、なるほど2速だろうが3速だろうがスコッと気持ち良く入る。「おいおいそんな当然の話、文字にして2行ですむ話を延々読まされたのかよ!」とお怒りになる読者もいると思うが、まぁ待ってくれ、と。このブリッピングも問題なのだ。

何が問題かって、プン太郎のAペダルの反応がなかなか意のままにならぬ。具体的にはこうだ。何らかの理由で減速したい。まずはエンジンブレーキだ。だからシフトダウンしたい。次のコーナーまであまり距離もない。さっさと3速とか2速に入れたい。一端ギアを抜く。それシフトダウンだ、ブリッピングだ、3,500rpmくらいでいいか??ほれエンジン回ってくれ!でAペダルを素早く踏み込む。

しーん。

無反応。いや無反応は正確じゃない。一呼吸おいてブワン!と盛大に1.4マルチエアエンジンは回る。遅い。遅いよ!ペダルを踏んだ瞬間にその開度に相応しい回転まで上がって欲しい。のに。

物の本によると、電子制御アクセルはどんなに制御が緻密になってもこの反応遅れはあるらしい。そしてAペダル開度を監視するセンサーの精度とは違う問題もあるように思う。これまでの実体験で、プン太郎のAペダルは素早い踏み込みには一呼吸置いて反応するが、徐々に開度を増す踏み込みにはほぼリニアに反応することがわかった。

つまりECUは「開度」ではなく踏み込む「速度」を監視しているのではないか。

いきなり電子楽器の話になるが、80年代を境にシンセサイザーにもピアノのようにタッチ(鍵盤を弾く強弱)によって音色が変わる機能が搭載されるようになった。鍵盤を強く弾けば音量は大きく音色は明るく、弱く弾けば音量は小さく音色はやや籠った感じに。まぁこれはあくまでもそう鳴るようにプログラムすればの話だが(強く弾くと音量が小さくなるようにプログラムすることも機種によっては可能)、この時シンセサイザーは鍵盤を弾く強さではなく鍵盤が落ちる速度を監視している。「人間、鍵盤を強く弾こうと思ったらその速度は速くなるでしょ」というわけだ。これは概ね間違いではないが、ちゃんとピアノ演奏ができる人は「小さな音量で速く弾く」というテクニックも使うので、速度でセンシングをしているシンセサイザーはそういう奏法には追従できない。実際センサーを搭載したMIDIグランドピアノのこの症状に坂本龍一が苦労したのだが、これと同じことがプントエヴォやMiTo QVのAペダルにも起こっているのではないか。

アバルト(=フィアット)がなぜこのようにチューニングしたのかわからない。誤ったペダル操作への保険…にしては一定時間踏み込んでしまえば反応はするから、理由としてはちょっと弱い。単純にECU演算速度と機械的反応速度の限界という可能性?それは大いにあり得ると思う。ECUも制御チューニングも日進月歩だろう。プントエヴォは2011年生まれのクルマなのだ。理由はどうであれ、ブリッピングにまで「徐々に」という心理的リミッターが必要ならば、恙ないシフトチェンジのためには、シフト操作そのものであれブリッピングのAペダル踏み込みであれ「一呼吸置いて操作しろよ!」という呪縛が付きまとうのだ。

その一呼吸が難しい…。

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40,000km
| ABARTH PUNTO EVO | 18:57 | comments(6) | trackbacks(0) |

恒例のスパナマーク

プン太郎の総走行距離が40,000kmに到達。1ノッチのシート調整のおかげもあってプン太郎と筆者は絶好調。忙しくて走りに行けないことが目下の悩み。これからもよろしく頼むぜ、プン太郎!
プントエヴォ・たかが1ノッチ、されど1ノッチ
| ABARTH PUNTO EVO | 21:56 | comments(5) | trackbacks(0) |

プン太郎のドライバーズシートを1ノッチ前に出してみた。Cペダルの踏み込みに違和感があったからだ。その結果旋回操作とシフト操作が激変した。より一体感が増した。
 


プン太郎に限った話ではなく、筆者がまだMiToに乗っている頃から、当ブログでは運転姿勢についてエントリーをあげてきた。たかが運転姿勢、されど運転姿勢。ただしその実態は「筆者が運転姿勢を見極めるのが下手」ということに他ならない。そんな姿勢作り下手な筆者ではあるが、その車種固有のベスト姿勢を見つけなければ、クルマ本来の挙動を堪能することは難しいと考えている。プン太郎に乗り始めてまもなく7ヶ月、何を今さら左足の踏み込みの違和感も何もないのだが、気付いた経緯はそれなりに自分で納得できるものだった。

|綺損に腰の固定が甘くて困る
▲キんちょチンクさんからシートパッドを頂戴し,解決
その結果アップライト姿勢が強まり尻の位置がより奥まる
きの結果Cペダルとの距離が心持ち遠くなる
ゥ掘璽醗銘屬1ノッチ前出しした

シートパッドを導入してから、腰が安定するのが嬉しくてより深く座るようになった。腰が安定するから肩甲骨付近の安定にも気を配ることができるようになった。それなのにシートの前後位置は未調整だった。着座するたびに「…ん?Cペダルが遠い??んーでもハンドルとの距離はベストだもんなー」と思っていたのだが、結局それは腰の位置が「奥すぎるから」と考えて尻を少しずらしたりして「なんとなく無かったこと」にしてきたのだった。しかしそのために腰の安定が薄まっていたのだと今なら言える。

シートをたった1ノッチとは言え前に出した事でここまで変わるか!と驚いているのだが、残念ながらハンドルとの距離はベストではなくなった。近い。しかしシートバックを再び寝かせる方向に戻すと、肩甲骨付近の安定が薄れてしまう。テレスコピック調整は最深位置なので、もうこれは仕方ないと割り切った。

で、だ。アップライト姿勢で背中全体と腰が安定すると、旋回時の車両情報がより濃密になる。感じる面積が増えるのだから当然だ。その結果ターンインのタイミングが読み取りやすくなった。脱出時の加速のタイミングも同様。計時したわけではないので数字の差異で語れないが、運転手としては「コーナリング時のキビキビ感が増した」と思う。またシフトノブと身体の距離がさらに近づいたので、シフトダウンがますます楽になった。特に5→4速、3→2速での違いが顕著だ。
 


もっとも前述のとおりテレスコ量が足りずハンドルが心持ち身体に近いことと、シフトノブの動きが滑らかでないことが浮き彫りにもなった。十分に熱が入っても場合によってはシフトダウンにギヤ泣きが発生することがある。結果的に慎重に操作する必要がある。ただ現在の姿勢になったことで、シフトチェンジ動作に余裕が生まれた。早いのもゆっくり目も自在になったように思う。
 


結局これもプン太郎を楽しく操れる「スイートスポット」の範囲なのだろうか。ここに至るまでにずいぶん時間がかかったことであるなぁ。
 

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※これまでアバルト プントエヴォカテゴリーのタイトル頭には「プン太郎」と表記していたが、それじゃプントの情報収集でネット徘徊している人に見つかりにくいんじゃないかと考え直し、今後は「プントエヴォ」と表記していく。ちゃんちゃん。

スイートスポット
| ABARTH PUNTO EVO | 21:28 | comments(6) | trackbacks(0) |

スイートスポットとは、テニスラケットやゴルフクラブが最適打を放てる点のことで、このエントリーでは「自動車が最もフィードバック豊かに動作する範囲」程度に捉えていただきたい。

さて先般体調が芳しくない時にプン太郎をうまく運転できなかったことを書いた。いつもはあまり意識することがなかったが、実はプン太郎・アバルト プントエヴォには運転上のスイートスポットが存在するのだ、ということを強く認識した。

筆者が体験したのは体調不良というよりも、単に疲れがたまって頭と身体の連携がうまくいかない状態だったのだろう。ステアリングやシフトチェンジ操作が思ったようにできなかった。軽いオーバーステアだったり減速時のシフトダウンがきれいに決まらなかったりというレベルではあったが、厳然と「うまくできてない」感覚は残り、数日自信喪失みたいな状態になっていた。その後そんな症状は疲れが取れたら解決したが、その後もそれに近い状態は体験する。加速時の1-2速のつなぎが粗くなったりすると「あぁ、オレ、今疲れてんだなぁ。もっとのんびり走ろう」とやり過ごすこともできるようになった。そうやって気持ちを落ち着けてテンポを落として操作すると、すべてがしっくり来る操作速度・身体の動作がある。すなわちそれがスイートスポットであって、これまでこのブログでは「クルマとのシンクロ率」みたいな書き方をしてきた。
 


別の意味でのスイートスポットもある。5月に試乗させていただいたあおさんのアルファロメオ 147(2.0TS Selespeed RHD)。その147初体験を通じて得た感想もやはりそのことだった。147のスイートスポットはむしろ設計と実験部隊とが意図的に定めたものだと思われる。その範囲は狭いが、きれいに収めてやるとめちゃくちゃ楽しいのだ。147という自動車の高いポテンシャルに気付いた悦びがぶわわわわわー!と波のように押し寄せてくるような感じ。あれを毎日味わっていたら、そりゃ147マニアにもなろう。プントエヴォのその範囲はもう少し広い。だからあまり意識しなくても運転はできてしまうので気がつくのに時間がかかった。しかし確かにその範囲を外れていると動作・挙動が美しくないのだった。

147よりもプントエヴォのスイートスポットの範囲が広いと感じる理由はもうひとつある。運転手のその日その時の体調によってスイートスポットの範囲が若干変動するのだ。前述したような「なんか、疲れがたまってるなー」程度にダウナーな時は、シフトチェンジを敢えてゆっくり行ってみたり、旋回挙動に入るタイミングを半テンポ早めに作ってやったりする。いつもの快活なテンポではないが、ゆっくりめならゆっくりめの動作で統一していけばプン太郎はきれいに走る。疲れている時ではなかったけど、頭痛がするという家人を助手席に乗せて走っていた時、いつもの調子でプン太郎を走らせていたら、やけに家人の頭がぐらんぐらん揺れる。半分寝てるような人に負担をかけずに走るには、運転中のすべての動作をゆっくり組み立ててみた。本人に感想を聞いたわけではないが、まぁ負担は減ったのではないか。目を三角にするようなワインディングでも、市街地をそろりそろりと走る時にもスイートスポットがそれぞれにある。こういう受け入れ度量の広いところは、さすが現代の純正チューニングカーだと感心する。
 


そうではあるが、アバルト プントエヴォは誰でもなんとなくテキトーに運転できるクルマでは決してない。筆者は(プントエヴォに限らず)多少気難しくても、スイートスポットにハマるととてつもない快楽を与えてくれるクルマに、これからも乗りたいと願う者である。
 

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(相変わらず)エアコンは敵だった
| ABARTH PUNTO EVO | 21:59 | comments(10) | trackbacks(0) |

記録更新の暑さが続く日本列島、読者諸姉諸兄はご健勝であろうか。あれこれあって、筆者はひとりツーリングになかなか行けない。それでもまぁプン太郎には毎日乗る。折りからの猛暑に対してエアコンを使わざるを得ず、結果エンジンパワーを心ならずも削られ痛し痒しな状況が続いている。
 


プン太郎を購入する以前、購入を検討し始めた頃、そして購入した直後。前愛車アルファロメオ MiToの、ちょっと辛口バージョンがアバルト プントエヴォだと思っていた。だが購入から半年が過ぎ、その認識は変わった。MiToとプントエヴォを比較すること自体が間違いではないかと思う。元となったフィアット車両から著しく性能を底上げする様をアバルトマジックなどと言うが、筆者とプン太郎の関係に限って言えば、足周りや旋回性能において特に強くそれを感じる。フィアット グランデプントをちょい乗り試乗しただけではあるが、グランデプントは基本的に生活用車両であって、特に動力性能は最低限の能力しか無かった。逆に言えばそんな生活グルマですら旋回と制動が気持ち良いあたりに凄みを感じるわけだが、まぁそれはともかく、グランデプントの印象に加え8年半乗ったMiToの記憶を重ね合わせても、アバルト プントエヴォというクルマの基礎能力の高さは驚く。特に日常生活の中で表出する範囲で、そのマジックをたっぷり味わわせるチューニングの妙味ときたら笑いが止まらない。池波正太郎なら

「たまらない…」
のである。


と書くだろう。

もちろん加速性能も気持ち良い。だがその気持ち良さを味わう作法がMiToとは異なる。プントエヴォはギアの1速で稼ぐ。2速は過渡域でしかなく、その先の加速は3速が担う。例えば高速道路への流入でいち早く100kmプラスアルファの速度に上げるような場面では1速と3速が主役だ。生活道路などを走るようなもっと低い速度域でも2速の役割は基本的に変わらない。MiTo(1.4T)はそうではなく、1速はクルマをゼロから動かす時にせいぜい3,500rpmくらい回せば良くて、あとは2速で加速を稼ぐ。今MiTo1.4T Sportのギア比がわからないのだが、マルチエアを積んだモデルではプントエヴォのような振るまいをするのかもしれない。

購入後半年でようやくそういう加速マナーを身に付けることができた。もうタコメーターを見なくても大丈夫。吠えろプン太郎!しかし2018年の猛暑に屈し、エアコンをがんがん回し続けていると、1.4リッターマルチエアエンジンにターボ過給のプン太郎ではエアコンの諸々の機械動作による動力ロスがある。それもしっかり体感できるレベルである。結果シフト操作がギクシャクしたりする。体調万全でもダメなのだ(笑)。

2018年5月にアルファロメオ 147 2.0TSに試乗させていただく機会があった。147初体験だった。かつての(あるいは現)147オーナーがどうしてあんなに褒めそやすのか、その理由を知りたかった。その試乗記にこんな風に書いた。

147は現代のクルマと比べると走らないし曲がらないし止まらない。そこを運転手が補ってやる必要はある。つまり漫然と運転させてはもらえない。その点だけで比較すれば筆者の老母が乗るトヨタ パッソ(の1リッターの方)と変わらない。しかし147は補って走るとその努力に相応しいリターンがある。そのリターンが想定一割増しなのだ(笑)。「え?ちゃんと走らせるとこんなに楽しいの?」なのだ。

147の気持ち良さの理由のひとつは、「運転手の努力が正しく報われる」ことだと思う。だがそのストライクゾーンが狭い(笑)。漫然と運転していては報われないのだ。そしてエアコンロスでいつものギアシフトではダメになってしまったプン太郎のストライクゾーンも、ひときわ狭くなった。非常に範囲の狭い「正しい運転」を強要されるクルマに乗れるのはいったい何歳までだろうか。
 

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プン太郎・奥深い座面高の世界
| ABARTH PUNTO EVO | 18:58 | comments(6) | trackbacks(0) |


プン太郎、運転席の座面高を上げたら世界が変わった。プン太郎との一体感が数割増しになった。

筆者のスポーツカーへの憧憬は強い(笑)。そしてスポーツカーの座面はめっちゃ低くあるべきだと信じて疑わない。ところが前愛車のMiToも現主力戦闘機のプン太郎も、元を正せば実用車であるフィアット グランデプントである。スポーツカー的な低着座位置など夢のまた夢なのだった。それでもせめてもの意地というか、歴代の所有車の運転席座面高は最低位置がデフォルトだった。座面高調整機構を使ったことがなかった。

洋の東西を問わず、多くのクルマの座面高調整は座面前部を基点として後部(お尻側)だけが上下する。MiTo比ホールド性が高いプン太郎のシートは、お尻の高さを最低高にすると、腰はもちろん膝裏付近のホールドも強い。シートのホールド性の高さは、プン太郎を買ってニンマリしたいくつかのポイントのうちのひとつなのだが、そういった「スポーツカードライビングポジション幻想」や「MiToよりもイイぜ、ウシシ」みたいなものを取り払い、座面高を最低に合わせて座った状態は、必要以上に高いシート前部を膝で乗り越えていると言える。つまり結果的に、お尻側の1点で体重を支え、膝裏はシート最前部に引っかかっているような状態なのだ。

さて何度も書いて恐縮だが、例の長距離ツーリング時に発生する右膝痛は結局解決していない。

筆者の場合一回のツーリングで400km以上走ったら長距離である。件の右膝痛は300kmくらいで感じることもあるし、場合によっては200km程度でも気配を感じることがある。それなりに自家用車を乗り継いできたが、クルマ運転の楽しさに覚醒し、ひとりで400kmも走るようになれたのはひとえにMiToの楽しさゆえである。だから右膝痛はMiToに乗るようになってから自覚し、MiToの運転席周りの構造由来だと思っていた。なぜかと言うと、RHDのMiTo 1.4T Sportはハンドルとペダルのオフセットがそれなりにあり、運転中は常に下半身を捩って運転しているようなものだからだ。心ならずMiToから降りることになった時、次期愛車の導入条件としてLHDを最優先に掲げたのは、ストレスのない運転姿勢を体験したかったからであり、右膝痛解消を目論んでのことだった。

にも関わらず、LHDプン太郎の運転席環境を以てしても筆者の右膝痛は現れた。MiToのRHD環境のせいではなかったのだ。謂れ無き誹謗中傷を繰り返して、MiToと今もMiToを愛する多くのオーナーたちに申し訳ない。すみません、筆者の勘違いでした。それにしてもだ。とにかく痛みとして発現する以上、現実的に膝への負荷があるとしか思えない。プン太郎のペダル配置に問題がない以上、違う理由があるはずだ。

ということで冒頭に戻る。考えられる対策は一応全て試してみるか…と、ある日あまり期待もせず座面高を上げてみた。シート形状による血流の阻害が原因かもしれないと考えたのだ。
 


驚いた。プン太郎から得られる情報が俄然増えたのだ。お尻部分が上げられたことで、お尻から太もも、膝裏の全面がシートに均等に乗ることになった。ホールド性に優れていると思っていたプン太郎のシートだったが、底部の圧が均等にかかるようになった結果、お尻から太もも脇、膝脇までにかけての左右サポートがさらに強く効くようになった。Cペダルを踏み切ることも楽になった。するとシフトノブの操作も左足につられて軽快になったように感じられる。

同時に得心したのはシート背面のランバーサポートである。座面調整の前は寝かせぎみにしたり立てぎみにしたりと、背面もなかなかピタリとした角度を割り出せなかった。ランバーサポートの位置がやや高いことと、効きがやや強く、しっくり来なかった。ところが座面高を上げたことでランバーサポート位置がぴたりと決まり、サポート箇所が決まると実はサポート量も適切なことが体感できた。しかも一体型ヘッドレストとの距離も付かず離れつの絶妙な距離へ。

つまり単に筆者の運転姿勢の作り方がヘタクソなだけだった。

この運転姿勢を見つけてからまだ長距離を走れていない。唯一のサンプルが先日の喜多方朝ラーツアー350km。確かにいつもの膝痛は起こらなかったが、この時の障害はむしろ眠気だったので、きちんとした検証になっていたのかどうかアヤシイ。膝痛が解消されればそれに越したことはないが、この一体感向上だけで充分お釣りがくる。たかだか数センチの座面高調整なのだが、実に奥が深い…。

※座面高調整機構を使ったことがなかった
筆者が乗っていたMiToは、座面高を上げてもいつの間にか元に戻っているという不思議な機能が付いていた。なので座面高を上げること自体を諦めていた(笑)。
 

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プン太郎・シフト問題を考えていたら、アバルトチューニングの凄みに気付いてしまった話
| ABARTH PUNTO EVO | 19:40 | comments(17) | trackbacks(0) |

プン太郎のシフトが渋い。この場合の「渋い」はカッコいいとか枯淡とかのポジティブな意味ではなく、物理的な動作の様子として抵抗が大きいという意味で、全然歓迎できるものではない。
 


シフトノブを奥の方に入れて最後にギアがかみ合うその手前にゴリッという抵抗がある。「噛んで…ないよな…」と半信半疑でクラッチを繋いでいくと、グッと最後にギアがかみ合う感触があってノブが1段奥のゲートどん詰まりまで入り、無事に繋がったギアにエンジンの動力が流れる。赤信号の交差点にエンジンブレーキをかけながら近づいて行くような場合、2速でこういうことが起こる。あるいはその信号で停車して、今度は1速に入れて青信号に変わるのを待つ。1速に入れる時「まだ最後の最後まで入ってないよな…?」とシフトノブを1速のゲートから入れたり外したりする。

その渋動作は(気温にも拠るが)3-40分も走れば胡散霧消する。トランスミッション全体に熱が入ればスムースに動くのだ。素人考えだが、これはシフトノブ周りに何か手を入れたところで解消しないような気がする。このトランスミッションとシフトノブと共に生きていくしかないのだ。

プン太郎の兄弟車、アルファロメオ MiToのシフトもやはり、もろ手を挙げて歓迎というクオリティではなかった。もっともそれは筆者の期待値が高過ぎたという側面もある。期待値が上昇した理由は、アルファロメオ=スポーツカー!という誤った思い込みに尽きる。アルファと言えばスポーツドライビング!スポーツドライビングと言えばシフトノブは手首だけでカクカク!…みたいなのを期待してしまったのだ。フィアット グランデプントという実用車由来のMiToのシフトノブがそんなカクカク動作のはずもなく、購入後しばらくしてCLOSのクイックシフトをインストールした。筆者の購入当時、某ディーラーの買い占め(笑)が発生したくらいだから、不満を持っているオーナーさんは多かったのだろう。クイックシフトによってある程度は解消されたものの、フィアット車ベースのマニュアルトランスミッションは、実用車のそれであると諦観している。筆者の理想のシフトはホンダ シビック Type R(欧州逆輸入ハッチバックタイプのあれ)だ。あれはまさに手首だけで操作できる。あのシフトだけ売って欲しいとすら思う

さてプン太郎、冷間時の渋いシフト動作の話以外にも語っておきたいことがある。

プン太郎購入時の駄目押し試乗の際、同乗してくれたS店長は「LHDでMTの場合、わざわざクイックシフトを入れる必要もないですしね」という意味のことをおっしゃっていた。それはどうやら「(身体にシフトノブが)近いから」あるいは「近く感じるから」という意味であったようだ。なるほどRHDだったMiToとLHDのプン太郎ではシフトノブへの距離が体感的に違う。

厳密に数値を計ってみたわけではないが、物理的な距離が異なる可能性すらあると思っている。元々LHD環境で設計された車両のシフトノブは、左座席寄りに設えられているのではないか。加えて1・2速が身体側に配されていることも「近い」と感じる理由なのかもしれない。これは以前も書いたけれど、エンジンの力をより感じやすい、ギア比が低いシフトポジションがドライバーの身体に近い方に配されていることは、人間の運動機能の面から言っても有利なように思う。押すよりも引きつける動作の方が力を入れやすいはずだ。

ややネガティブな視点で書き始めた本エントリーだが、プン太郎の運転行為そのものはとても楽しい。今も運転姿勢をこまめに調整し続けており、最近シート調整がさらにツボにはまった感がある(問題は座面高だった!)。で、さらに車体との一体感が増したことに加え、熱が入ったシフトノブの操作やステアリング操作など、様々な要素とドライバーの感覚が渾然一体となる快感たるや。

アバルトというブランドが演出する運転のエンターテイメント性は、一種の麻薬だ。筆者はこの麻薬にどんどん侵され続けている。だがこの状態を安易に「蠍の毒に侵された」などと書きたくない。このエンターテイメント性の正体は自動車という無機物と「共感」できる悦びだと考える。共感するためにはドライバーが運転に積極的に関わっていることが大前提である。そしてその結果得られる悦びには「この乗り味に共感できない人もいるだろうけど、オレは共感できた!」という優越感も含んでいる。

このようなヘンタイ心理を上手にくすぐるところにアバルトの凄みを感じる。おそらくイタリア車に共通の凄みではないか。
 

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■プン太郎■
筆者の愛車ABARTH PUNTO EVOのこと。
ブログ本文に「プントエヴォ」と
フルネームで書くと煩わしいので命名。

■顧問■
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エンスージアストにしてドラマー。
いろんな意味で筆者の指南役にして
このブログの技術顧問(と勝手に思っている)

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早朝に走りに行くのが朝練。
夜に走りに行くのが夜活(やかつ)。
夜の走行活動の略。
どちらもひとりであてもなく走る。
つまりひたすらクルマとの対話を楽しむ。

■S店長■
筆者のMiTo購入時の担当営業さん。
現在VOLVO仙台泉店の店長。
筆者のクルマ人生を変えた人。
一言で言えばカーガイ。

■EDO■
Eat and Drink Organizationの略。
親友2名と行うツーリング企画の名。
「移動に有料道路は使わない」
「同乗者無しでひとり1台」
「うまいものを食べ、飲む」が掟。

■K店長■
クライスラー・ジープ・ダッジ仙台の店長。
TCT版リリースを機に滑り込みで
MiTo1.4TSportを購入したカーガイ。
カーオーディオ地獄サバイバー。
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